ミモザの育て方!剪定のやり方・病気にかからない管理のコツなどを解説!

ミモザの育て方!剪定のやり方・病気にかからない管理のコツなどを解説!

春の訪れと共に、黄色い小さな球状の花を咲かせるミモザは、とても愛らしく見る人の心を和ませます。育て方は、ポイントを押さえれば、それほど難しいことはありません。今回は、そんなミモザの育て方から長く楽しむための管理のコツなどを解説します。

記事の目次

  1. 1.ミモザとは?
  2. 2.ミモザの育て方
  3. 3.ミモザの剪定方法
  4. 4.ミモザの病気・害虫対策
  5. 5.まとめ

ミモザとは?

ミモザの特徴

Photo byArtvision-So

和名 ギンヨウアカシア・フサアカシア
別名 ミモザ
科・属 マメ科・アカシア属
原産国 オーストラリア南東部
形態・特性 高木・常緑性

ミモザは、マメ科アカシア属の常緑性高木の植物です。黄色いふわふわとしたかわいらしい花を咲かせ、花が咲かない時期も一年中葉をつけ、庭木や鑑賞用としても人気があります。アカシア属は、1000を超える種類があるとされていますが、日本では、おもに「ギンヨウアカシア」や「フサアカシア」が代表的なものとして知られています。

開花時期

出典:写真AC

開花時期は、暖かくなり始める2~4月です。春の訪れを告げるように鮮やかに咲く黄色い花は、冬の寒さを忘れるほど暖かい気持ちにさせてくれるでしょう。

寿命

寿命は、約20~30年といわれています。しかし、幹や枝が弱く、強風などで折れてしまったり、栽培環境によっては病気にかかり枯れてしまったりすることもあります。そういったトラブルに注意しながらポイントを押さえて育てれば、手間もそれほどかからず、長く楽しめる植物です。

名前の由来

一般的に「アカシア」のことを「ミモザ」と言いますが、本来「ミモザ」というのは「オジギソウ」という別の植物の学名です。しかし花や葉がオジギソウと似ていたため、間違ってミモザと呼ばれ、その名前が定着しました。

ミモザの育て方

ミモザの育て方①環境

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ミモザは寒さに弱いため、暖かい場所での栽培が適しています。関東より北の地域では、冬の寒さに負けてしまい、枯れるおそれがあるため地植えはあまり適していません。室内でも栽培できる鉢植えがおすすめです。南の地域では、地植えの栽培も可能です。日向の暖かい場所を選んで栽培しましょう。

冬越しの対策

フリー写真素材ぱくたそ

冬は、積雪や低気温によって枯れてしまったり、雪の重みで枝が折れてしまったりすることもあります。雪が降るときや寒さが厳しいときには、ビニール袋や園芸用の不織布で覆い対策をとりましょう。

ミモザの育て方②用土

出典:写真AC

ミモザは、痩せ地でも育つため、土質はあまり気にする必要はありません。しかし、元気に育てるためにも水はけのよい土を選びましょう。鉢植えでは、市販の培養土で生育可能です。水はけが悪い場合は赤玉土を混ぜるとよいでしょう。
 

ミモザの育て方③種まき

出典:写真AC

種まきの適期は、3~4月です。ミモザは発芽率が悪いことで知られています。種をお湯で15分程煮た後、種の先を少し切り落とし水に1日浸けると、発芽しやすくなります。育苗ポットに種まき用土を入れ、1cmほどの穴を開けて種を入れたら土を被せ、水をたっぷり与えます。その後は、水がきれないように注意しましょう。1~2週間ほどで発芽します。

種の保存方法

ミモザは、さやに入った種をつけます。一度乾燥すると休眠状態になり発芽しにくくなるため、採れた種はすぐにまくのがベストです。種をとっておく場合は、種を乾燥させないようにビニール袋に湿らせた土と一緒に入れ、冷蔵庫で密閉保存します。

ミモザの育て方④苗植え

出典:pixaboy

地植え

地植えする際は、深さ、幅ともに根鉢の2倍程の穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土を混ぜて苗を植えつけます。移植を嫌う傾向があり、地植えする際は場所決めが重要といえます。ミモザは枝が折れやすいため、なるべく強風が吹いても影響がない場所、加えて日当たりのよい場所を選びましょう。

鉢植え

鉢植えの場合は、最初から大きい鉢では鉢内の乾きが遅くなり、根の成長が悪くなります。はじめは深さのある小さめの鉢を選びましょう。そこに培養土を入れ、苗を植えつけたら、充分に水を与えます。

支柱

ミモザは枝が細く、強風に吹かれると折れてしまったり、幹が倒れてしまったりするおそれがあるため、地植えで栽培する際は、支柱を立てることをおすすめします。また、植え付けをしたばかりの苗は、まだ根がしっかりはっていません。地植え、鉢植えともに支柱を立てるようにしましょう。

ミモザの育て方⑤植え替え

出典:pixaboy

地植えの場合、植え替えはしないようにします。鉢植えで育てる場合は、成長が早いため根がすぐに伸び、鉢の中で根詰まりをおこしてしまいます。ひと回り大きいサイズの鉢に植え替えなければいけません。水を与えてもすぐに土が乾いてしまうときは、鉢の中が根でいっぱいになっているサインのため、植え替えを行いましょう。

植え替え時期・方法

植え替える際は、開花後の4~5月に行いましょう。根鉢を崩さないようにそっと抜いて、新しい培養土を入れた鉢に植え替えます。

ミモザの育て方⑥水やり

出典:写真AC

ミモザは乾燥地を好むため、水のやりすぎに注意しましょう。鉢植えの場合、土表面が乾いてきたら水を与えます。地植えの場合は、植えつけから1年間は土表面が乾いたら、その都度水をやります。その後、株が根づいてからは、夏場や日照りで乾燥するときのみ水をやりましょう。それ以外は雨の水だけで充分です。

ミモザの育て方⑦肥料

出典:写真AC

マメ科の植物は、根についている菌が窒素を吸収してくれるため、肥料はあまり必要ありません。育ちが悪いなどで肥料を与える際は、開花によって消耗したエネルギーの回復も兼ねて、4~5月の開花後に行います。与える肥料は、窒素過多を防ぐため窒素成分は控え、リン酸とカリウムの多い速効性化成肥料を選びましょう。

ミモザの剪定方法

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ミモザを育てるうえで、重要なのが剪定です。管理をしやすくし、健康に育てるためにも、正しい剪定方法を把握しましょう。

剪定をする理由

ミモザの枝は細くと折れやすいため、長く伸びた枝は切り落とす必要があります。また、害虫は枝が込みあった暗く湿っている場所を好みます。剪定をすることで、害虫が住みにくい環境に整えられるのです。大きくなりすぎると自分で管理するのも大変で、業者に依頼すれば費用がかかってしまいます。自分で管理ができる大きさに剪定するのがよいでしょう。

剪定時期

剪定時期は、開花後5~6月の夏前です。夏過ぎには翌年の花芽ができるため、それまでに剪定を行わないと花芽も一緒に切り落としてしまうことになります。翌年咲く花がなくなってしまうかもしれません。選定のタイミングには注意しましょう。

剪定方法

枝が集中している場所や長く伸びすぎた枝を剪定します。新しく生えてきた枝は残しておき、長く伸びた古い枝を根本から切り落とします。上部は短く、下にいくにつれて長めになるように、形を整えながら剪定をすると見た目も美しくなります。

ミモザの病気・害虫対策

出典:pixaboy

ミモザは、比較的病気になりにくい植物ですが、害虫がつくと病気にかかりやすくなります。ミモザには、イセリアカイガラムシという白いふわふわとした虫がつきやすく、すす病やこうやく病を誘発させるおそれがあります。1匹つくとたちまち数が増えてしまうため、見つけたらすぐにブラシなどで取り除きましょう。被害が大きい場合は、枝ごと切り落とします。

つきやすい害虫

  • アブラムシ
  • ケムシ
  • テッポウムシ
  • カミキリムシ

害虫がつかない管理のコツ

害虫は、葉や枝が密集した、暗く湿った場所を好みます。害虫がつきにくい環境をつくるには、剪定を行い、風通しをよくすることと、日光がまんべんなく全体的にあたるようにすることが重要です。

まとめ

出典:写真AC

ミモザを育てる上でポイントとなるのは「暖地の日当たりと風通し、水はけがよい場所で育てること」「支柱を立てたり、伸びすぎた枝は切ったりして折れるのを防ぐこと」「管理が行き届く大きさに剪定すること」です。このポイントを押さえて育てれば、一年中美しいミモザを楽しめるでしょう。家にお迎えする際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

wanaw
ライター

wanaw

自然が好きです。でも虫はにがて、、

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