栗を保存する前に知っておきたいこと
おいしい秋の味覚の代表といえば栗(クリ)が思い浮かぶのではないでしょうか。ツヤツヤでぷっくり丸い実は眺めるだけで豊かな恵みの秋を感じさせます。栗はどれくらい日持ちするのか、茹でた栗を冷凍する方法や、旬の季節に栗を長く味わうための保存法、おいしい食べ方についてまとめました。
栗の保存方法のポイント
サツマイモと同じように栗にはデンプン質が多く含まれる食品ですので、収穫直後より、収穫後数日ねかせておくと甘みが増します。おいしい栗の食べ方として覚えておきましょう。栗をおいしく保存するためのポイントは乾燥と虫対策です。虫がつかないように保管しましょう。
栗の皮
栗は鬼皮と呼ばれる硬い皮に包まれています。そして、その内側には茶色の薄い皮、渋皮がしっかりと実にはりついています。栗は好きだけど、あの皮の処理が面倒と考える方も多いのではないでしょうか。栗の皮をそのまま、あるいは剥いた状態で保存するか考える必要があります。
栗の皮のむき方
- お風呂のお湯くらい(約40℃)のぬるま湯に15分程度、水なら1時間~一晩浸けます。
- 包丁でツヤのないおしりの部分を切り落とします。
- 切り口から鬼皮(硬い皮)をはがします。薄い渋皮が残るので、ここからは包丁で丁寧にむいていきます。ケガをしないよう包丁の扱いには注意を払ってください。
- むき終わったらすぐに水にさらし15分程度おいてアクを抜きます。
皮を剥いた栗の保存方法
栗の保存には、「常温」「冷蔵」「冷凍」という方法が考えられます。皮を剥いた状態かどうかによっても、それぞれの方法や日持ちの期間がかわります。はじめに加熱しない生の栗の保存について解説します。
常温での保存方法
栗が冷蔵庫にはいらないくらい大量にあるという場合は、水に浸けて常温で保存という方法をおためしください。大きな鍋に水をはり、皮を剥いた栗の実を浸けておきます。水に浸けることで乾燥や虫を防ぐことができます。こまめに水をかえることを忘れないでくださいね。
冷蔵での保存方法
皮をむいた生の栗をそのまま置いておくと、すぐに乾燥して香りが抜け、実がやせて味が落ちます。虫食いも心配ですので、常温での保存はおすすめできません。皮をむいたらポリ袋などにいれて、冷蔵庫やチルド室での保存をおすすめします。保存期間は約1週間です。
冷凍での保存方法
皮をむいた栗を水からあげて、しっかりと水分をふき取ります。冷凍保存する場合のポイントはできる限り空気に触れさせないこと。ポリ袋などにいれたらしっかり密封して冷凍庫で保存しましょう。保存期間は2~3カ月です。凍ったままの状態で料理に使います。
皮つきの栗の保存方法
皮むきが面倒ということなら、栗の鬼皮をむかずにそのまま保存するという手があります。皮つきにままだとかさばるというのが難点ですが、冷凍庫にスペースがあればぜひ挑戦してみてください。おいしい栗を長期間にわたって楽しめます。
常温での保存方法
皮つきの生の栗を保存する場合は、少し湿らせた新聞紙などに包んで乾燥を防ぎましょう。直射日光が当たらない、暗くて涼しい場所に保存します。皮をむいた場合と同様、水に浸けることで日持ちさせることもできます。常温で保存する場合、期間は1週間をめどとしてください。
冷蔵での保存方法
冷蔵庫で皮つきの栗を保存する前に天日で1日乾燥させることで、栗の甘みが増します。天日干し後は表面の汚れを落とし、新聞紙でしっかり包みましょう。乾燥を防ぐためにポリ袋などに入れて冷蔵庫、野菜室、チルド室にいれて保管します。新聞紙が湿ってきたらとりかえて、保存期間は1カ月ほどです。0℃に近い低温で保存すると糖度が大幅にアップしますよ。
冷凍での保存方法
皮つきの栗は冷凍保存でも甘みが増します。やり方は冷蔵の場合と同じです。冷凍庫に入れたら急速に冷凍することがポイントです。栗が重ならないようきれいに並べてラップに包みましょう。皮ごと栗を冷凍すると皮をむきやすくなるというのもうれしいですね。凍った状態でゆで栗にするのもおすすめの食べ方です。保存期間は2~3カ月です。
ボタニ子
次のページでも、まだまだ保存方法を紹介するよ!
出典:写真AC