ラベンダーグロッソの概要
ラベンダーグロッソはラバンディン系ラベンダーのひとつで、高さ1m以上にまで育つ大ぶりな姿が魅力です。夏の暑さや冬の寒さに強く花つきもよいことから、ガーデニング素材として好まれよく使われます。花の香りは強く高品質な精油が採れるため、香水などの原料としても人気です。甘い香りではなく、樟脳(しょうのう)のようなさわやかで刺激的な香りが特徴です。
ボタ爺
ボタニ子
ラバンディン系ラベンダーはあまりおいしくないから、食用には向かないんだって。ドライフラワーにすると長く香りを楽しめるよ!
ラベンダーグロッソの開花時期
ラベンダーグロッソの開花適温は12℃~30℃で、開花時期は5月ごろです。7月ごろまで開花は続きますが、30℃を越える暑さが続く8月には休眠に入り、開花は一時ストップします。気温が30℃を下回り始める9月ごろに再び開花し始め、10月ごろまで楽しめます。花色は濃い紫や青です。花穂には小花が無数につき、花穂の長さは長いもので15cmにまで成長します。
ボタニ子
花穂が大きいだけでなく、草丈も160cm~175cmあって存在感があるの。開花時期のラベンダーグロッソの花姿は圧巻だよ!
ラベンダーグロッソの育て方【栽培スケジュール】
季節ごとにすること
暖かくなる初春に植え付けよう
ラベンダーグロッソの成長期を迎える少し前の3月~4月が植え付けの適期です。水やりの仕方に気をつけながら開花を待ちましょう。5月ごろから花を楽しめます。初春である3月中には切り戻しを済ませ、成長を促してください。
夏には夏越し対策を
春から初夏にかけては花を観賞し、収穫して楽しみます。暑さには強いですが高温多湿状態が苦手なため、置き場所や水やりなど管理方法に気をつけ、しっかりと夏越し対策をしましょう。挿し木の適期は春の終わり~初夏にかけての5月~6月です。
秋には花を楽しみ冬支度をしよう
暑さが落ち着き始める9月頃に2回目の開花時期を迎えます。花を十分に楽しんだら摘み取るついでに軽く剪定し、冬の準備をしましょう。
冬には休眠させ春の開花を待とう
寒い冬は休眠時期にあたります。水やりは控えめにしてゆっくり休ませましょう。寒さには強い植物ですが、寒冷地では冬越し対策をしたほうが安心です。
ラベンダーグロッソの育て方【準備~植え付け】
必要なもの
- ラベンダーグロッソの苗
- 植木鉢
- 用土
- 鉢底石と鉢底ネット
- 剪定ばさみ
ラベンダーグロッソは縦だけでなく横にも大きく成長します。花が咲いた状態で150cm、咲いていない状態でも80~90cmにまで横に広がり、草丈も大きいため小さな植木鉢では支えきれず倒れる場合があります。植木鉢は8号以上のどっしりとした大ぶりなものを選びましょう。剪定ばさみは切り戻しをする際に使うため、太めの茎でも切れるタイプのものを準備してください。
ボタ爺
小さく育てたいなら小さめの鉢を使ってもいいが、小さすぎると成長しにくくなるんじゃ。花が咲かないこともあるから気をつけての!
土作り
ラベンダーグロッソは乾燥に強く加湿状態は苦手なことから、水はけのよい用土で育てましょう。またpH6.5~8の土壌を好み、酸性土壌では生育不良を引き起こす場合があるため注意が必要です。特に地植えする場合は、庭の土が酸性に傾いている場合がほとんどで、事前に状態を確認することをおすすめします。
ボタニ子
酸性度が強すぎると、うまく成長せず花が咲かないこともあるんだって。土作りはしっかりね!
鉢植えの場合
鉢植えの場合は、pH調整済みの市販のハーブ用培養土を使うのが簡単です。自作するなら、赤玉土6:腐葉土4に、元肥として有機肥料を一握りほど、酸性度調整のために苦土石灰を混ぜ込みましょう。苦土石灰は馴染むのに時間がかかるため、植え付けの1~2週間前までには土作りを済ませてください。
ボタ爺
自作する際に水はけが気になるようであれば、腐葉土と赤玉土を減らしてその分ピートモスやバーミキュライトを足すといいぞ!
庭植えの場合
植え付けたい場所の土を深さ30cmほど掘り返し、酸性度の調整のために苦土石灰を混ぜ込みましょう。苦土石灰の量は土1kgに対して1.5gを目安に調整し、しっかり馴染ませるためにも植え付け1~2週間前までには混ぜ込み作業を済ませてください。土質がよくなければ、腐葉土を混ぜ込むのもおすすめです。
植え付け
鉢植えの場合
植え方は一般的な植物と同じです。植木鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷いたら、6割ほど用土を入れていきます。苗を中心に置いて上から土を足しましょう。2~3cmほどウォータースペースがとれるように量を調整してください。土表面を軽く押さえて完了です。
庭植えの場合
ラベンダーグロッソは上にだけでなく横にも大きく成長するため、数株育てる場合は、育てたい大きさにあわせて40cm~80cmほど株間をとりましょう。植え付けたい場所に穴を掘り、苗を置き土をかぶせます。多湿状態を避けるために盛り土をするのもおすすめです。盛り土のやり方は簡単で、周囲よりも土を高く盛り、その上に苗を植え付けるだけです。
ボタニ子
盛り土したほうが、余分な水分を下に流してくれるから蒸れにくくなるよ!簡単にできるから試してみてね!
ボタ爺
次も引き続き、ラベンダーグロッソの育て方について説明していくぞ!
樟脳の香りには「落ち込んだ気分を高める」「心を落ち着かせる」などの効果が期待できるんじゃ!