ガクアジサイとはどのような花?
ガクアジサイ(額紫陽花)は、小さな花の周りに額縁のように装飾花をつけた植物です。梅雨の時期、生き生きと咲く姿に心惹かれる方も多いのではないでしょうか?日本原産で主に太平洋沿岸に自生する花ですが、近年は品種改良が進み家庭でも育てられる品種が増えています。そこで、ガクアジサイの特徴と育て方、日当たりや剪定の方法など管理のコツを解説します。
基本情報
学名 | Hydrangea macrophylla |
科名・属名 | ユキノシタ科(アジサイ科)・アジサイ属 |
和名 | ガクアジサイ(額紫陽花) |
原産地 | 日本、東アジア、北南米 |
樹高 | 1~2m |
花期 | 5~7月 |
花色 | 紫・青・ピンク・白 |
アジサイ(紫陽花)との違い
ガクアジサイとアジサイは、花の形が違います。アジサイは装飾花を丸い形に咲かせた品種で、ガクアジサイが品種改良されたものです。両性花の周りに装飾花をつけているガクアジサイとは見た目が大きく異なります。
花言葉
ガクアジサイの花言葉は「謙虚」です。ガクアジサイは西洋アジサイに比べると華やかさに欠けますが、控え目で和風の雰囲気があります。雨の中でひっそり咲く姿を見ると「謙虚」という言葉がしっくりきませんか?
ガクアジサイの特徴
ガクアジサイは、梅雨の時期に咲く古くからよく知られた落葉低木です。伊豆半島や三浦半島、愛知県や和歌山県などの海岸沿いに自生します。アジサイの原種の1つと考えられ、小さな蕾のような花に額縁のように装飾花をつける特徴があります。この装飾花の特徴から「ガクアジサイ」と名付けられました。
花
ガクアジサイは、真ん中の小さな蕾のように見えるのが両性花で、花径1cmにも満たない5弁花です。この両性花の周りにある4~5枚の花びら(ガク片)が装飾花です。装飾花のほうが花径4~5cmと大きく目をひきます。アジサイと同様に土壌の水質や栄養分などで花色が変わる植物です。主にアルカリ性が強いと赤系の花色に、酸性が強いと青系の花色になります。
両性花と装飾花
- 両性花・・・花弁が5、雄しべが10、雌しべが3あり、中心部に種子ができます。花の後に裂果をつけます。
- 装飾花・・・花びらに見えている部分は「ガク片」で、花ではなく葉が変形したものです。雄しべしかないため種子ができません。
葉
ガクアジサイの葉は、葉先が尖った大きな卵型で縁がぎざぎざになっています。表面は濃い緑色で光沢があり、葉脈がはっきりわかります。病気にかかると、葉の色が黒や灰色に変わるため注意しましょう。
次のページで「ガクアジサイの育て方」を詳しく解説します。
出典:写真AC