野牡丹(ノボタン)の育て方!つぼみが落ちる理由や対処法など解説!

野牡丹(ノボタン)の育て方!つぼみが落ちる理由や対処法など解説!

野牡丹(ノボタン)という花をご存知でしょうか。濃紫色の花がとても美しく、丈夫で育てやすいとされている一方で、「つぼみが落ちる」といった声がよく聞かれる植物でもあります。今回は野牡丹(ノボタン)の特徴や、つぼみが落ちる原因、それを防ぐ育て方を紹介します。

記事の目次

  1. 1.野牡丹(ノボタン)の概要
  2. 2.野牡丹(ノボタン)の特徴
  3. 3.野牡丹(ノボタン)の種類・品種
  4. 4.野牡丹(ノボタン)の花言葉
  5. 5.野牡丹(ノボタン)の育て方
  6. 6.育て方のポイントその①:栽培環境
  7. 7.育て方のポイントその②:植え付け・植え替え
  8. 8.育て方のポイントその③:水やり
  9. 9.育て方のポイントその④:肥料
  10. 10.育て方のポイントその⑤:剪定
  11. 11.育て方のポイントその⑥:病気・害虫対策
  12. 12.育て方のポイントその⑦:季節ごとの管理方法
  13. 13.野牡丹(ノボタン)の増やし方
  14. 14.まとめ

野牡丹(ノボタン)の概要

出典:写真AC

野牡丹(ノボタン)は、ブラジルなど中南米原産の常緑低木です。濃紫色の花色から「紫紺野牡丹(シコンノボタン)」という正式名称があります。中南米原産のわりには耐寒性があるため、霜の降りない暖地なら地植えで冬越しも可能です。葉は落ちることがありますが枯れません。紫の花色が一般的ですが、品種によってはピンク色の花を咲かせるものもあります。

本来の野牡丹(ノボタン)とは別種

出典:写真AC

本来野牡丹といえば、東南アジアに自生するノボタン科ノボタン属「Melastoma」のことを指していました。しかし現在の園芸の世界で、野牡丹といえば「紫紺野牡丹」を指す場合が多いです。紫紺野牡丹はノボタン属の植物と近縁ではありますが、植物学上は違う仲間に分類されています。

ノボタン属の植物も、紫色の花を咲かせる品種があるよ。

紫紺野牡丹の基本データ

学名 Tibouchina urvilleana
科名 ノボタン科
属名 シコンノボタン属
別名 野牡丹、ブラジリアン・スパイダー・フラワー
原産地 ブラジル
樹高・草丈 1m~3m
開花時期 7月~11月
花色 紫紺、紫、ピンク

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野牡丹(ノボタン)の特徴

出典:写真AC

ここからは、野牡丹(紫紺野牡丹)の特徴について紹介しましょう。美しい花が魅力的な野牡丹ですが、さまざまな特徴や性質を知ることで、さらにその魅力が増します。自宅で野牡丹を育てたい場合も先に特徴や性質を知っておくと、栽培でいろいろと役立ちますよ。

特徴①:鉢植えがおすすめ

熱帯性の植物なので、季節の変化による気温差が大きい日本では鉢植え栽培がおすすめです。霜や寒風に当たるとつぼみや葉が落ちる、または枯れる恐れがあるので、冬になると雪が降るような地域は、寒い季節に入ったら室内に入れて管理するほうがよいでしょう。

野牡丹の冬越しは最低でも3℃必要なんだ。だから暖地以外での地植え栽培は難しいよ。

特徴②:意外と生育旺盛

出典:写真AC

常緑性低木で、樹高は1m~3mほどと紹介されていますが、環境が合えば5mに成長することもあります。実は鉢物として販売されている株は、薬によってコンパクトに仕立てられた物です。そのため、薬の効果が切れる翌年以降は剪定など、きちんとした手入れをしないと大きく成長してしまいます。また、霜が降りない暖地なら、地植え栽培も可能です。地植えだとさらに大きく成長する場合もあるので注意しましょう。

剪定や切り戻しなど手入れをしっかりと適切に行えば、コンパクトな姿を維持できますよ。

特徴③:花の寿命は短いが開花時期は長い

大輪の美しい花を咲かせる野牡丹ですが、花自体の寿命は短く、「一日花」と呼ばれています。しかし、すぐに新しいつぼみをつけ、次から次へと開花していくので、寂しさは感じさせません。しかも開花時期は7月~11月、季節で言えば夏から晩秋の間と、とても長い間咲き続けてくれます。

野牡丹(ノボタン)の種類・品種

出典:写真AC

ここからは、野牡丹の種類・品種について紹介します。濃紫や紫紺の花色が一般的な野牡丹ですが、品種によっては、まるで違う花色を持つなど魅力的で個性豊かな品種が多いです。好みの品種があれば、栽培にチャレンジしてみてくださいね。

コートダジュール

もっとも流通している代表的品種

コートダジュールは、野牡丹の園芸品種の中ではもっとも流通している品種です。鉢植え向きの小型品種なので、室内栽培にも向いています。鮮やかな紫紺の花色と、やや細めの花びらと葉、そして花つきが非常によいのが大きな特徴です。開花時期も11月~5月と長いので、美しい紫紺の花を存分に楽しめますよ。

リトル・エンジェル

咲き進むごとに花色が変化する人気品種

リトルエンジェルは野牡丹の小型品種で、咲き進むと花色が変わっていくという珍しい特徴があります。咲き始めは花びらの先端部分が紫、中心部が白の2色ですが、咲き進むと淡いピンク色、さらに咲き進むと濃いピンク色と、三段階変化します。そのため「三色野牡丹(サンシキノボタン)」という別名がつけられています。開花時期はコートダジュールと違い、季節で言えば秋から冬、10月中旬~12月下旬です。

リトルエンジェルは大株に育てると、咲き始めの花とピンクに染まった花を一度に楽しめますよ。

枝変わり品種で「オータムカーニバル」という品種もあるよ。性質は同じだけど、花色が白っぽくて、葉にも白い斑が入っているのが特徴なんだ。

ピースベイビー

珍しい野牡丹の白花品種

2006年に発表された新品種です。特徴は何といっても、真っ白な花びらとピンク色の雄しべでしょう。花径も最大10cmと大輪なので、インパクト抜群です。草丈30cm~1mと小型なので、鉢植えにも向いています。花つきもよいので非常に見栄えのよい鉢植えになるでしょう。室内栽培にもおすすめの品種です。ちなみに同品種は、ジャパンフラワーセレクションでニュースタイル特別賞を受賞しています。

ジャパンフラワーセレクションは、2006年4月から始まった花の新品種コンテストだよ。季節ごとの審査会で、各部門ごとに入賞品種を選ぶんだ。

野牡丹(ノボタン)の花言葉

出典:写真AC

花言葉の由来の多くは花色にある

野牡丹の花言葉は「自然」「平静」「落ち着き」「謙虚な輝き」「ひたむきな愛情」「あなたと踊ろう」などです。「平静」「落ち着き」という花言葉は、野牡丹の紫紺の花色には、人の気持ちを落ち着かせる効果があることに由来しています。「謙虚な輝き」という花言葉は野牡丹の英名「Glory bush(輝きの木)」が由来です。開花時期を迎えると、花に覆われた木が紫紺色に輝いているように見えることからきているのでしょう。

野牡丹の花言葉まとめ

  • 野牡丹の全般の花言葉:「自然」「平静」「落ち着き」「謙虚な輝き」「ひたむきな愛情」「あなたと踊ろう」
  • 色別の花言葉はなし

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野牡丹(ノボタン)の育て方

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