ヤグルマソウ(矢車草)とは?特徴や育て方を解説!矢車菊との違いは?

ヤグルマソウ(矢車草)とは?特徴や育て方を解説!矢車菊との違いは?

ヤグルマソウは白くて小さな花が可憐な印象の、ユキノシタ科の多年草です。育て方も難しくなく、シェードガーデンの主役としても人気のある花ですよ。今回はヤグルマソウの基本情報や育て方、名前のよく似た矢車菊との見分け方などについてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ヤグルマソウ(矢車草)とは
  2. 2.ヤグルマギク(矢車菊)とは
  3. 3.ヤグルマソウとヤグルマギクの見分け方
  4. 4.ヤグルマソウの育て方
  5. 5.まとめ

ヤグルマソウ(矢車草)とは

出典:写真AC

ヤグルマソウ(矢車草)は、北海道から本州まで広い地域に自生しているユキノシタ科の多年草です。湿気を好み、じめじめとした場所に群生しています。手のひらのように5つに分かれた葉は大きいものでは30cmほどまで成長し、細い茎の先に小さくて可憐な白い花をたくさん咲かせます。花びらを持たない花であるという、非常に珍しい特徴を持った花です。

名前 ヤグルマソウ(矢車草)
学名 Rodgersia podophylla(ロジャーシア・ポドフィラ)
英名 Finger leaf(フィンガー・リーフ)
科属名 ユキノシタ科ヤグルマソウ属
園芸分類 多年性草花
原産地 日本、中国、朝鮮半島
開花の時期 5月~8月
花の色 白色

ヤグルマソウの名前の由来

矢車とは、軸のまわりに矢羽根をぐるりと取り付けた、風でくるくると回るおもちゃのことです。こいのぼりの竿の先端についているのを見かけることもありますね。この矢車に葉の形が似ているため、ヤグルマソウという名前がつけられたといわれています。英名の「Finger leaf」も、葉の形が開いた手のひらのように見えることにちなんでいます。

ヤグルマソウの花言葉

ヤグルマソウの花言葉は、「出発」「幸福感」、そして「清楚」の3つです。小さく真っ白な花がふわふわと咲いている様子が、清楚な少女や、しあわせな雰囲気を思わせることにちなんでいます。「出発」という花言葉も、ヤグルマソウが花をつける初夏のさわやかな気候にぴったりの言葉ですね。

ヤグルマソウの種類

日本で自生しているヤグルマソウは1種類だけですが、中国や朝鮮などの東アジアでは複数のヤグルマソウ属の品種が知られています。代表的なものをいくつかご紹介しましょう。

ロジャーシア・ピナータ

原産地は中国です。ほんわかとした赤い花を咲かせる、とてもかわいらしい品種です。日陰に置いても問題なく成長する元気な品種で、シェードガーデンとしても人気があります。ピナータ(pinnata)は「羽状の」という意味で、大きく美しい葉が存在感抜群です。

ロジャーシア・ファイヤーワーク

ロジャーシア・ピナータを改良した品種です。こちらの品種が咲かせるのはピンク色で、名前のとおり花火のように華やかです。ピナータをより丈夫になるように改良しているので、育てやすさにも定評があります。

ロジャーシア・チョコレートウイング

こちらもロジャーシア・ピナータの改良種です。特徴は葉の色の移り変わりで、芽吹いたときにはチョコレートのような深いブラウン、そこからブロンズ、暗めの緑色へと変化します。花の色もはじめはピンク色ですが、開花が進むにつれて赤く染まっていく様子が楽しめますよ。

ヤグルマソウはシェードガーデンにおすすめ

日陰でじめじめとした場所は、庭のなかでも暗い雰囲気になってしまいがちですよね。そうしたシェードガーデンでも、ヤグルマソウは大活躍します。もともと湿気の多い場所が好きな花ですので、ほかの花だと育ちにくいという環境でも問題ありません。ふわふわと愛らしい花が、さみしげな庭の雰囲気をがらりと変えてくれますよ。

ヤグルマギク(矢車菊)とは

出典:写真AC 

ヤグルマソウとよく間違われる植物に、ヤグルマギク(矢車菊)という花があります。八重咲きであることから、ヤエヤグルマソウ(八重矢車草)と呼ばれることもあります。ヤグルマソウと聞いたとき、こちらの花を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。名前がそっくりなので混同するのも無理もありませんが、ヤグルマギクはヤグルマソウとはまったく別の植物です。

名前 ヤグルマギク(矢車菊)
学名 Centaurea cyanus
別名 ヤグルマソウ(矢車草)、ヤエヤグルマソウ(八重矢車草)
科属名 キク科ヤグルマソウ属
園芸分類 草花
原産地 ヨーロッパ
開花の時期 種まきの時期による
花の色 紫色、青色、ピンク色、白色

ヤグルマソウとヤグルマギクの見分け方

出典:写真AC 

ヤグルマソウとヤグルマギクは、名前はよく似ていますが花の姿はまったく違います。あべこべにならないように、見分け方を確認しましょう。

見分け方①花の形や色

出典:写真AC 

まずこの2種類は、花の形や色が異なります。白くてふわふわの小さな花をたくさん咲かせるのがヤグルマソウで、ヤグルマギクは名前にもあるとおり、菊に似たぽんぽんとまるい形の花をつけます。また、花色も白がメインのヤグルマソウに対して、紫や青などのバリエーションがあるのがヤグルマギクです。

見分け方②花の咲く季節

花の咲く季節にも違いがあります。ヤグルマソウは初夏から夏にかけての暑い季節に花をつけますが、ヤグルマギクは種まきをした時期によってさまざまです。季節を選ばず花を開くヤグルマギクは、ガーデニングでもとても頼りになります。

ヤグルマソウの育て方

出典:写真AC 

ヤグルマソウは病害虫にも強く、多少日当たりが悪くても問題なく育つ丈夫な花です。育て方について、ポイントを確認しましょう。

ヤグルマソウの育て方①日当たり

乾燥を嫌いますので、水分を絶やさないことがポイントです。自生している場所のじめじめした環境に合わせて、直射日光を避けた日陰で育てるとよいでしょう。

ヤグルマソウの育て方②苗植えの時期

出典:写真AC 

ヤグルマソウの苗植えには、9月の下旬~10月の初旬ごろが最適です。鉢植えの場合は、苗よりも一回りくらい大きな鉢にゆったりと植え付けます。地植えの場合は湿りけのある場所を選んで、苗同士の間隔を空けて植えましょう。

ヤグルマソウの育て方③土

水はけ、水持ちのよい土を好みます。使う土の種類や質にはそれほど神経質になる必要はありませんが、水はけが悪いと感じるようなら腐葉土や川砂を混ぜこむと安心です。

ヤグルマソウの育て方④水やり

出典:写真AC 

鉢植えの場合は土の表面が乾いたら、地植えも日照りが続いたときにはたっぷりめに水をやるようにしましょう。湿った環境を好むことが特徴なので、特に夏場は枯れてしまわないように水の不足に注意してくださいね。

ヤグルマソウの育て方⑤肥料

生育期(春から夏にかけて)は肥料が必要です。ただしたくさん施しすぎると肥料焼けを起こしてしまいますので気をつけてください。4月~10月、月に2回くらいの頻度で、様子を見ながら液体肥料を与えるようにします。

ヤグルマソウの育て方⑥株分け

出典:写真AC 

ヤグルマソウを増やす場合は、株分けという方法を取ると簡単です。大きくなった株を掘り上げて、手やナイフを使って分けます。だいたい1つの株に3つほどの芽がついているようなボリュームがよいでしょう。それぞれを鉢に植えれば、またすくすくと育っていきます。

ヤグルマソウの育て方⑦病害虫

ヤグルマソウを育てるにあたっては、特筆して注意するべき病気や害虫はありません。丈夫で育てやすいことも、ヤグルマソウの魅力ですね。ただし前述のとおり湿った環境を好むため、水の与えすぎで根腐れを起こしてしまう可能性はあります。乾燥にも十分注意しつつ、水はけと風通しのよい環境づくりを心がけてくださいね。

まとめ

出典:写真AC 

ヤグルマソウはふわふわと清楚な印象の花を、まるで線香花火のようにたくさん咲かせます。一般的な草花と違って少し暗い場所でも元気に育つので、日当たりが悪くてほかの花が育たない場所に植えるのにもぴったりです。見ていると心がほっと和むような、素朴な魅力がありますよね。

おもち
ライター

おもち

幼少期、母とふたりでつくった小さな花壇が宝物でした。季節の移り変わりを色とりどりの花で知るのがとても好きです。

関連記事

Article Ranking