シクラメンの鉢植えでの育て方!植え替え・肥料の適切な時期はいつ?

シクラメンの鉢植えでの育て方!植え替え・肥料の適切な時期はいつ?

彩りがさみしくなる冬の時期に色鮮やかな花を咲かせるシクラメンは、鉢植えでの育て方がおすすめの花です。ただし気温が高い夏が苦手なので、育て方や管理の仕方に特徴があります。そこでシクラメンを鉢植えする場合の育て方を、植え替えや肥料の時期などを含めてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.シクラメンとは?
  2. 2.シクラメンの鉢植えでの育て方【屋外編】
  3. 3.シクラメンの鉢植えでの育て方【室内編】
  4. 4.シクラメンのお手入れ
  5. 5.シクラメンの夏越し
  6. 6.シクラメンの植え替え
  7. 7.シクラメンの増やし方
  8. 8.まとめ

シクラメンとは?

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シクラメンは冬が開花時期の花なので、彩りがさみしくなる冬の庭を明るくしてくれる人気の花です。植え方や増やし方、日当たりや水やりなどの手入れにコツがありますが、育て方のコツがわかれば1株で何度でも花を楽しめるのが魅力の1つにあります。

基本情報

学名 Cyclamen persicum
科名 サクラソウ科
属名 シクラメン属
原産地 北アフリカ、中近東、
ヨーロッパ地中海沿岸
耐寒性 やや弱い
耐暑性 普通

多年草の花

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シクラメンの花を1株で何度でも楽しめる理由は、シクラメンが多年草の花だからです。一年草に分類される花は開花時期を過ぎると植物としての寿命を迎えますが、多年草は休眠をして株を休ませるため年をまたいでも花が咲きます。そのため多年草に分類されるシクラメンは、同じ株で2年目以降も花が楽しめるのです。

多年草でも条件が悪いと1年で枯れる

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多年草は株が生きていれば毎年花を咲かせますが、株が生きるためには休眠期を無事に乗り越えることが前提条件です。多年草の休眠期は花の種類によって違いますが、休眠中に株が十分に休息できなければ生育期に入っても発芽しなくなるため、多年草のシクラメンも休眠期間中の生育条件が悪ければ1年で枯れます。

品種は3タイプに分類

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シクラメンの花のイメージは「香りのよさ」という人も多いですが、花の香りがよいのは「芳香性シクラメン」と呼ばれる品種で、ガーデニングで人気の品種やシクラメンの原種には香りがあまりないのが多いです。そのため香りの有無や花の特徴から、シクラメンの品種は大きく3品種に分類されます。

①芳香性シクラメン

園芸用として流通しているシクラメンの多くは香りが薄い(または「まったくしない」)のですが、シクラメンの原種も香りはほとんどしません。そのため香りが強い芳香性シクラメンは品種改良によって作られました。香りの種類は品種によっても違いますが、主にバラとヒアシンスを掛けあわせた香りがします。

②ガーデニングシクラメン

芳香性シクラメンが品種改良されるきっかけとなったのが「ガーデニングシクラメン」です。ガーデニングシクラメンも品種改良によって誕生した品種ですが、手入れがしやすいガーデニング素材として一気に人気品種となりました。サイズ・色・手入れなどは品種によって違いますが、初心者でも栽培しやすい品種が多いです。

③原種シクラメン

原種シクラメンはガーデニングシクラメンのブームで注目されるようになった品種で、野草のような素朴な印象の花が魅力です。特に野生の原種シクラメンはワシントン条約によって輸入が厳しく制限されているため、愛好家の間で非常に人気があります。なお国内に流通する原種シクラメンは、育て方が簡単な品種が多いです。

育て方も3タイプある

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気温が高くなる夏の時期に休眠期となるシクラメンは、育て方も屋外・室内を含め全部で3タイプあります。寒さに強く冬に開花時期を迎えるためシクラメンは屋外での育て方も可能ですが、品種によってはミニサイズのシクラメンもあるため、鉢植えしたシクラメンを室内で育てる方法もあります。

屋外での育て方が一般的

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球根で育てるシクラメンの育て方は、一般的に屋外で行います。暑さと湿度に弱い特徴を持つシクラメンは夏に休眠するため、冬の温度管理や細かな手入れがほとんどいりません。夏の育て方・手入れにはシクラメン栽培独特なものがありますが、夏の育て方・手入れもポイントがわかれば初心者でも簡単にできます。

鉢植えの育て方も屋外が基本

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シクラメンは最も寒い時期に開花のピークを迎える花なので、シクラメン以外の花の庭の手入れがしやすいように鉢植えで栽培するのがおすすめです。鉢植えなら置き場の移動が可能なので休眠中の管理や手入れもしやすいですし、ほかの花との寄せ植えもOKなので、シクラメンは鉢植えの場合も屋外での栽培が向いています。

室内での育て方は日当たりに注意

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鉢植えにしたシクラメンを室内で育てる方法は気温の管理がしやすいのがメリットですが、日当たりの管理が難しいのがデメリットです。特にシクラメンは日が当たる方向に向かってつぼみをつける(花が咲く向きも同じ)特徴があるため、室内での育て方では全体に日が当たるよう管理しなければいけない点が難しいです。

球根を植える育て方が主流

シクラメンの植え付けは、球根を使うのが一般的です。植え付けの時期はシクラメンの休眠期である夏を避けて行いますが、通常は休眠期を終えた秋に植え付けます。ただしシクラメンの球根を秋に植えた場合、球根を植え付けしてから開花時期まで約半年かかります。

種まきから始める育て方もある

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球根で植え付けをすることが一般的なシクラメンですが、種まきから始める育て方もあります。球根だと約半年で発芽するシクラメンですが、種まきから始める育て方では開花するまでに1年以上かかります。そのためプロレベルの知識・経験がない場合は、種まきではなく球根から始める育て方にしましょう。

シクラメンは冬越し対策がいらない

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多年草の花の育て方では、一般的に「冬越し」がポイントです。気温が低くなる冬は休眠期に入る花が多く、多年草の花の多くも冬の時期は根株以外の葉・茎・花は枯れてしまいます。そのため花の栽培では冬越しが重要ですが、シクラメンは耐寒性が強いだけでなく冬越しの季節に開花時期を迎えるため、冬越しの対策が不要です。

冬越しはいらないが夏越しは必要

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冬に開花時期を迎えるシクラメンは冬越しの必要がない植物ですが、夏に休眠期を迎えるため、冬越しの代わりに夏越しの対策が必要になります。しかもシクラメンの夏越しには「休眠法」「非休眠法」の2タイプあり、どちらの方法でも夏越しします。このように休眠中の育て方や管理が2種類あるのもシクラメンの特徴です。

室内での育て方でも夏越しは必要

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シクラメンは耐寒性のある多年草なので、一般的な多年草のような冬越しではなく「夏越し」が必要です。冬越しでは温度管理が重要なので、管理がしやすい室内栽培なら特別な冬越し対策はあまりしません。ただし、シクラメンは夏越し中に球根が休息することで生育に必要な体力をつけるため、室内栽培でも夏越しが必要です。

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シクラメンの鉢植えでの育て方【屋外編】

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