セキチク(石竹)とは
セキチクはナデシコの仲間で、中国から渡来した種類のことを呼びます。観賞用や切り花に人気の多年草です。名前は、石のあいだに生えて葉のかたちが竹ににていることに由来しています。日本でみられるようになったのは平安時代からです。
基本情報
科名 | ナデシコ科 |
属名 | ナデシコ属 |
学名 | Dianthus chinensis |
英名 | China pink |
別名
セキチクは、夏のながいあいだに咲いているので「トコナツ(常夏)」や、中国からきたので「カラナデシコ(唐撫子)」と呼ばれます。日本で改良された品種は「ヤマトナデシコ(大和撫子)」と呼び区別されていて、セキチクの清楚で可憐な花姿にたとえて、日本を象徴する女性のことを「大和撫子」と呼ぶようになりました。
種類
①三寸セキチク・五寸セキチク
三寸セキチクは、鮮やかな花色をしていて、草丈が約10cmでちいさい種類です。温度がひくいところで管理すると、花芽がつく特徴があります。五寸セキチクは、三寸セキチクよりもひとまわりおおきめで、見分け方は簡単です。
②ヒゲナデシコ
ヒゲナデシコはヨーロッパ原産の一年草です。別名「アメリカナデシコ」や「ビジョナデシコ(美女撫子)」と呼ばれます。小さな花があつまって咲くことが特徴で、かわいらしさがある種類です。ある程度放っておいても丈夫に育つので人気があります。
③タツタナデシコ
こちらもヨーロッパが原産です。葉がつややかで冬のあいだも観葉植物として楽しめます。暑さによわいので気温がたかい時期はしっかり管理しましょう。花つきがいいので、うまく株分けするとたくさんの花がきれいに咲きます。
④セイヨウセキチク(西洋石竹)
中国からヨーロッパにわたり、改良されたものがセイヨウセキチクと呼ばれます。草丈20cmほどで花や茎がおおきいことが魅力です。開花時期は8月~10月で、花色のバリエーションがおおいことで観賞用として人気があります。
⑤カワラナデシコ
カワラナデシコは日本におおく自生している種類です。名前のとおり、河原や原野にはえていて、秋の七草のひとつとして知られています。日本の気候にあっているので、栽培しやすく、淡い花色が特徴です。花の外側がこまかく裂けていて風がふくと優雅にゆれます。
⑥イセナデシコ(伊勢撫子)
イセナデシコは、カワラナデシコとセキチクの園芸交配種です。花弁が垂れさがっているのが特徴で、ほかの種類とはちがった魅力があります。おおきさは約30cm~60cmで、個体差があるので環境にあわせて選ぶといいでしょう。
⑦オランダセキチク
オランダセキチクは、カーネーションの和名です。ナデシコ科ナデシコ属で、江戸時代にオランダ人が日本にもってきたのでこのように呼ばれています。いまではカーネーションという名前で知られていますが、昭和時代はセキチクと呼ばれていました。
風水
セキチクは、風水で恋愛運をあげる花とされています。方角は南北や北に置くのがおすすめです。リビングの窓際に飾ると、鮮やかな色合いが映えるでしょう。