ゼラニウムってどんな花?
春~晩秋にかけて赤色やピンク色などの花を咲かせるゼラニウム。街中や家庭の庭で見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。きれいな見た目どうよう、ローズのような香りがすることでも有名です。どのような植物なのか、ご紹介していきます。
科属名 | フウロソウ科テンジクオアイ属 |
形態 | 多年草 |
原産地 | 南アフリカ・ケープ地方 |
草丈 | 20~100cm |
開花期 | 3~12月 |
花色 | 赤、白、紫、オレンジ、ピンク |
耐暑性 | ふつう |
耐寒性 | やや弱い |
ゼラニウムの特徴
ゼラニウムは200種類以上の品種があるともいわれています。それぞれ、どのような特徴があるのでしょうか。主なポイントを花、葉、香りのに分けてご紹介します。
花の特徴
ゼラニウムの花は一重咲きや八重咲きがあり、花の形も星形やフリル形の小花が集まり、茎の先端に咲きます。色の種類も豊富で、一番の代表格である赤の他にも、ピンクや白、紫もありゼラニウムだけでも華やかに花壇を彩ることができそうですね。
葉の特徴
ゼラニウムの葉は丸い形の品種が多いですが、モミジのような形やアイビーのようにツタを這わせる品種もあります。また、葉に白や黄色の斑点が入っているものもあります。ゼラニウムのオイルは葉から抽出されており、後述しますが香りにもさまざまな種類があります。
香りの特徴
数多くあるゼラニウムの中でもセンテッド・ゼラニウムはローズのような香りを漂わせる品種であることから、ローズ・ゼラニウムとも呼ばれています。その他にもミントの香りのするペパーミント・ゼラニウム、レモンの香りのするレモンゼラニウム、スパイシーな香りのするスイートミモザなどがあります。
ゼラニウムの香りの用途①虫よけ
ゼラニウムの主要芳香成分は、蚊が嫌うシトロネールです。蚊が特に苦手としている成分で、大変効果があることから「蚊嫌草」と言われています。虫よけのキャンドルとして流通しているものの成分を見ると、ゼラニウムと表記されているものを見かけることが多いでしょう。
スプレーを作り虫よけ
具体的な利用法ですが、1つ目はスプレーとして利用することです。水30mlに対し精油1滴を混ぜるだけで簡単に作ることができます。衣類などに吹き付けるようにし、肌に直接触れることのないように注意して下さい。2つ目はアロマヒューザーを利用し、部屋中に香りを広める方法があります。3つ目は窓辺にゼラニウムの鉢植えを置くことで、虫の侵入を窓から防ぐ利用法です。
ゼラニウムの香りの用途②アロマオイル
強い香りを持つゼラニウムは、エッセシャンルオイルやアロマオイルの他にも香水だけでなく、お菓子や化粧品などの香料にも幅広く利用されています。今回はその中でもアロマオイルについてご紹介します。
エッセンシャルオイルとアロマオイルの違い
エッセンシャルオイルとアロマオイルの違いを簡単に説明しますと、エッセンシャルオイルは100%天然由来のもの、アロマオイルは人工香料のものとなります。アロマオイルは直接肌に塗ることができませんので、マッサージや化粧品を手作りする場合は、購入の際に注意が必要です。それ以外の点はどちらも同じように香りを楽しむことができます。
他の香りとのブレンド
アロマオイルは数多くの種類があり、その中から数種類をブレンドし組み合わせることで、別の香りを楽しむことができます。一例として、ハーブ系(クラリセージ)、柑橘系(ベルガモット)、フローラル系(ラベンダー、ローズ)、スパイス系(クローブ)、オリエンタル系(サンダルウッド)とは香りの相性がよいでしょう。
アロマオイルの楽しみ方
それでは具体的にどのような方法でアロマオイルを楽しめばよいのでしょうか。特別なものを準備しなくても、どなたでも手軽に楽しめる方法を3つご紹介します。
ハンカチにたらす
ハンカチにアロマオイルを1,2滴たらします。ティッシュやコットンなどでもよいでしょう。たらした部分が染みとなってしまう場合もあるので、注意してください。眠るときに枕元に置いたり、外出するときにバッグへ入れたり、お気に入りの場所で香りを楽しんでみてください。
お湯にたらす
コップに80℃前後のお湯を入れ、そこへアロマオイルを1~4滴たらします。湯気とともに香りを吸うことでリラックス効果を得ることができます。眼の粘膜を刺激する場合もありますので、眼は閉じるようにしてください。空気清浄機やヒューザーにたらしても、同様の効果を得ることができます。
湯船にたらす
湯船にアロマオイルを1~5滴たらし入浴しましょう。鼻から吸い込むと同時に皮膚からも吸収されるため、よりアロマオイルの効果を感じることができるでしょう。皮膚に刺激となる場合もありますので、まずは1,2滴たらして様子をみてください。不安を感じる方は、手浴や足浴といった部分浴から始めてみるのもよいでしょう。
ゼラニウムの香りの用途③その他
ゼラニウムは中世のヨーロッパでは悪霊を追い払う花として、玄関先に植えられていました。現在でも窓辺に飾っている家もあるようです。また、ゼラニウムはピンクの花を咲かせローズの香りがすることから、エレガントやロマンチックな印象を持たれることが多くあります。結婚式やパーティーなどの華やかな場で使用することで、香りとともに場を盛り上げるでしょう。
ゼラニウムの香りの効果・効能
ゼラニウムの香りにはさまざまな効果・効能があります。ここでは、身体面、精神面、皮膚への主な効果・効能についてご紹介します。
身体面への効果・効能
ゼラニウムの香りはホルモンのバランスを整えてくれます。生理痛や生理不順、生理前症候群(PMS)や更年期障害などに効果があると言われているほか、リウマチや関節痛、神経痛の症状を緩和させるためにもおすすめです。
精神面への効果・効能
ゼラニウムの香りは、自律神経の乱れを整えてくれます。不安やストレスを和らげ、気持ちを穏やかにする効果があります。ローズのような優雅な香りは女性的な感覚に作用し、感受性や創造性、直感を促し感情を受け入れることへつながるでしょう。女性らしさを取り戻し意識したいときに嗅いでみていかがでしょうか。
皮膚への効果・効能
皮脂の分泌バランスを整える効果があり、しみやしわ、アンチエイジングなどのスキンケアに多く利用されている精油です。乾燥肌や脂性肌など、どのようなタイプの肌質にも問題なく使用できる点も魅力的ですね。また、抗炎症や抗菌、抗真菌作用にも優れていることから、ニキビややけど、湿疹や水虫にも効果があるとされています。他にも老廃物の排出を助けることから、むくみの解消効果もありダイエットにも利用されています。
まとめ
香りに特徴のあるゼラニウム。そのアロマオイルは香りを楽しむだけではなく、虫よけとして利用したり、気持ちを穏やかにさせてくれます。また、女性にとってはホルモンのバランスが整うことで、生理痛や更年期障害にも効果があると言われています。利用方法もとても簡単ですので、気軽に使ってみてはいかがでしょうか。