ナゴラン(名護蘭)の育て方!植え替えや株分けなどの栽培方法を紹介!

ナゴラン(名護蘭)の育て方!植え替えや株分けなどの栽培方法を紹介!

「ナゴラン(名護蘭)」とだけ聞くと、少し聞き慣れない響きです。見た目はフウランとよく似ていますが、関係性はあるのでしょうか?そんな不思議なナゴランの育て方や増やし方などをご紹介します。ナゴランの種類についても合わせてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ナゴラン(名護蘭)とは?
  2. 2.ナゴランの種類
  3. 3.ナゴランの育て方
  4. 4.ナゴランの植え替え・植え付け方法
  5. 5.ナゴランの増やし方
  6. 6.まとめ

ナゴラン(名護蘭)とは?

ナゴランとはどんな植物?

「ナゴラン」という名称、聞き慣れない方も多いのではないでしょうか? ナゴランは、初めて発見されたのが、沖縄県「名護市」だったことから「名護蘭(ナゴラン)」と名付けられました。ラン科ファレノプシス属に分類され、同じファレノプシス属ではコチョウランが有名ですね。見た目がよく似ている風蘭の近縁種でもあります。

ナゴランの特徴

ナゴランの特徴は、春から初夏の時期にかけて、3センチほどの小さく可憐な香りの良い花を咲かせることです。花茎を伸ばしながら、同じ花茎に多いと10ほどの花が咲きます。同じラン科のコチョウランと似たような咲き方ですね。近縁種であるフウランと同じく、成長速度が遅く、水苔やヘゴ板へ着生させて育てるのが基本です。

ナゴランの生息地

ナゴランの主な生息地は、日本だと、九州や四国、南西諸島です。朝鮮半島の暖地にも生息しています。

ナゴランの歴史

ナゴランの悲しい歴史

小さくとも芳しい香りの花を咲かせるナゴランは、発見された当時から、数が少なく貴重な植物とされていました。その希少価値ゆえなのか、美しく可憐な姿からなのか、乱獲が広まり、今では沖縄の本島では絶滅してしまったともいわれています。日本のレッドデータにも「絶滅危惧種」として記載されているほどです。現在は、バイオ研究所で増殖の研究を行い、自然へ戻す取り組みが行われています。

【番外編】ナゴランとフウランの違い

ナゴランと見た目がよく似ているのがフウランです。葉の形や根の張り方、成長速度など共通点が多いです。しかし、花に関しては大きな違いがあります。

大きな違いは「花」

フウランは、花茎1つに対して花は1つしか咲きません。対してナゴランは、花茎1つに複数の花が咲きます。ナゴランの花茎を伸ばしながらいくつも花をつけていく様子は、コチョウランやスズランに似ています。そして、ナゴランの特徴でもある、花の香りにも違いがあります。甘い香りのフウランに対し、ナゴランは酸味のある柑橘系に近い爽やかな香りです。

ナゴランの種類

ナゴランにはいくつか種類があります。ここでは代表的な2つをご紹介します。

①達磨

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特徴

他のナゴランより丸っこい葉が特徴的な「達磨」という種類です。模様はありませんが、濃い緑色で肉厚な葉は存在感があります。小さい葉がコロコロして可愛らしいですね。

②明丸の縞

特徴

黄色の縞が特徴的な「明丸の縞」という種類です。明丸は「みんまる」や「ミョンファン」と読むようです。縞の入り方が個性的で美しいですね。

ナゴランの育て方

水やり

ナゴランの生育期は、春から秋です。この時期は、乾いたらたっぷりと水やりをします。湿度が高い気候を原産とする植物ですので、霧吹きなどで葉にも水をあげることも大事なお手入れの1つです。

注意点

気温が下がる冬になると、ナゴランの成長はほぼ止まってしまいます。そのため、水やりも抑え気味に、乾かし気味に管理します。冬も生育期と同じような水やりをしていると、根腐れを起こす危険性がありますので注意が必要です。

【豆知識】冬のナゴラン

ナゴランは、寒くなると葉にしわがより、萎れたようになることがあります。これは、ナゴランが休眠にはいるサインです。水不足ではありませんので、慌てて水やりをしないよう気をつけましょう。ちなみに、温かくなると自然ともとに戻ります。

肥料

肥料をやるタイミングも春から秋の生育期です。育っている時期にこそ肥料をあげるのがポイントです。薄めた液肥を、月に1、2回ほどあげるとよいです。

注意点

成長が止まり気味になる冬の肥料は厳禁です。寒くなって、成長しなくなったからといって、肥料を与えてしまうと、栄養が多すぎる状態の肥料焼けをおこして枯れてしまう危険性があります。

日当たり・置き場所

日中の日差しが強くない冬から春にかけては、日に当ててあげましょう。特に日差しの柔らかい朝日はおすすめです。自然では、木の幹などにくっついて自生しているため、風通しの良い場所を好む植物です。木陰ができる木などに吊るしてもよく育ちます。

注意点

日差しの強くない季節は日に当てても大丈夫ですが、初夏から秋の直射日光は葉焼けをおこす危険性があります。そのため、日差しの強い季節は、明るい日陰に置いてあげることが大切です。もう一点、年間通して西日には当てないようにした方が無難です。西日はとても強い日差しのため、葉にダメージが貯まってしまう恐れがあります。

ナゴランの葉の重要性

ナゴランは成長速度が遅い上に、葉を多くつけません。つまり、成長のために1枚の葉がとても大切になります。そのため、葉焼けをさせないことがとても重要です。こまめに観察し、少しでも葉に異常がでるようなら、置き場所を変えてあげることをおすすめします。

ナゴランの弱点

ナゴランは暖地の出身です。そのため、寒さに弱い植物です。つまり、冬は要注意となります。最低5℃以上の温度で管理してあげましょう。10℃ほどあるととても安心です。寒くなったら部屋の中へ入れるなど、工夫が必要です。

お手入れポイント

水やりや日当たり・置き場所のポイントはご紹介しましたが、ここでは花についてです。ナゴランの花が咲き終わりましたら、花の茎の根本からばっさり切り落としてください。花茎を切り落とすことによって、他の部分へ栄養がいき、よりよく成長してくれます。来年また咲いてもらうエネルギーを蓄えてもらうためにも、思い切って花茎を根本から切り取ってあげましょう。

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次のページでは、ナゴランの植え付け方法を説明するよ!

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ナゴランの植え替え・植え付け方法

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