ヘメロカリスとは?
ヘメロカリスとはユリのような花を咲かせる多年草植物のうち、品種改良によって生まれた園芸品種の総称です。耐寒性、耐暑性に優れており、初心者でも簡単に育てることができます。日本でもなじみ深い植物で、ニッコウキスゲやヤブカンゾウなどの日本に自生する植物はヘメロカリスの仲間です。ヘメロカリスについて、名前の由来や花言葉、花の特徴から開花時期まで詳しくご紹介します。
基本情報
分類 | ワスレグサ科(ユリ科)ヘメロカリス属(ワスレグサ属) |
学名 | Hemerocallis |
別名 | デイリリー |
原産地 | アジア |
草丈 | 30~150cm |
ヘメロカリスは全世界に30,000種類以上の品種が存在し、草丈や花色、花の形や大きさまで異なるさまざまな特徴があります。多年草植物で、種類によっては落葉性のものもありますが、枯れているわけではありません。ヘメロカリス属の野草をヘメロカリスと呼ぶこともありますが、品種改良されて生まれた園芸品種のことをヘメロカリスと呼ぶことが多いです。
名前の由来
ヘメロカリスとは、ギリシャ語で「1日の美」という意味があります。ヘメロカリスの花は、朝に咲いて夕方にはしぼんでしまうなど、非常に短命です。華やかな花を1日だけ咲かせる姿が名前の由来になっています。別名の「デイリリー」と呼ばれる由来も同じ理由からです。
ヘメロカリスの特徴
ヘメロカリスは種類によって特徴が大きく異なりますが、どの種類もとても華やかで美しい花を咲かせます。しかし、ヘメロカリスは猫にとっては中毒性を持つとても危険な植物です。ここでは、ヘメロカリスの花の特徴と開花時期、そしてヘメロカリスの注意すべき中毒性についてご説明します。
ヘメロカリスの中毒性
ヘメロカリスを含むユリ科の植物は、猫にとって非常に危険な毒性をもっています。猫がヘメロカリスを食べたり舐めたりすると、痙攣や脱水症状などを引き起こし、治療が遅れると死亡することもあるため非常に危険です。植物本体だけでなく、花粉や、花を生けた花瓶の水などが口に入るだけでも症状が起こるため、猫を飼っているご家庭ではヘメロカリスの取り扱いには十分注意してください。
花の特徴
花色 | 白・ピンク・赤・紫・オレンジ・黄色 |
花の大きさ | 5cm~20cm |
花の形 | 一重咲き~八重咲き |
ヘメロカリスには多くの種類があり、色や大きさだけでなく、花びらの形や模様、香り、厚みなど、様々な特徴があります。また、種類によって花を咲かせるタイミングが異なり、そのタイプは朝~夕方、夕方~翌朝、夕方~翌昼の3タイプです。種類により特徴は異なりますが、どの種類の花もユリに似た形をしており、1つの茎から5~6個の花を咲かせます。
ヘメロカリスの開花時期
ヘメロカリスの開花時期は6~7月です。しかし、種類によっては5月から咲き始めるものや、8月になってようやく咲く種類もあります。咲いた花は翌日にはしおれてしまいますが、花数が多く、次から次へと新しい花を咲かせるため、開花自体は長く楽しめます。開花時期を長く楽しむためには、咲き終わった花ガラをこまめに摘み取ることが重要です。花ガラを摘む際は、花茎と花の付け根から切り取ります。
ボタニ子
次ページからはヘメロカリスの花言葉について紹介します。