オシロイバナとは?
ピンクや黄色、白色にみずみずしい緑色をした葉や茎を持つのがオシロイバナです。果実は熟すと黒い種子のようになります。全国的に野生化しているので、コンクリートのところで大きく育っているオシロイバナもあるくらいオシロイバナは丈夫な植物です。
基本情報
学名 | Mirabilis jalapa |
分類 | オシロバナ科オシロイバナ属の一年草・多年草 |
原産地 | 南米アメリカ |
別名 | ユウゲショウ |
花期 | 6月~10月 |
花の特徴
オシロイバナの花は、ピンク・黄色・白などさまざまな色の花があります。驚くべきことに、オシロイバナは多数ある花の色が同じ株から咲くこともあります。花の開花は夕方に開き、翌朝まで咲いていて、ほぼ翌日の午前中にはしぼんでしまいます。花期は6月~10月です。
花弁のない花
オシロイバナの花には花弁がありません。花弁のように広がって見えるところは、がくです。花の基部にあるがくに見える緑色の部分は、がくではなく総苞です。
この花びらに見えるのはがくです!花弁ではありません。
がくのように見える緑色の部分は、総苞です。オシロイバナはつぼみの状態です。
つぼみが徐々に開いていく様子です。
つぼみが夕方に開き、翌日の朝まで咲いています。
葉の特徴
葉の表面や葉柄には毛が生えています。毛は、葉の裏面の葉脈上にも細い毛が生えています。葉は、ハート型に近い形をしており、茎に対して対生しているのが特徴です。茎からは短い葉柄が生えていて、葉へと繋がっています。葉や葉柄は全体的にみずみずしい緑色をしているので、道端でもよく目立っています。
葉は、先がとがります。
葉の裏です。
葉には短い葉柄があり、対生しています。
茎の特徴
茎は、多肉質で節が膨れています。葉と同じでみずみずしい緑色をしているので、よく目立ちます。茎はよく枝分かれするので、大きくなるものでは1mにもなります。茎には毛は生えていませんが、節が赤くなっているところがあるのが特徴です。まるで、木質化しているように太い茎になりますが、オシロイバナの茎は木質化しません。
茎の膨れているところが節です。赤くなっています。
果実の特徴
果実は総苞に包まれており、若い果実は緑色をしています。果実は、そのまま総苞に包まれたまま黒色に熟していきます。黒色に熟した果実は種子に間違えられることがありますが、種子ではありません。種子は、果実の中に1つ入っていてこの種子の中に粉状の白い胚乳があるのが特徴です。
若い果実です。まだ、緑色をしています。
果実は熟すと黒くなり、総苞に包まれたままです。
オシロイバナの育て方
オシロイバナは丈夫で育てるのもかんたんです。うまくすれば、暖かい地域ですと冬越しも可能です。ここでは、オシロイバナの育て方と育てるためのポイントを紹介します。
育て方①置き場所
オシロイバナは日当たりのいい場所を好みます。日当たりがよければ、そのほかは気にしないほど丈夫な植物です。よく、コンクリートのところから生えている野生化したオシロイバナを見たことはありませんか?オシロイバナはコンクリートでも、痩せた土地でも問題なく育てることができます。
日当たりの悪い場所や湿っている場所では育てることができません。そのため、日当たりには十分に注意してください。
育て方②水やりの方法
オシロイバナを地植えで育てる場合には、雨の水だけで大丈夫です。地植えの場合は水やりは、基本的には必要ありません。ただし、鉢植えの場合はそうとは限りません。鉢植えの場合では表面の土が乾いたら、水やりをするようにしましょう。水を与えすぎると過湿となり、花の色が悪くなってしまうので注意が必要です。
オシロイバナは乾燥に強い植物なので、水のあげすぎには注意が必要です。また、鉢植えの場合小さい鉢ですと、水やりの頻度が多くなります。
育て方③肥料
オシロイバナはとても丈夫な植物なので、たくさんの肥料は必要ありません。植え付けや植え替えのときに元肥を与えるだけで大丈夫です。追肥の肥料は特に必要ありませんが、育てているうちに花付きが悪くなることがあるかもしれません。花付きが悪いと感じ始めたら、様子を見ながら肥料を与えてください。目安は月3回、液体肥料を与えると花付きもよくなっていきます。
育て方④植え付け・植え替え
植え付け
植え付けのベストの時期は5月~6月です。種から育てている場合にはこの時期に植え付けを行いましょう。また、お店で苗を購入することができるので購入した場合もこの時期に植え付けるようにしましょう。
植え付けるとき、風が当たらない場所で行うと苗が傷つきません。
植え替え
地植えの場合は、植え替えは必要ありません。鉢植えの場合は、数年に1回土を変えて行うのがいいでしょう。植え替えをすることにより生育がよくなります。
育て方⑤冬越し
暖かい地域ですと、オシロイバナは冬越しができます。冬になると地上部は枯れてしまいますが、根は休眠状態で土の中で暖かくなるのを待っています。冬越しをしたいのであれば、秋に地上部を根元から刈り取ってしまうことがポイントです。冬越ししている時期は、土の表面が乾燥していても水やりは必要ありません。
冬越しできない場所では
オシロイバナは寒さに弱いです。そのため、暖かくない地域では、冬越しができずにオシロイバナの根はまるで球根のように肥大することがあります。この根を掘り出し、保管すれば翌年の春に植え付けることが出来ます。
根を保管するより、種を採取して保管する方法のがかんたんですよ!
育て方⑥管理方法
剪定
放置していると1mにもなるのがオシロイバナの特徴です。そのため、不必要な枝や植えてある場所のサイズに合わせて剪定する必要があります。剪定の時期は8月~9月ですので、この時期にオシロイバナの姿を整えましょう。
切り戻し
切り戻しは、冬越しさせる地域のみで行います。時期は11月~12月が最もよいとされていて、その時期になったらオシロイバナを根元から切ります。こうすることにより、根は休眠を迎えます。
次のページはオシロイバナを種から育てる方法をご紹介します!
出典:筆者撮影