「輪作」とは?連作との違いは?おすすめの5つの輪作例もご紹介!

「輪作」とは?連作との違いは?おすすめの5つの輪作例もご紹介!

輪作とは、1つの畑でいくつかの作物を順番に繰り返し栽培していく栽培方法です。輪作によって、同じ作物を同じ畑で作り続けて枯れてしまったという、連作障害を防止できます。連作との違いにも触れながら、5つの輪作例とともにご紹介します。

記事の目次

  1. 1.輪作とは
  2. 2.連作障害の悪影響
  3. 3.輪作栽培と連作栽培の違い
  4. 4.輪作のローテーション
  5. 5.おすすめの輪作例①じゃがいも
  6. 6.おすすめの輪作例②じゃがいも(秋にも植え付け)
  7. 7.おすすめの輪作例③トマト
  8. 8.おすすめの輪作例④トマト(プランター栽培)
  9. 9.おすすめの輪作例⑤ピーマン
  10. 10.まとめ

輪作のローテーション

出典:写真AC

輪作を始める前に、まずは数年先までの作付け計画を立ててみます。植える作物のローテーションを組み合わせていきます。この時重要なのが、作りたい野菜が何科に属するのか、連作障害を考えてどのくらいの休栽期間が必要か、ということ以外に、植え付けと収穫の時期はどのくらいか、その作物が日光をどのくらい必要とするか、といったことも考慮することです。

輪作の基本的なこと

輪作の基本で一番重要なことは、同じ科の野菜は外すこと、育てる野菜の種子や苗を準備するよりも先に、野菜ごとの栽培期間の長さや、日光が当たる側で何を育てるか、といったことも考慮に入れながらローテーションを組み、菜園する上での計画を立てることです。

ノートを作ってみよう

ノートに自分の畑に見立てた図を描いて、何を作るか計画を練るとよいでしょう。ノートを作るのは、計画通りにいかなかったときや、失敗してしまったときに、反省点が分かりやすくなるという点でも意味があります。

ボタニ子

ボタニ子

次のぺージでは、野菜ごとの具体的な輪作例をご紹介します。

おすすめの輪作例①じゃがいも

出典:写真AC

じゃがいもを育てたいなと思った時の輪作例を考えてみます。じゃがいもはナス科で、次にじゃがいもを作付けするまで、約2年ほど間をおかないといけません。じゃがいもの連作障害を防止するには、計画のローテーションからナス科の野菜を除外します。

ボタニ子

ボタニ子

ちがう科の野菜から、ローテーションに入れていこう。

例えば、じゃがいもを作った次の年に、マメ科の枝豆を作ってみましょう。枝豆も約2年間は間を置く必要がある作物です。さらにその次は、ウリ科のかぼちゃを育ててみます。かぼちゃは比較的連作障害が出にくい作物です。

輪作例①じゃがいもを中心にしたローテーション

  • じゃがいも→枝豆→かぼちゃ

おすすめの輪作例②じゃがいも(秋にも植え付け)

出典:写真AC

さらに秋冬にも野菜をつくろう

じゃがいもは秋に収穫を終えることができるので、じゃがいもを収穫した後、ねぎを作付けします。次の年には、ねぎと相性のいいかぼちゃを育ててもいいでしょう。かぼちゃも夏には収穫できるので、秋に白菜を植えます。その次の年の4月頃に枝豆を植え、枝豆も種類によっては夏に収穫できるので、9月から大根を植えます。

輪作例②じゃがいもを中心にしたローテーション(秋にも植え付けする場合)

  • じゃがいも→ねぎ→かぼちゃ→白菜→枝豆→大根
ボタニ子

ボタニ子

連作障害を防止しながら、3年で6種類の野菜が作れるね。

マメ科の作物には大気中の窒素を土中に固定する能力があるのよ。

ボタ爺

ボタ爺

窒素は光合成に欠かせない養分なので、作物にとって重要じゃ。

おすすめの輪作例③トマト

出典:写真AC

家庭菜園でも人気の高いトマトを育てる場合を考えます。トマトは、次の作付けまで3~4年を必要とするので、その間に作る作物を考えましょう。トマトの次の年には、にらを植え付けます。にらはトマトと混作してもいい作物です。さらに次の年、約2年間の休栽期間が必要なマメ科のいんげんまめを育て、翌年、セリ科のにんじんを育てます。

輪作例③トマトを中心にしたローテーション

  • トマト→にら→いんげん豆→にんじん
ボタニ子

ボタニ子

にんじんは連作しても障害の出にくい作物だよ。

ボタ爺

ボタ爺

にんじんのような根菜類は、根によって土をやわらかくする深耕効果があるのじゃ。

おすすめの輪作例④トマト(プランター栽培)

出典:写真AC

プランターで育ててみよう

トマトをプランターで育てる場合の輪作例です。支柱を用意し、高さを保って十分に日光を当てながら、最初の年にトマトを育てましょう。プランター栽培のときの2年目は、にらと同じユリ科のネギを育てます。さらに次の年、ウリ科のきゅうりを育てましょう。次の年には枝豆を作ります。プランター栽培に慣れてきたら、ほうれん草などの葉物野菜に挑戦してみるのもいいでしょう。

輪作例④トマトを中心にしたローテーション(プランター栽培)

  • トマト→ネギ→きゅうり→枝豆→ほうれん草

おすすめの輪作例⑤ピーマン

出典:写真AC

ピーマンを育てたい場合を考えてみましょう。ピーマンも、トマトと同じく3~4年の休栽期間が必要です。翌年は、連作障害の出にくいにんにくを育て、にんにくの翌年には、これもまた連作障害の出にくいオクラを育てます。また次の年には、枝豆を作ってみましょう。

輪作例⑤ピーマンを中心としたローテーションの例

  • ピーマン→にんにく→オクラ→枝豆
ボタニ子

ボタニ子

輪作のローテーションを何パターンも考えてみるのも、楽しいね。

まとめ

出典:写真AC

輪作は、連作障害を防止するという意味を持っていますが、輪作について考えていると、より多くの野菜を作りたくなる人も多いのではないでしょうか。農地にいくつかの畝を作り、ひとつの畝で数種類の野菜を育て、毎年植える位置を変えることで、たくさんの種類の野菜を作ることも可能です。輪作は、栽培の可能性を広げてくれるという意味でも、優れた栽培方法といえるのではないでしょうか。

kaoru
ライター

kaoru

綺麗な風景を見て、心穏やかでいたい。紅葉、大好きです。

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