ピラカンサの剪定
成育が旺盛で次々と新しい枝が出てくるピラカンサは剪定が大切です。そのまま育てていくと乱れた樹形になってしまうことも。生け垣などに使用するときには刈り込みも必要です。
剪定時期
ピラカンサの基本の選定時期は6~9月です。花期を終えた10月ごろには、実を作る準備と並行して、枝の中で次の年の花芽が作られ始めています。翌年もたっぷりと花と実を楽しみたい方は、枝の中で花芽が作られる8月までには剪定を終えておく必要があります。
剪定方法
①徒長枝は切る
樹形を乱すように、勢いよく1本ひょろひょろと伸びているような枝を徒長枝と呼びます。こういった徒長枝に花や実がつくことはほとんどありません。樹形を乱すうえ、エネルギーを余分に消費するので見つけたときは根元から切ってしまいましょう。
②太い枝も切っていい
成育が旺盛であっという間にワサワサと茂ってしまうピラカンサですが、育つにつれて太くなる枝には次第に花と実がつきにくくなります。太い枝も徒長枝同様、根元から切って、間引くようにしてやっても構いません。
③短い枝は残す
ピラカンサは短く若い枝に花芽をよくつけます。こういった枝をなるべく残すことで花付きと実付きがよくなります。先述した徒長枝(ひょろひょろと長い枝)や込み入った中にある太い枝は切り落とし、短い枝はなるべく残しておきましょう。
刈り込む場合の選定時期・方法
生け垣などに利用している場合は定期的な刈り込みが必要になります。隣の家との境界や歩道に面しているような場所に植えているときは、先述したようにトゲで人を傷つけてしまわないように適切な形に刈り込みます。花や実を楽しみたいときは、10月以降の剪定はなるべく避け、それ以外の時期にこまめに刈り込みます。
まとめ
花の時期には白くかわいらしい姿を、実の時期には赤や黄色の枝がずっしりとなるほどの見事な姿を、そして花も実もない時期でさえ、鮮やかな緑色の葉を楽しませてくれるピラカンサ。冬越しの仕方も含めて育て方は易しいものでした。種や挿し木での増やし方もご紹介しましたね。耐暑性や耐寒性も高く、ある程度の乾燥にも耐えてくれるのは庭木として嬉しいポイントです。ただし、トゲがあるので扱いには十分注意しましょう。