リシマキアの基本情報
リシマキアはサクラソウ科オカトラノオ属に分類され、世界では200種類以上の品種があり、日本では15種類ほど栽培されています。春には花も楽しめるほか葉色が美しい品種が多く、リーフプラントやグランドカバーとして人気の草花です。地面が凍結しなければ屋外で冬越しもできる、越冬管理の手間がない多年草です。
名前の由来
昔、マケドニアの国王が、暴れまわる牛をリシマキアの茎をムチにして落ち着かせました。この故事から、lysismache(争いが終わる)を語源にリシマキアと呼ばれています。
リシマキアの特徴
リシマキアは、美しい葉色でグランドカバーとして人気のある草花ですが、他にも寄せ植えや花壇にも使われています。このように、色々な場所で目にする機会のあるリシマキアにはどのような特徴があるのか紹介します。
特徴①種類により見た目が違う
リシマキアには、茎が地面を這うように横に伸びる種類と地面にまっすぐ直立して縦に伸びる種類があります。この2つの種類は同じリシマキアに思えないほど外見が違い、それぞれに違う特徴を持っています。
小さくて可愛らしい種類
茎を横に伸ばすリシマキアは、草丈が10~15cmと低めで、花も葉も小さくて可愛らしい印象です。葉色は深い緑色から明るい黄緑まで、バリエーションが多数あります。その上、茎を地面に這わせながら長く伸ばす特徴があり、グランドカバーとして利用されることが多い種類です。
葉や花の見応えがある種類
茎を縦に伸ばすリシマキアは草丈は30~100cmと高く、花は穂状であったり固まって咲かせたりとボリュームがあります。独特な葉色を持っていて、リーフプランツとしても楽しまれています。低い草丈の植物と合わせた寄せ植えもいいですが、花壇の後方に植えると花壇全体にボリュームが出せておすすめです。
特徴②繁殖力が強い
リシマキアは種類に関わらず、繁殖力が強い特徴があります。茎を横に伸ばす種類は50cm以上も地面の上に茎を這わせますし、縦に伸ばす種類も地面の上の茎と地面の下の地下茎を伸ばしながら大きく成長します。
手入れしないと繁殖しすぎます
繁殖力が強く手入れの手間が省けるところはあるのですが、放っておくとどんどん茎を伸ばしていき、生育管理に困ることがあります。伸びた茎の剪定や植え替えを1~2年毎に行うなどの管理は必要です。
特徴③水分を好む
リシマキアは水分を好む特徴もあり、水辺など常に湿った場所に植えるとよく成長します。その特徴より、水草として栽培されている品種さえあります。リシマキアは他の植物が育ちにくい、じめじめした場所でも栽培できる草花です。
特徴④用途が広い
リシマキアはグランドカバーや庭植え、寄せ植えに使われるほか、茎を伸ばす特徴を生かしてハンギングバスケットに植えることもできます。また、日当たりのいい場所だけでなく、半日陰や湿気の多い場所でも育てられます。このように、リシマキアは栽培できる場所が多く、使いみちが多数ある草花です。
ボタニ子
次のページでは、リシマキアの育て方を説明していきます。
出典:写真AC