ツキヌキニンドウ(突抜忍冬)とは?
ツキヌキニンドウ(突抜忍冬)はつる性の植物で、開花の時期は5~9月です。ツキヌキニンドウはスイカズラの仲間で、花の見た目はアメリカ原産と聞いて納得する鮮やかな色で、じょうろ形の形も印象に残るでしょう。寒い地域以外は落葉しないので、フェンスの目隠しとして植えることができる植物です。
基本情報
名前(和名) | ツキヌキニンドウ(突抜忍冬) |
学名 | Lonicera sempervirens |
科/属 | スイカズラ科スイカズラ属 |
別名 | ツキヌキ/ロニセラ/トランペット・ハニーサックル |
分類 | 半常緑つる性広葉低木 |
原産国 | 北アメリカ東部~南部 |
名前の由来
ツキヌキニンドウの名前の由来は、花の見た目と半常緑の性質からきています。ツキヌキは、花に一番近い葉が茎に近いところでくっつき(=合着といわれる)2枚が1枚となり、葉を突き抜いて花が咲いているように見えることに由来しています。ニンドウは、冬でも茎や葉が枯れないことからきています。
ツキヌキニンドウの特徴
ツキヌキニンドウの特徴は、開花時期が長いことや花にほんのりと香りがあること、丈夫な性質で初心者でも育てやすいことです。ツキヌキニンドウの開花時期は5月~10月で、花色はオレンジをよく見かけますが、他に赤、黄、白などがあります。花の姿は花火のように先端がぱっと開いて華やかで、花の外側と内側では色が違い、時間が経つにつれてさらに色が変わります。
ツキヌキニンドウの花は葉を突き抜けて咲いているように見えます。花に一番近い葉が合着していますが、株元に近い葉はくっつきません。花の形はじょうろ形で、色が徐々に変化する特徴があります。咲きはじめと咲き終わりの色が違うため、時間の経過とともに印象が大きく変わるでしょう。
ツキヌキニンドウの品種
ツキヌキニンドウは主に北半球に分布して、自生している場合は樹木に這い上がるように伸び、高さ6m近くまでに生長します。スイカズラ科に属する種類としては、他にウグイスカグラやオオデマリ、タニウツギなどがあります。ツキヌキニンドウと同じ種類の中から、ハニーサックルとスイカズラ、ゴールデンフレームの3種類を紹介しましょう。
ハニーサックル
ハニーサックルは地中海沿岸地域が原産です。耐寒性があり、北海道南部でも越冬できます。剪定時期は冬が適していますが、伸びすぎている場合は時期を問わずに適宜手を加えるとよいでしょう。花色は白から黄色に変化する品種が原種で、中には赤やピンク色の花が咲く品種もあります。名前のとおり甘い香りがあり、果実は赤色です。
スイカズラ
スイカズラは日本に古くから自生している種類で、ツキヌキニンドウと同じように、つるを伸ばして葉の間から花を咲かせます。花は白色で、時間がたつにつれて黄色に変化することが大きな特徴でしょう。ツキヌキニンドウより強くて甘い香りが漂い、果実は黒色です。香りがはっきりしているので欧米でも人気があり、鑑賞用として栽培されています。
ロニセラ・ゴールデンフレーム
ゴールデンフレームは日本のスイカズラの園芸品種で、花つきがよく多数の花を咲かせます。ゴールデンフレームの特徴は、時間の経過で色の変化を楽しめることで、蕾の赤色が開花するにつれて白から黄に変わります。ゴールデンフレームはロニセラと呼ばれて販売されていることも多く、交配品種の種類がたくさんあります。
ボタニ子
次ページからはツキヌキニンドウの育て方について紹介します。