ローダンセマムとは
基本情報
属名 | キク科 |
種類 | 多年草 |
原産国 | ヨーロッパ、北アフリカ |
日本流通種 | ガヤヌム種、ホスマリエンセ種、カタナンセ種 ガヤヌム種とホスマリエンセ種の交雑種 |
ローダンセマムは原産国の野生種は岩場に自生しています。耐寒性があり、マイナス10℃までは大丈夫です。葉は常緑でシルバーリーフと呼ばれる銀色をしているので、花期以外も楽しめます。また、他の植物とも相性がよく、寄せ植えにする植物としても人気があります。
ローダンセマムの特徴
ローダンセマムの特徴はその花の美しさもさることながら、シルバーリーフと呼ばれる葉も人気の一つです。花は中央に黄色~茶褐色の筒状花(とうじょうか)を持ち、その周りに一重の舌状花(ぜつじょうか)を持つ集合花です。舌状花の色はクリーム色や白、ピンクなどがあります。その形状はデイジーやマーガレットに似ています。葉は細かい毛が生えていることによって銀色に見えるのです。
ローダンセマムの花言葉
ローダンセマムには10種類以上の品種があり、花の色もクリーム色や白、ピンクなどがあります。しかし、花言葉は全て共通しています。「永遠の愛」「誠実」「気丈に」などがローダンセマムの花言葉です。全体的に一途でまっすぐな印象の花言葉はその凛とした花の姿からも感じられます。また、ローダンセマムは2月12日の誕生花でもあります。
ローダンセマムの寄せ植え
ローダンセマムは寄せ植えにしても崩れにくく、他の花とも相性がよい植物です。寄せ植えにするときは草丈もそれほど高くないので中間辺りに配置するのが適しています。また、シルバーリーフが美しいのでそちらも見えるようにするとよいでしょう。花が終わった後は、地植えにしたり、植木鉢に植え替えるなどしておくと翌年の花も見られます。
相性の良い植物
寄せ植えのときに相性のよい植物とは何でしょう。見た目の美しさももちろんですが、水やりや日当たりの管理の仕方が同じものがおすすめです。ローダンセダムは乾燥気味な方がよく半日陰を好むので、同じ性質のものが適しています。同じシルバーリーフ系ではシロタエギクやシルバーレース、花であればカーネーションやカンパニュラがおすすめです。
植え付けのコツ
ローダンセマムを植え付けるときのコツをご紹介します。時期は2月~4月頃と9月~11月頃です。地植えでも鉢植えでも大丈夫ですが、気温の管理がしやすいのは鉢植えです。横に広がって成長するので地植えの時は間隔を広く取ってください。また、雨や霜があたるばしょは避けましょう。寄せ植えはこの植え付けの方法を基本にします。
寄せ植えの手順
寄せ植えの方法は基本的には鉢植えに植え付ける場合と同じで、1つの鉢に複数の苗を1つずつ植え付けていくイメージです。最初に空の鉢に苗を並べてみて配置を決めるとやりやすいです。ローダンセマムと一緒に植え付ける植物は同じ性質のものを選ぶと管理がしやすいです。そうなると同じ蒸れが苦手なものが集まるので、下の方の葉はあらかじめ数枚切っておくと予防になります。
- 全部の植物が入る大きさの鉢を用意し、鉢底用のネットと小石を入れます。
- 軽く培養土を入れて、苗を一つずつ植え付けていきます。培養土は植え付けながら足してください。
- 隙間が残っていればそこに土を入れていきます。土の量は鉢いっぱいではなく、土の上に適度に空間ができるようにしてください。
- 鉢底から出るくらい水を与えます。受け皿に残った水は捨ててください。
ローダンセマムの飾り方
ローダンセマムは寄せ植えや切り花など、さまざまな飾り方ができる植物です。寄せ植えにするときはおしゃれな植木鉢でもよいですし、ハンギングバスケットにしても素敵です。地植えするときは洋風な庭によくなじむ一方で、ロックガーデンにすると高山植物のような雰囲気も味わえます。切り花にするとその真っ直ぐな茎の先に咲く花が凛として美しい姿を見せてくれます。
寄せ植えで飾る
ローダンセマムは植物の中ではそれほど草丈が高いわけではないですが、それなりに茎の長さがあるのでそれを生かして配置できます。茎の長い白のローダンセマムは他のさまざまな色の花の中でも凛として存在感を示します。
さまざまな色を組み合わせてカラフルにしてもよいですが、同じ白の花で統一しても美しいです。ローダンセマムは中心の筒状花の色が黄色~茶褐色なのでその色がよいアクセントになります。葉の色も銀色で美しいので、同じ銀色のシルバーリーフ類や白の斑入りの葉とよくなじみます。
ローダンセマムの特徴の一つは乾燥に強いことです。基本、ハンギングは乾燥しやすいので水の管理に気をつかいますが、そういった意味でローダンセマムはハンギング向きと言えるでしょう。同じローダンセマムはもちろん、乾燥に強い特徴を持つ花と組み合わせればそれほど水やりに気をつかわなくてもよいでしょう。
切り花で飾る
切り花として飾る方法もあります。数本をガラスコップに挿すだけでも絵になる花です。花自体がはなやかなので一輪挿しにしても映えます。食卓やリビングのテーブルなどにそっと置いておくだけでそのかわいらしさに心がなごみます。
アレンジメントにして飾るのもすてきです。大輪の花に混ざっても見劣りしません。他の花の間からのぞくローダンセマムの大きく開いた花はそれだけで魅力的です。
ローダンセマムの管理のコツ
ローダンセマムは寒さには強く、暑さには弱い特徴があります。また、比較的乾燥を好み、多湿を嫌います。それほど手をかけなくてもきれいな花を咲かせてくれるローダンセマムですが、高温多湿な日本の夏を乗り切るにはどうしても人の手が必要になるのです。ガーデニング初心者は一年草と割り切るという方法もありますが、ここでは夏越しの方法も交えてご紹介します。
日常の管理
- 水やりは土が乾いてから、蕾や花に当てないように与えます。鉢植えの時は受け皿の水は捨ててください。
- 地植えの場合は水やりは必要ありません。
- 水やりのしすぎは根腐れの元です。
- 肥料は花の前と後に固形肥料を置き肥で与えます。
- 剪定は梅雨入り前と秋に全体の半分ほどを切り戻します。
- 植え替えは2~3年に一度はしましょう。
夏越しのコツ
高温多湿な日本の夏は暑さと湿度に弱いローダンセマムには大敵です。まず夏が来る前に剪定して蒸れを防ぎましょう。夏の間は直射日光に当てないように半日陰や日陰で管理してください。夏はローダンセマムの休眠期ですので肥料は必要ありません。
ローダンセマムの増やし方
ローダンセマムは挿し木と種で増やせます。挿し木に適した時期は春と秋、種まきは冬です。方法は普通の挿し木や種まきと同じやり方で特に難しい所はないので、ぜひ挑戦してみてください。ローダンセマムは成長すると樹形が乱れる特徴があるので、挿し木や種で新しい株を作っていくのも一つの方法です。種を取る時は花期の終わりの花がらを摘まずに残しておく必要があります。
まとめ
ローダンセマムは夏に高温多湿を避けるよう管理すれば、多年草として長く楽しめます。また、いろんな植物との寄せ植えを楽しんだり、切り花にして飾ったりしてもすてきです。ぜひ、かわいらしい植木鉢や形のよいハンギングバスケットに寄せ植えしたり、アレンジメントを楽しんでください。花と葉の両方で一年中楽しませてくれるローダンセマムを、あなたのガーデニングライフに加えてみてはいかがでしょう。
ぬく森さんによる写真ACからの写真