マーガレットは種類豊富な人気の花
マーガレットの基本情報
植物名 | マーガレット |
和名 | 木春菊(モクシュンギク) |
植物分類 | キク科モクシュンギク科 |
英名 | Marguerite |
学名 | Argyranthemum frutescens |
原産地 | カナリア諸島 |
花の色 | 赤、白、黄色、オレンジ、ピンクなど |
花の形態 | 一重咲き、八重咲き、丁子咲きなど |
開花期 | 4~6月、10~11月ごろ |
マーガレットはキク科の植物です。花弁がたっぷりとドレスのように広がる姿は可憐で、価格も手ごろなため花束などにも人気があります。野生種に近い一重咲きのものから、園芸品種として開発された八重咲きのものなど見た目もバラエティー豊かで、色も赤やオレンジ、白、黄色とさまざまです。葉の緑色やキク科らしいギザギザとした形が、花の可憐な印象を引き立てています。
マーガレットの名前の由来
マーガレットの名前はギリシア語の「Margarites(マルガリテス)」に由来し、意味は「真珠」です。白い花びらに縁どられた花の形から真珠を想像したのかもしれません。
モクシュンギクの名前の由来
マーガレットの茎は、はじめは緑色で繊細な細い茎ですが、株が成長するにつれて茶色く木のような太さになります。また花は菊のような見た目です。そのため「春に菊のような花を咲かせる木」にちなんで「モクシュンギク(木春菊)」の名前がつけられました。現在ではマーガレットの名前が定番ですが、植物分類上はキク科モクシュンギク属でありその呼び名が残っています。
マーガレット全般の花言葉
白やピンクなどさまざまな色があるマーガレットですが、マーガレット全般の花言葉があります。「信頼」「心に秘めた愛」「恋占い」「真実の友情」といった明るく前向きなものから、「私を忘れないで」「忍耐と悲しみ」など悪い意味ともとれるものまでさまざまです。
悲しい花言葉はギリシア神話が関係する!
マーガレットの花言葉は、ギリシア神話と深いかかわりがあります。狩りの達人オリオンと狩猟の女神アルテミスは、互いに恋に落ちます。しかし、アルテミスの双子の兄アポロンは2人の関係を快く思いませんでした。アポロンは2人の仲を引き裂くために、あろうことかアルテミスに矢を射させ、オリオンを殺させます。マーガレットの花言葉の一部に悪い意味があるのは、このためです。
ボタニ子
ボタ爺
それがギリシア神話の魅力でもあるんじゃ。マーガレットの花言葉の多くは、このオリオンとアルテミスの悲恋に由来するのじゃ。
「心に秘めた愛」の由来
愛する人オリオンを殺めてしまったアルテミスは、それでも永遠の愛を誓い処女神となりました。変わらない愛を誓うアルテミスの姿は誇り高く、近代の西洋社会において恋にあこがれる少女たちの人気の的となります。ちょうどこの頃、栽培種のマーガレットがフランスで誕生します。美しい可憐な姿からアルテミスを象徴する花となり、「心に秘めた愛」という花言葉がつけられました。
ボタニ子
少女たちだけでなく、18世紀フランス王妃のマリー・アントワネットもマーガレットを愛したといいます!
「心に秘めた愛」の由来は花占いにもちなむ
「心に秘めた愛」の花言葉は、マーガレットの花びらを恋占いに使ったことにも由来します。花びらを1枚ずつちぎりながら恋占いをする少女たちのいじらしい姿にちなみ、「心に秘めた愛」という花言葉が生まれたのでしょう。
「私を忘れないで」「忍耐と悲しみ」の由来
マーガレットの花言葉には悲しい意味が込められたものもあります。「私を忘れないで」や「忍耐と悲しみ」といった花言葉の由来は、アルテミスとオリオンの悲恋を象徴するものでしょう。愛するオリオンの側にいられなくなってしまったアルテミスの悲しみや癒えることのない傷が象徴された花言葉です。
「真実の友情」の由来
愛するオリオンとの悲恋に傷つきながらも、変わらない「心に秘めた愛」を永遠に誓った処女神アルテミスは、従者たちにも清純であるように求めました。しかし従者たちが愛する人と本当に結ばれた際には幸せを祝福し、快く送り出したといわれています。そんなアルテミスの潔く友情を大切にする姿から「真実の友情」という花言葉がつけられました。
ギリシア神話とはいえ、なんとも衝撃的なストーリーですね。