ラムズイヤーとは?
ラムズイヤーは、トルコやイランなどに分布する耐寒性多年草で、ハーブの一種です。白いふわふわした「シルバーリーフ」は、ほのかにパイナップルのような香りがします。
基本情報
学名 | Stachys byzantina(スタキス ビザンチナ) |
和名 | 綿千代呂木(ワタチョロギ) |
園芸分類 | シソ科イヌゴマ属 |
名前の由来
葉や茎などの表面に白い産毛が生えており、触るとふわふわしたモールのような感触です。その様子が、上の写真のような羊の耳に似ていることから、羊の耳(lamb's earrs)と呼ばれるようになりました。
確かに羊の耳のように、ふわふわしていて形もそっくりですね
開花時期
ラムズイヤーの開花時期は5月中旬~7月の初夏です。6月ごろに伸びた茎の先に、小さなピンク色の花をたくさんつけます。開花するまでは優しい雰囲気の葉を、開花時期にはかわいらしい花を楽しめます。一年中、観賞を楽しめる魅力的な植物です。
お花が咲く時期までは葉がおしゃれで楽しめるね。ピンク色のお花が咲くのが楽しみですね!
ラムズイヤーの花言葉
「あなたに従う」
羊は、羊飼いに付き添う従順な生き物だと考えられています。そんな羊に似たラムズイヤーには「あなたに従う」という花言葉がつけられました。自己主張せず優し気な存在感のラムズイヤーにぴったりの花言葉といえるでしょう。
ハーブとしての効能
ハーブの一種でもあるラムズイヤーは、かつては食用として用いられていました。現在は食用としては栽培されていないようです。どのような効果が期待されていたのかは、観賞用となった今では知る手立てはないといえます。健康によいなどの効果効能ではなく、その優しい香りを活かしてクラフト素材や園芸で効果的に使うのがおすすめです。
ボタニ子
見ていると癒されるから、ほっこり効果はあるかもしれないね!
ボタ爺
食べられることは食べられるが…食べるなら柔らかい若い葉のうちがよいようじゃ。
ラムズイヤーの特徴
特徴①ふわふわの葉っぱ
ラムズイヤーの葉は丸みがあり、草全体がやわらかな産毛で覆われています。ふわふわした手触りが大きな特徴です。このやわらかな感触の葉に夢中になる人が多いといわれています。
特徴②ガーデニングの引き立て役
シルバーリーフの見た目は落ち着いた雰囲気があり、庭のグランドカバーや寄せ植えに利用されます。自己主張の強いはっきりとした色ではないため、寄せ植えにするとまわりの花も引き立ち、見る人におしゃれな印象を与えるでしょう。
ボタニ子
シルバーリーフを効果的に使って、おしゃれな庭づくりをしたいね!
特徴③人気のクラフト素材
ラムズイヤーの葉は肉厚で、クラフト作りにも人気の素材です。ミモザやバラ、ラベンダーなどのドライフラワーとあわせてリースやスワッグにするなど、いろいろと楽しめるでしょう。自然乾燥しても、それほど色が退色しない点も魅力といえます。
ラムズイヤーの種類
シルキー・フリース
通常のラムズイヤーよりも葉は小さめで、草丈も30cmしないくらいの小さな品種です。シルバーリーフの葉が美しく、コンパクトな寄せ植えに使いやすいのがポイントです。濃い紫色の花を咲かせます。
プリムローズ・ヘロン
園芸用に作られた品種で、鮮やかなライムグリーンの葉が魅力です。抜群の美しさですが性質が弱く、やや育てにくいという弱点もあります。しかし、弱点を持っていても人気の高い品種です。
シルバーカーペット
もともと銀色に近いラムズイヤーの葉を、さらに銀色に近づけた園芸用の品種です。高い人気を誇りますが、あまり出回っていません。いつ出会えるかわからないため、見つけたときに購入するのがおすすめです。
ラムズイヤーには種類があるんですね!特徴が違うので用途に合わせて選んでみましょう
ラムズイヤーのお手入れポイント
ポイント①水やり
ラムズイヤーを地植えした場合、水やりは雨水のみで問題ありません。鉢植えの場合は、土が乾いたら水やりをしましょう。多湿が苦手なため、水の与えすぎは注意が必要です。
ポイント②肥料
植え付けの際に、土に緩効性化成肥料を混ぜておきましょう。肥料を多く必要とする植物ではないため、地植えなら追肥は不要です。プランターの場合は、生育期の春から夏の間(3~5月)に液体肥料を与えましょう。
ふわふわのラムズイヤーを観賞しよう!
ラムズイヤーは、ふわふわした見た目とかわいらしい花を咲かせる魅力的な植物です。寄せ植えやグランドカバーでガーデニングに取り入れたり、ポプリやリースの素材にしたりするのも楽しいでしょう。お手入れも比較的簡単です。ぜひ、ラムズイヤーの魅力に触れてみてください。
出典:BOTANICA