クロユリ（黒百合）とは？特徴・花言葉から増やし方など育て方まで解説！

クロユリの神秘的な黒い花を毎年咲かせるためには、適切な育て方のほかにも、植え替えや肥料、剪定、病気・害虫などの対策が必要です。それぞれの方法や実施する最適時期、注意点、対策方法など、クロユリの上手な管理方法と管理のコツをご紹介します。また、クロユリの分球での増やし方についても、ご説明します。

クロユリの植え替えの頻度はそれほど多くありません。鉢植え・地植えともに2～3年間は植えっぱなしの管理でも、生育環境がよければ毎年花を咲かせてくれます。それでも、成長するごとに球根の鱗茎が大きく育ち、夏越えをしても花が咲かなくなります。2～3年に一度、もしくは毎年咲いていた花が咲かなくなったら植え替えをしましょう。植え付けと同じ6～9月頃の時期が植え替えに適しています。

球根を植え付けるときに、元肥として緩効性の化成肥料を少量混ぜ合わせて与えます。地上部に芽が伸びてから枯れる3～10月頃までの期間には、追肥としてしっかりと肥料を与えて管理することが必要です。ただし、開花しているときは肥料を与えるのを控えてください。この期間は、1週間に1度薄めた液体肥料を水を与えましょう。

クロユリは、追肥として与える肥料が多く必要です。クロユリは球根に栄養が回ることで大きく育つため、地上部に芽が出ている期間にたくさんの肥料を集中的に与えると、球根により多くの栄養分が回り、翌年により大きな株に成長させることができます。

クロユリの剪定は、花がおわったタイミングでその都度行います。そのため、開花時期である6～8月が剪定に適した時期です。花が終わったら、なるべく早いタイミングで、傷んだ花ガラを摘むように、花を根元から切り落として剪定してください。

花が終わっても剪定をしないと花に果実がつき、種子を作るための養分が使われます。種子を作るために養分が使われると球根に養分が回らなくなり、株が弱って枯れてしまったり、翌年花が咲かなかったりする可能性があるため、剪定は必ず必要です。また剪定をすることで風通しがよくなり、病気や害虫の問題が起きづらくなります。

特にかかりやすい病気はありません。しかし、アブラムシやヨトウムシなどの害虫が発生する場合があります。これらの害虫のうち、特に春によく発生するアブラムシは、ウイルス性の病気を媒介したり、すす病を発生させたりする危険な害虫です。地上部に芽が出ている時期は、病気・害虫がついていないか確認し、見つけたらすぐに殺虫剤や薬剤をまいて駆除しましょう。

クロユリは自然分球もしくは鱗片挿しという分球方法で増えます。クロユリの球根は、鱗片が層のように重なり合って作られており、この鱗片を剥がして分球させることで増やします。分球した鱗片を球根を植えるのと同じ要領で土に植えると、2～3年ほどで花が咲くほど大きな球根に育ちます。植え替えをするタイミングで、合わせて分球するのがおすすめです。

特徴的な黒い花を咲かせるクロユリについて、特徴や花言葉から、育て方、管理のコツまでご紹介しました。清廉純白なイメージのユリとは全くことなるクロユリは、花言葉が「恋」と「呪い」という2種類の意味を持ち合わせているのも面白い点です。育て方の難しい花ではありますが、クロユリの球根は北海道のお土産としても販売されていますので、機会があれば一度育ててみてはいかがでしょうか。