カーネーションとは
母の日に贈られることの多いカーネーションは多くの近縁種を交雑して作られた多年草です。16世紀のイギリスで品種改良が始まり咲き方の違うものが開発されました。日本にはオランダから、江戸時代初頭に輸入されましたが定着しなかったようです。母の日にプレゼントするという風習はアメリカで20世紀初期にはじまり、日本には大正時代に伝わったとされています。
基本情報
学名 | carnation、clovepink |
科属 | ナデシコ科ナデシコ属ナデシコ目 |
特性 | 常緑性 |
形態 | 多年草 |
原産地 | 西アジア、南ヨーロッパ |
国花指定国 | スペイン、モナコ、ホンジュラス |
草丈 | 10cm~30cm |
開花時期 | 主に4月~6月 |
花色 | 赤、濃赤、ピンク、オレンジ、黄、白、紫、青など |
香り | ほのか |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
和名 | オランダセキチク |
別名 | ジャコウナデシコ、オランダナデシコ |
開花時期
カーネーションの開花時期は主に4月下旬~6月です。しかし、四季咲き性があります。四季咲き性とは株が大きく育ち、条件さえあえば何度も花をつける咲き方です。カーネーションの場合は管理方法や育て方がよければ春から秋にかけてよく花をつけます。母の日に咲くように合わせて作られたカーネーションは、まだ株が育ち切っていないため弱い場合があるようです。
カーネーションの育て方
カーネーションは耐暑性や耐寒性が強い植物ですので、日当たりや水やりのコツをつかめば育て方は難しくありません。プレゼントで鉢植えをもらったら、ぜひ育ててみてください。地植えでも鉢植えでも関東以南の暖かい地域であれば屋外でも冬越しできます。苗を選ぶときは、ガクが割れていたり黄色く変色しているものを避け、先まで緑でピンとしているものがよいです。
カーネーションの育て方①栽培環境
カーネーションは、地植えでも鉢植えでも日当たりがよく、風通しがよい乾燥気味の栽培環境が適しています。梅雨や秋の長雨などの高温多湿が苦手で、蒸れに弱いため病気や害虫が発生する可能性が高いです。
カーネーションの育て方②種まき
カーネーションの種は3月からの春まきと、9月からの秋まきがあります。都合のよい時期にまきましょう。育苗用のポットや、箱、ない場合は卵のケースの底に穴をあけたものでも代用できます。底に軽石や鉢底石を敷き、用土を入れてください。種が集中しないようにばらまき、風で飛ばされないように薄く土をかぶせます。土を乾燥させないようにしましょう。
- 発芽するまでふんわりとラップをかぶせておくのもよいでしょう。発芽したらはずします。
カーネーションの育て方③植え付け
カーネーションの植え付けは4月~5月と、9月~10月の時期にしましょう。種から育てた場合は本葉が4枚~5枚になったら植え付けます。ガーデニング初心者の方は地植えよりも、場所を変えて管理ができる鉢植えのほうが育てやすいでしょう。市販されている草花用の用土を使うと楽です。水の吸い込みや水はけがよくない場合は、川砂を混ぜるとよくなります。
鉢植え
鉢底ネットを敷いた上に軽石や鉢底石を入れてから、用土をいれます。ポットや植木鉢から苗を取り出しますが、2年目以降の根づまりがなければ、根が傷付くのを避けるために土を落としたり根をほぐしたりせずそのまま鉢に入れてください。すきまに用土をまんべんなく入れ水やりします。へこんだ部分には用土を足して、植木鉢の縁から2cm~3cmまで入れましょう。
地植え
地植えは夏に西日が当たらない暖かい場所に植え付けます。日当たりと風通しがよい場所がよいでしょう。庭土に腐葉土と堆肥を混ぜ込んで1週間なじませます。苗よりも一回り大きな穴をほり植え付けてください。地植えにすると移動ができないため、地域によっては冬越しが難しい場所もあります。その場合は秋に植木鉢に植え替えておくと安心でしょう。
続いて、育て方の水やりや植え替え、肥料のあげかた、増やし方などを見てみましょう。