ほうれん草と小松菜の栄養素
見た目での見分け方はわかりました。では、栄養素にはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、両種に含まれる栄養素について紹介します。
ほうれん草の栄養素
ほうれん草には、ビタミンC・葉酸・カルシウム・鉄分、カリウムなどが豊富に含まれています。また、それと同時にシュウ酸も含まれているため、ほうれん草の茹で方ではあく抜きが必須となります。シュウ酸は食べたときにえぐみのもととなるため、あく抜きをする必要があるのです。
小松菜の栄養素
小松菜の栄養素は、ビタミンC・カロテン・ミネラル・カルシウム・鉄分などの栄養素が豊富に含まれています。特にカルシウムは野菜の中でも多く含まれていることが明らかになっています。小松菜にもシュウ酸は微量ながら含まれていますが、ほうれん草ほどではないのであく抜きは必要ありません。
見分け方・違い
栄養素 | ほうれん草 | 小松菜 |
カリウム | 690 | 500 |
カルシウム | 49 | 170 |
マグネシウム | 69 | 12 |
鉄分 | 2.0 | 2.8 |
βカロテン | 4200 | 3100 |
葉酸 | 210 | 110 |
ビタミンC | 35 | 39 |
食物繊維 | 2.8 | 1.9 |
※可食部100gに含まれる値です。βカロテンはμg、食物繊維はg、その他のものはmgです。
ほうれん草・小松菜とともに鉄分・カルシウムが多いと言われている野菜ですが、鉄分もカルシウムも小松菜のほうが多く含まれていることがわかります。しかし、その他(ビタミンC以外)はほうれん草のほうが多く含まれています。両種とも似た姿の野菜ですが、含まれている栄養素に違いがあることがわかります。
ほうれん草と小松菜の味やレシピの違い
栄養素も違うということがわかりました。では、味やレシピはどうでしょうか。ここでは味の違いやレシピについて紹介します。
ほうれん草の味
ほうれん草は、シュウ酸を含んでいます。そのため、あく抜きが必要なことから味に苦みがあるのが特徴です。苦みがあるため、ほうれん草は生で食べることには適していません。必ず、あく抜きをしてから食べるようにしましょう。
ほうれん草の茹で方・下ごしらえの方法
ほうれん草の茹で方・下ごしらえの方法は、じっくりした茹で方ではなく、さっと茹でる方法がおすすめです。じっくり茹でてしまうと、葉がへにょへにょになってしまうのと同時にビタミンCが溶けだしてしまうことがあります。
炒める場合はあく抜きを
ほうれん草を茹でずに炒めて使うこともあると思いますが、あく抜きをせずに使ってしまうと苦みが残るだけではなく、尿路結石の原因にもなります。そのため、ほうれん草の下ごしらえは必ずあく抜きを行うようにしましょう。
小松菜の味
小松菜の味は、ほうれん草と違い、シュウ酸をあまり含んでいないので苦みが少ないです。そのため、生で食べることもできます。さっぱりとしたシャキシャキとした味わいなので、ほうれん草とは違った味と食感を楽しむことができます。
小松菜の茹で方・下ごしらえの方法
小松菜は、ほうれん草と違い生で食べられます。もちろん、茹でて食べることも可能です。茹でる場合の茹で方や下ごしらえの方法は、好みに分かれます。小松菜にも苦みは含まれますので、苦みが気になる方は茹でる時間を長くすることで苦みが消えていきます。
小松菜を炒める
小松菜は茹でずに炒めて使うことができます。さっと炒めるとシャキシャキの食感が楽しめますし、じっくり炒めると甘味が出てきます。そのため、小松菜の茹で方・下ごしらえは好みの方法によって変えてみてください。
ほうれん草・小松菜の洗い方
茹で方などに違いはありましたが、ほうれん草も小松菜も洗い方は共通しています。ほうれん草も小松菜も根元に土がたまりやすいです。そのため、洗い方は根元に十字もしくは一字の切れ込みを入れて洗うという洗い方です。根元に切り込みを入れて、しばらく水につけておけば根元が開き、自然と土が落ちていきます。
ほうれん草・小松菜のレシピ
ほうれん草と小松菜のレシピは、お浸しにしたり炒め物として食べたりできます。他の野菜や、お肉と炒めたレシピや、それこそほうれん草と小松菜を材料にしたレシピなどさまざまなものがあります。鰹節と醤油であえ物を作ることもできます。
小松菜は生で食べられる
小松菜は、生で食べることもできるのでサラダとしてのレシピも豊富です。茹でたときと違い、シャキシャキした食感を楽しめます。その他にも、スムージーにして楽しむレシピもあります。
まとめ
ほうれん草と小松菜は似たような見た目をしていて、食べ方も似ています。それでも、見た目や栄養素に違いがあり、なにより植物としての分類が違います。味にも違いがあり、小松菜を食べたい!ほうれん草を食べたい!と思った際に、見た目での判別に迷ったときは、葉や茎の柔らかさや細さを見てください。きっと、もう見間違えることはありませんよ!
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