リシアンサスってどんな花?
リシアンサス=トルコキキョウ=ユーストマ
あまり聞き馴染みのないリシアンサスという名前の花ですが、市場に流通している名前を知れば、ああ!と納得されることでしょう。写真を見ればもうお分かりですね。リシアンサスは一般的にトルコキキョウ、またはユーストマという名前で親しまれています。
リシアンサスの別名の由来
トルコキキョウ(桔梗)
店頭でおなじみの名前のトルコキキョウは、原産地がトルコということではありません。名前に「トルコ」と入っている理由としては、下記の二つの説があげられています。
- リシアンサスに多く見られる花色が青味の強い紫色で、そのイメージがトルコに結びついた。(実際のトルコブルーとはターコイズブルーのこと。厳密にはこちらも雰囲気が違う)
- 花の形がトルコのターバンを巻いたような形をしている。
ユーストマ
園芸本などではこちらの名前を見かけることが多いでしょうか。学名にもなっているEustoma(ユーストマ)の意味は「良い口」。これは釣り鐘のような花の形が由来になっているようです。
ボタニ子
リシアンサスの基本情報
別名 | トルコキキョウ ユーストマ |
植物分類 | リンドウ科ユーストマ属 |
園芸分類 | 一年草 |
原産国 | 北アメリカ |
草丈:花色 | 20~120cm:白・ピンク・紫・緑・複色 |
耐寒暑性 | 耐暑性:やや弱い 耐寒性:弱い |
種類の豊富なリシアンサス
季節を問わず、園芸店や花屋でよく見かける品種として上記の画像をあげてみましたが、リシアンサス(もしくはトルコ桔梗)のイメージは十人十色といったところでしょうか。色数も多く、花弁の形態もシンプルな一重と華やかな八重咲きのものがあり、人によってイメージの異なる花の一つといえるでしょう。
開花の季節
リシアンサスは切り花として一年中市場に出回っているので、あまり花の季節を感じられないかもしれませんね。開花の季節は暖地では5~8月、寒冷地では8~9月と、品種によっても微妙に異なります。なんとなく夏の季節の花というイメージを抱かれている方は大正解です。
切り花としての人気の理由
リシアンサスは夏の花ではありますが、暑さに弱いため、戸外で咲くようすを楽しむというよりは、切り花として楽しむ機会のほうが多いでしょう。下記にその理由をあげてみます。
- 色の種類が豊富で他の植物とも合わせやすいこと
- 一重咲きと八重咲きがあり、和風洋風どちらにも合わせやすいこと
- 大輪で豪華なイメージの割に値段が安く、ふんだんに使用できること
- 花もちがよく、長い間開花した花を楽しめること
リシアンサスの花の特徴
一重咲き
「桔梗」の持つ和のイメージ
一重咲きのリシアンサスは、名前の通りのトルコキキョウ「桔梗」でしょう。リンドウ科の植物ということもあり、八重咲きの品種と比べて落ち着いた和のイメージですので、生け花には最適です。ギフト用のブーケなどでは脇役になりがちですが、一重咲きのトルコ桔梗のみでまとめられたブーケも洗練されていて素敵ですよ。
八重咲き
ゴージャスな八重咲きは品種改良の賜物
アレンジメントやブーケの主役になりそうな八重咲きの品種は種類も豊富で、その数は300種以上といわれています。花の大きさや色も多彩で、バラや牡丹を思わせる豪華な八重咲き品種は、これからも仲間を増やしていくことでしょう。
リシアンサスの花の色
豊富な色幅
リンドウ科の植物ときくと紫色をイメージしがちですが、リシアンサスの主な花色としては、白・クリーム・緑・ピンク・青・紫・複色と、色幅は多彩です。また品種改良によって作られた種類には「アンバー」の名のつくシックな色合いもあり、昔ながらのイメージである紫色のリシアンサスとは、一風変わった雰囲気を醸し出しています。
ボタニ子
次のページからは、リシアンサスの種類と楽しみ方をご紹介します。
トルコキキョウとユーストマ。どちらも命名にはうーん?と首をかしげたくなりますが、植物の名前の付けられ方には不思議なものが多いですね。