サンタンカの増やし方
増やし方の基本は挿し木
ここからは、サンタンカの増やし方について紹介します。植物の増やし方には挿し木、接ぎ木、分球、株分けなど、いろいろな方法がありますが、サンタンカの増やし方は挿し木が一般的です。サンタンカの挿し木の適期は5月~9月で、ちょうど剪定の時期にあたります。剪定で切った枝を挿し木に利用しましょう。
挿し木での増やし方の手順
- 2節~3節の長さに切った枝を用意する。
- 下部についた葉を除去し、水揚げさせる。30分ほど水につけておく。
- 清潔な挿し木用の土に挿す。土は鹿沼土がおすすめ。
- 明るい日陰に置き、発根するまで水を切らさないように管理する。
- 成功すれば1カ月~1カ月半で発根する。
- 芽が動き始めたら鉢に植え替えれば挿し木作業完了。その後は通常の栽培に切り替える。
サンタンカの種類・品種
種類・品種①イクソラ・キネンシス
「サンタンカ・キネンシス」とも呼びます。サンタンカの品種のなかで、もっとも多く流通しており、沖縄に自生しているのもこの種です。この種を親とする園芸品種も数多く存在しています。以前は、キネンシスとキネンシスを親とする園芸品種群をサンタンカと呼んでいました。
近年は、後述するコッキネア種などの近縁種も広く流通するようになったため、まとめてサンタンカと呼んでいるんですよ。
種類・品種②イクソラ・コッキネア
コッキネアは上記のキネンシスと並ぶサンタンカの代表的品種で、インドが原産地です。キネンシスと比べると樹高が低く、花びらが尖っています。園芸品種も多く、濃赤色が主流ですが黄色やピンク、オレンジ色など違う花色を持つ品種もありますよ。四季咲き性が強く、開花期間中は次々と開花していきますが、耐寒性が他品種よりも低いため、冬越しする際には注意が必要です。
キネンシス種は5℃まで耐えられるけど、コッキネア種は10℃が限界なんだ。
種類・品種③スーパーキング
「スマトラサンタンカ」の別名を持つダッフィー種から作られた園芸品種です。樹高1.5mと、サンタンカのなかでは大型種で、花も葉も大きく育ちます。輝くような濃赤色の大きな花は、美しいうえに花つきがよく、「キング(王)」の名を冠する品種名が示すように「もっとも美しいサンタンカ」と評されています。
種類・品種④キバナサンタンカ
「キバナサンタンカ(黄花山丹花)」という名前が示すように、黄色い花色が特徴の品種です。樹高は約1.5mと、サンタンカの品種のなかでは大きめに育ちます。珍しい花色ですが、性質や育て方などは他の品種と変わりません。しかし流通量が少ないため、見かけることが少ない品種でもあります。
まとめ
サンタンカは季節ごとの管理にさえ気をつければ、とても育てやすく増やし方も簡単な花木です。色鮮やかな花が美しく、開花時期も長いため、美しい花を長い間楽しめます。葉も美しくて常緑性なので、花が終わった後もそれほど寂しくならない点も魅力的です。機会があれば、サンタンカの花を庭の演出にお役立てくださいね。
出典:写真AC