アンスリュームとはどんな植物?
特徴的な葉や色鮮やかな花が魅力のアンスリュームは、インテリアとしても人気がある観葉植物です。うまく栽培するにはコツがありますが、ポイントがわかれば初心者でも栽培は可能です。
サトイモ科を代表する植物
つややかな光沢感のある葉と南国風の花が魅力のアンスリュームは、サトイモ科を代表する植物です。サトイモ科の植物は、花の形と葉のつき方が珍しいことが大きな特徴なので、アンスリュームの花や葉も独特な形をしています。
花の特徴
アンスリュームの花というと「ハート型のかわいい花」というイメージがありますが、花びらと思われている部分は花ではなく、アンスリュームの葉にあたります。葉の中央から飛び出している突起(肉穂花序)がアンスリュームの花で、花を包むように生えている葉が変色することでハート型の花のように見えます。
花言葉
アンスリウムの花は、花びらのように見える葉の色によって違います。主な花の色は赤・白・ピンクで、赤は「情熱」、白は「熱心」、ピンクは「飾らない美しさ」という花言葉があります。
初心者向け・アンスリューム栽培のコツ
南国風のインテリアとしても人気が高いアンスリュームですが、うまく育てるにはコツが必要なため、栽培レベルは中程度とされています。そこでまずは初心者向けのコツとして、栽培における基本的な4つのポイントを解説します。
栽培のコツ①土選び
高温多湿を好むアンスリュームですが、土は水はけのよいものを選ぶのが栽培のコツです。なお初心者の場合は、赤沼土に通気性のよいパーライトなどをブレンドすると育てやすいです。
栽培のコツ②管理
アンスリュームの管理のコツは、水やりにあります。土が乾いたときが水やりのタイミングなのですが、判断が難しい場合は土の表面を触ってみるとよいです。触ったときに土が硬いと感じたら土が乾燥しているサインなので、たっぷりと水をあげるようにしましょう。
葉の水やりは定期的に!
アンスリュームは土が乾いたときに水をたっぷり与えるのが栽培の基本ですが、大きく広げた葉は土の乾燥とは関係なく、こまめな水やりが必要です。アンスリュームは空気中の水分を葉から吸収するため、葉が乾くと枯れてしまいます。初心者は霧吹きを使を使うと、水やりの調整がしやすくなります。
栽培のコツ③肥料の使い方
アンスリュームの成長期は春~秋です。この時期に根からしっかりと栄養をとることが栽培のコツなので、肥料も成長期にあたる春~秋に施します。なお即効性の高い肥料は、根を傷める原因になります。そのためアンスリューム用の肥料には、緩効性肥料を選ぶようにしましょう。
初心者向け・アンスリュームの植え替えのコツ
アンスリュームは、春~秋の成長期に葉や茎を大きく伸ばします。ただし葉や茎だけでなく土の中の株や根も成長するので、健康に育てるためには一定の間隔で植え替えを行う必要があります。
基本的な植え替え
サトイモ科のアンスリュームは、根から栄養分を吸い上げるため、土の中の株が成長していきます。また親株が一定のサイズまで成長すると、脇から子株が生えてきます。そのため植え替えは、2年~3年に1度を目安に行います。
植え替えのコツ①古い土の処理
初心者向けの植え替えのコツは、親株についた古い土をていねいに落としきることです。古い土は固くなりやすいため、古い土がついたまま植え替えをすると株の成長に影響があります。そのため手間がかかってもていねいに土を落とすことが、植え替えの重要なポイントです。
植え替えのコツ②鉢サイズの見直し
植え替えのタイミングと併せて必ず行うのが、鉢のサイズ確認です。アンスリュームはサトイモ科の植物なので、成長に従って株が大きくなります。そのため植え替えをする新しい鉢は、株の大きさに合わせることが重要です。
初心者向けアンスリュームの増やし方のコツ
アンスリュームの増やし方は、一般的な観葉植物と同じく「挿し木での増やし方」と「株分けでの増やし方」の2種類があります。ここでは初心者でも失敗が少ない増やし方のコツを、挿し木バージョンと株分けバージョンに分けて解説します。
アンスリュームの増やし方①挿し木
挿し木は、伸びた葉や茎の剪定と併せて行います。なお挿し木のための剪定は、5月~8月がおすすめです。挿し木用にカットした茎は先端部分の葉を2~3枚だけ残し、通気性の良い土に植えます。なおアンスリュームは直射日光が苦手なので、置き場は半日陰を選びましょう。
アンスリュームの増やし方②株分け
初心者でも失敗が少ないのが、株分けによる増やし方です。サトイモ科のアンスリュームは、親株の周りにたくさんの子株がつきます。そのため植え替えの際に株分けを行い、通気性の良い土に植え付けます。なお土の上にミズゴケをかぶせると、植え付け後の土の管理がしやすくなります。
増やし方のコツ③2つに共通する注意点
挿し木と株分けではやり方が大きく違いますが、どちらも作業ではナイフや剪定ハサミなどの道具を使います。ただしこれらの道具は直接アンスリュームに触れるので、切断部の保護のためにも、使用する前には必ず消毒をするようにしましょう。
初心者向け・アンスリューム花の管理のコツ
アンスリュームの花は、花の周りにある葉が変色することによって、独特な形をした花びらのように見えます。ただし美しい花を咲かせるにはコツが必要なので、管理のポイントを理解しながら栽培することが重要です。
花の管理のコツ①花を咲かせるポイント
成長期の春~秋に肥料を入れて土に十分な栄養を与えると、アンスリュームの花は咲きます。基本となる肥料は緩効性を選びますが、成長が早い場合は即効性のある液体肥料を使ってもOKです。ただし効果が強い肥料は、肥料焼けの原因となるため避けるようにしましょう。
花の管理のコツ②花が咲かない場合
花が咲かない場合に確認してほしいのが、アンスリュームの置き場です。アンスリュームは高湿度を好みますが、日差しには弱い性質があります。そのため直接日差しがあたると、葉が日焼けしてしまいます。葉の日焼けも花が咲かない理由になるので、花が咲かない場合は置き場を見直してみましょう。
まとめ
南国テイストの花が魅力のアンスリュームは、管理の仕方や水やりなど栽培のコツが必要です。ただしコツがわかると意外と手入れがしやすい植物なので、ポイントがわかるまでは基本にそって育てるのがおすすめです。