「葉焼け」とは?植物の葉が枯れる原因・メカニズムや対処法を解説!

「葉焼け」とは?植物の葉が枯れる原因・メカニズムや対処法を解説!

植物が葉焼けすると葉先やふちが赤や黄色に変色した後、茶色くなって枯れ込んでしまいます。時には植物に大きなダメージを与える葉焼けを防ぐためには、光・水・温度の管理が重要です。葉焼けの原因や症状を知り、もしも葉焼けしたら早めに対処して植物を元気に保ちましょう。

記事の目次

  1. 1.葉焼けとは?
  2. 2.葉焼けの症状
  3. 3.葉焼けの原因
  4. 4.葉焼けになる前の対策
  5. 5.葉焼けの対処法
  6. 6.植物別の対策・対処法
  7. 7.まとめ

植物別の対策・対処法

トマト

Photo byLoggaWiggler

曇りや雨で日差しが弱い日が続いた後に晴れて強い日差しが当たったり、暑すぎる環境下に置かれたりするとトマトの葉焼けが起きてしまいます。葉焼けしたら、変色した部分は切りましょう。葉焼けを防ぐためには、遮光ネットをかける、通気性をよくする、打ち水をするという対策が効果的です。カリウム不足の場合は液体肥料でカリウムを補います。

遮光ネットをかける

トマトに適度な日差しは必要ですが、強すぎる日光に当たると株が高温になるので弱ってしまいます。日光が強すぎるときには、遮光ネットが効果的です。黒で遮光率50% 程度のネットは、ほどよく日光を遮ります。遮光ネットをかけると通気性が悪くなってしまう場合がありますので、鉢周りの風通しは良くしておいてください。

通気性をよくする

Photo bythephilippena

トマトの周りの通気性をよくして、鉢や株が高温になるのを防ぎましょう。トマトの株と株の間は十分にあけ、不要な枝を切ります。葉が3枚以下で、幹と太い枝の間に生えている細い枝を切ると株が茂りにくくなります。雨の日に枝を切ると傷口から雑菌が入りやすいので、枝を切るのは晴れた日が適しています。

打ち水をする

Photo by Mussi Katz

夕方、気温が下がり始める頃にトマトの周りに水をまいて温度調節をしましょう。水が蒸発するときの気化熱は、周りの温度を1~2℃ほど下げるといわれています。打ち水は、特に鉢植えの株の温度を効果的に下げてくれます。夜間の株の温度を下げておくことで、葉焼けが起こりにくくなります。

カリウムを与える

トマトの実が大きくなるときには、たくさんのカリウムが使われます。この時期に起きやすいのが、カリウム欠乏症です。葉焼けによく似た症状で、葉のふちの方が黄色く枯れ込んできてしまいます。この場合には、トマトにカリウムを多く含む肥料を与えます。液体肥料は根に届きやすく、量の調節もしやすいのでおすすめです。

ポトス

Photo by ProFlowers.com

ポトスは観葉植物として人気です。ポトスは日光を好みますが、急に強い光に当たると葉焼けしてしまいます。ポトスが葉焼けしたら、直射日光に当たらない場所へ移しましょう。ポトスは光が弱い条件でも生育でき、室内でもよく育ちます。ポトスの成長期である春~秋にかけては屋外の明るい日陰でも育てられます。その場合にはポトスの株を急に外に置きっぱなしにするのは避け、少しずつ日光に慣らすようにします。

ゴムの木

Photo by Jnzl's Photos

観葉植物のゴムの木(フィカス)は日当たりが良い場所を好みます。しかし、急に直射日光を当ててしまったり、夏の強すぎる日差しのもとに置いたりすると葉焼けしてしまいます。葉焼けしたら、変色した部分が多い場合には、ハサミで葉を切ると良いでしょう。室内のレースのカーテン越しの光が当たる場所など、直射日光が当たらない明るい場所に移動させ、しばらく休ませましょう。

パキラ

Photo by Lottie's pets & stuff

観葉植物のパキラは日光を好み生命力旺盛ですが、夏の強すぎる直射日光や西日に当てると葉焼けを起こしてしまいます。葉焼けしたら、変色部分が多い場合はハサミで葉の根本から切ると良いでしょう。室内のカーテン越しなど日差しが強すぎない場所に移動させ、しばらく休ませます。

幸福の木

Photo by kaidouminato

観葉植物である幸福の木は、真夏の直射日光に当てると葉焼けすることがあります。葉焼けしたら、室内の明るい所へ移しましょう。春~秋であれば屋外の明るい日陰でも育てられます。寒さに弱いので、冬は屋内の暖かい場所に移してください。葉のふちや先端が黄色く枯れる場合は根詰まりや根腐れの可能性もあります。

多肉植物

Photo by robynejay

暖かく乾燥した土地が原産の多肉植物ですが、夏の強すぎる日差しに当ててしまうと葉やけを起こし、黄色や茶色に変色した後、枯れ込んだようになります。葉焼け部分は元に戻りませんが、そのままにしておいて大丈夫です。一度水をやり、屋内のカーテン越しなど、明るい日陰に移動させます。新しい葉が育ってくるまで余計なストレスを与えないようにしましょう。

サボテン

Photo by yhy_jp

日当たりが良く乾燥した土地が原産ですが、室内で育てていたものを急に直射日光に当てたり、夏の強すぎる日差しに当てたりしてしまうと葉焼けしてしまいます。葉焼けすると葉がブヨブヨしたり、白や黄色から茶色に変色したりします。まずは、屋外の明るい日陰や屋内のレースのカーテン越しに光が当たる場所へ移しましょう。

バラ

Photo byreinbacher

伸び始めの新芽に急に強い日光が当たってしまったり、成長した葉に夏の強い日差しが当たってしまったりすると、葉焼けによって葉が変形したり茶色く変色してしまったりすることがあります。鉢植えの場合は明るく風通しの良い日陰に移して、日光には徐々に慣らすようにしましょう。夏場の日差しが強い日は明るい日陰に置くか遮光ネットを利用するとよいでしょう。

ブルーベリー

Photo byHeidelbergerin

ブルーベリーは日当たりの良い場所を好みますが、急な直射日光や夏の強すぎる日差しで葉焼けすることがあります。ブルーベリーは色素の関係で葉焼けすると葉が赤くなることもあります。葉が赤や黄色に変色したら、鉢を明るい日陰に移動させてしばらく休ませます。水やりは朝か夕方に行い、鉢は直接土やコンクリートの上に置かず、台になる物の上に置きましょう。

まとめ

Photo by In Memoriam: sa_ku_ra

観葉植物などの葉の先やふちの色が薄くなったり、赤や黄色に変色したりしたら葉焼けの可能性があります。人と同じように植物にも快適な光量・温度・湿度があります。植物それぞれの個性に合わせた環境づくりと水やりのタイミングに注意して、長く元気に育てたいですね。

rainylumdy
ライター

rainylumdy

動植物大好きで理学部生物学科を卒業した生き物オタクです。最近農業にも興味が出てきたので毎年愛媛へみかん収穫の援農に行っています。

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