ナンキンハゼとは?紅葉が美しい樹木の特徴や育て方をご紹介!

ナンキンハゼとは?紅葉が美しい樹木の特徴や育て方をご紹介!

ナンキンハゼは新緑も紅葉も美しい樹木で、街路樹などに使われます。落葉の季節の黄色や赤い落ち葉もきれいで、見た目が面白い実も人気があります。ナンキンハゼの花言葉や特徴や育て方をまとめました。用途についてもご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ナンキンハゼとは
  2. 2.ナンキンハゼの特徴
  3. 3.ナンキンハゼの育て方
  4. 4.ナンキンハゼの用途
  5. 5.まとめ

ナンキンハゼの用途

7月下旬、実がつき始めたナンキンハゼ。

芽吹きの季節、紅葉、かわいらしく白い実と、季節によってさまざまな姿を楽しませてくれるナンキンハゼは、どのように利用されるのでしょうか。ナンキンハゼの用途をご紹介します。

用途①街路樹や公園樹として利用

出典:写真AC

ナンキンハゼは大きくなる木で、庭木としてはあまり見られません。しかし、公園樹や街路樹としてよく植えられてきました。寒さがなくてもカラフルな紅葉を楽しめ、特に関西以西では街や公園の彩りとして貴重な樹木なのです。土を選ばず丈夫で、剪定に強いことも多用されてきた理由です。しかし、現在では前述のように、環境への影響が懸念されています。

用途②実を花材やリースの材料として利用

白い実はハンドメイド材料として人気

ナンキンハゼの白い実は、ハンドメイドの材料としても珍重されます。ドライフラワーやプリザーブドフラワーにして花材に用いられたり、生け花やフラワーアレンジメントに使われたりするのです。リースの材料としても使われます。画像はナンキンハゼの実と、白で着色したヒマラヤスギの実(シダローズ)を使ったリースです。贅沢に使ったりアクセントにしたりと、いろいろな使い方ができます。

実の採取法①カラスが落とした枝を拾う

ナンキンハゼの実を欲しいと思ったら、前述のようにカラスが実を食べたくて落とした枝を拾うのが簡単です。しかし、実が既に食べられて少なかったり、樹上ではじけて風雨にさらされ実が茶色っぽくなっていたりします。採取するには、どうしたらよいのでしょうか。

実の採取法②はじける前に枝を切る

ナンキンハゼの実を採取するなら、このくらいの頃がおすすめ。

きれいな状態の実を採取したい場合、できれば実がはじける前、まだ緑色のうち(9月末~10月初め頃)に枝を切って採取するのがおすすめです。はじける前に採取した枝は、葉を取り除いて(お好みで葉を少し残すのも素敵)束ね、風通しの良い日陰に吊るしておきます。乾燥してくると実が黒くなり、はじけるのを待つのです(次の画像左)。殻を外すと画像右のような姿になります。

実の採取はマナーを守って安全に

緑の実を乾燥させると実が黒くなってはじけ(左)、殻を外すと白い実が手に入ります(右)。

ナンキンハゼの枝を切る場合、注意したいことがあります。一つ目は、川べりなど危険な場所に自生していることもあり、安全に留意することです。二つ目としては、自生している場合でも土地の管理者が必ずいるため、マナーと節度を守りましょう。三つ目は、イラガやカメムシがいることが多いため注意します。四つ目は、カビが生えないように風通しをよくして保管することです。

用途③昔はろうそくの材料として利用した

ナンキンハゼから手作りロウソク

昔はナンキンハゼの種子からロウや油を採取し、ロウソクや石鹸を作っていました。子供と一緒にロウソク作りに挑戦する方もいて、インターネットにやり方や結果が紹介されています。やり方は主に二通りあるようです。

ロウソク作りの方法は二つ

一つ目は画像のように種子をぐつぐつ煮て、ロウを取る方法です。もう一つは、種子を砕いてから蒸し、ロウを搾り取る方法です。どちらも簡単な作業ではありませんが、昔の人の苦労と知恵を知れますし、火を灯したときの喜びは格別といわれています。

用途④昔は薬としても利用した

ナンキンハゼの根皮や茎皮を乾燥したものは「烏臼(うきゅう)」と呼ばれ、昔は利尿剤や緩下剤として用いられました。また、種子の油脂は「烏臼油(うきゅうゆ)」と呼ばれ、腫れ物や皮膚病に用いられたことが知られています。

まとめ

出典:筆者撮影

ナンキンハゼは芽吹きや紅葉や実など、四季折々に見せる姿が魅力的です。成長速度が速く大きくなる木のため、庭木として植える場合は成長が遅い園芸品種を選ぶことをおすすめします。庭に植えられなくても、公園樹や街路樹としての姿や、自生している姿を見かけるかもしれません。時にはゆっくりと時間をとって観賞したり、白い種子をインテリアに取り入れたりしてみてはいかがでしょうか。

jitsu
ライター

jitsu

ものづくりと読書と植物が大好きで、家の中は手芸作品でいっぱいです。

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