サンダーソニアはどんな花?
サンダーソニアは、とても個性的で提灯のような花の形をしています。鮮やかなオレンジと黄色の花が、とても細い茎の部分にぶら下がって咲きます。その花姿には趣があり、一輪挿しにしても映えるほど上品なため、人気の高い切り花です。また、開花後はドライフラワーにしても楽しめます。特徴と合わせて、サンダーソニアの育て方についてご紹介します。
サンダーソニアの基本情報
科・属 | イヌサフラン科サンダーソニア属 |
学名 | Sandersonia aurantiaca |
和名 | サンダーソニア |
別名 | クリスマスベル、チャイニーズランタンリリー |
形態 | 多年草 |
原産地 | 南アフリカ |
草丈 | 50~70cm |
開花期 | 6月~7月 |
花色 | オレンジ、黄色 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや弱い |
特徴
サンダーソニア属は1種のみ
サンダーソニアはイヌサフラン科ですが、ユリ科で分類されることもあります。 また、サンダーソニア属の植物は、サンダーソニア・オーランティアカ(Sandersonia aurantiaca)の1種のみで、とても珍しい類型です。
原産地は南アフリカ
原産地は南アフリカです。南アフリカの中でも、トランスバール南東からスワジランド、ナタール、ケープ東部の地域で見られます。また、これらの地域では、岩場や明るい森林で生息しています。
提灯のような花
サンダーソニアは、小さな提灯のような花を、細い茎にたくさん吊り下げて咲きます。花姿はスズランに似ていますが、スズランよりも大きいです。また、オレンジ色の花は、緑色の葉とコントラストに美しく映えます。
開花時期
とても成長が早い球根植物で、適温の環境で植え付けると約40日で開花します。3月下旬~5月までに植え付け栽培すると、6月~7月に開花します。茎に付いている1つの花の寿命が、だいたい1週間くらいです。下から上へ時間差で咲き進んでいくため、一株全体では1ヶ月ほど咲き続けます。
開花時期が調整できる
サンダーソニアの切り花は、ほぼ1年を通して手にいれることができます。なぜ、通年入手できるかというと、植え付け時期や、冷蔵で温度調整をすることで、開花時期をずらし栽培しているからです。
球根には毒がある
サンダーソニアの球根は、コルヒチンという毒を含んでいます。誤って食べてしまうと、下痢や嘔吐など中毒を起こしますので注意してください。
高嶺の花から身近な花へ
日本は、1959年にアメリカからサンダーソニアを輸入しました。1960年代半ば頃、球根1球の価格はカタログ販売で約1,000円もしました。当時の物価からみると、この値段はとても高く、高嶺の花と受け取れるでしょう。その後、ニュージーランドで研究が進み、短期間で花が咲く球根に改良されました。それが輸入されるようになると価格も安くなり、高嶺の花から、いつでも入手できる身近な植物になったのです。
ボタニ子
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