カイヅカイブキとは
カイヅカイブキとは、日本を含む東アジアが原産のヒノキ科の樹木です。イブキという樹木を改良して作られました。カイヅカイブキの名前の由来は、大阪府の貝塚で誕生した品種だからといわれています。庭木としてはもちろん、和風や洋風の垣根作りにもぴったりな植物です。
基本情報
科目 | ヒノキ科ビャクシン属 |
原産地 | 東アジア |
開花時期 | 4月 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 強い |
針葉樹の仲間である
カイヅカイブキが分類されているビャクシン属は、ヒノキ科の針葉樹です。針葉樹とは、葉が針のようにチクチクしている樹木のことをいいます。カイヅカイブキの場合は、あまりチクチクしていませんが、間違った手入れをしてしまうと鋭い葉に変わります。
ボタ爺
種類
カイヅカイブキをはじめ、針葉樹に分類されている植物には、タマイブキやネズがあります。また、ガーデニングや寄せ植えに人気のゴールドクレストも、針葉樹の種類のひとつです。ここでは、同じビャクシン属のタマイブキとネズの特徴を見てみましょう。
タマイブキ
タマイブキ(玉伊吹)です。ビャクシンの園芸品種です。刈り込まなくても球形の姿になります。http://t.co/Z2m3fnjE2g #植物写真 pic.twitter.com/RMXvj4TFPa
— mnaeskeig (@Masegi_Ken) October 17, 2015
タマイブキは、その名の通り、こんもりとした丸い姿が特徴的です。カイヅカイブキは成長していくと10m以上になりますが、タマイブキは1m程度とコンパクトに楽しめるので、狭いスペースに庭木を植えたい場合におすすめです。
ネズ
ネズの実
— 道草を食う人(もやし) (@1234_uminchu) December 10, 2016
若干の甘さとヒノキのような香りがある独特の味。
美味しくはない。 pic.twitter.com/qrWNKywHGH
ネズは、カイヅカイブキと同じビャクシン属です。鋭い葉がネズミ退治に用いられていたことから、ネズと呼ばれるようになりました。庭木や生垣のほか、小さく仕立てて盆栽としての楽しみ方ができます。
ボタニ子
同じ針葉樹なのに、ゴールドクレストはビャクシン属じゃないの?
ボタ爺
コールドクレストもヒノキ科の植物なんだけど、イトスギ属という違う種族に分類されているんだよ。
カイヅカイブキの特徴
カイヅカイブキは常緑性のある針葉樹です。冬でも葉色が変化することはなく、鮮やかな緑色が楽しめます。海風やよどんだ空気にも強いので、場所を選ばず栽培できるのがよいですね。葉はよく観察するとうろこの形に似ていますが、定期的に手入れをしないと針のように鋭くなり、けがをする可能性があります。
4月に開花する
カイヅカイブキは、4月頃に花を咲かせます。花をつける枝は短く、花の大きさも8mm程度と小さくかわいらしいので、よく茂った葉に埋もれてわかりづらいかもしれません。雄花は淡い白色、雌花は緑または淡いピンク色をしています。ぜひ、花の観賞も楽しんでみましょう。
花は縁起がよい?
カイヅカイブキは、ひねったように枝を成長させます。その姿が龍神に似ているといわれることがあり、縁起物としても人気があります。吉方は東南といわれています。可能ならば、東南の方向に植えてみましょう。
ナシと相性が悪い
カイヅカイブキがかかりやすい病気に、赤星病があります。この病気はナシに伝染してしまう病気といわれています。ナシと近距離で栽培するのは避けましょう。また、地域によってはカイヅカイブキの栽培を禁止している場合があります。栽培の前に、地域の決まり事を確認しておくと安心ですね。
それでは、カイヅカイブキの育て方を紹介していきます。
柔らかかった葉が鋭くチクチクするようになる現象は、先祖返りと呼ばれているよ。