ヤマユリの増やし方
増やし方①分球
球根植物の増やし方として一般的な方法です。球根を割って植え付けていく方法で、大きく育った球根が必要になります。充実した球根を使うため、成功すれば翌年に花が見られますが、一度にたくさん増やせません。適期や基本的な植え方は植え付け・植え替え時と同じです。
増やし方②鱗片挿し
ユリの球根は「鱗片(りんぺん)」というかけらが重なって構成されています。「鱗片挿し」とは、この鱗片を使う増やし方です。適期は花後から1カ月後~9月で、よく成長した球根を使います。球根からはがした鱗片を2/3ほどが埋まるように、湿らせたバーミキュライトに植え付け、半日陰で管理しましょう。開花には3年~4年かかります。
増やし方③木子(きご)
木子とは、地中の茎にできる小さい球根のことです。10月中旬頃、植え替えなどで球根を掘り上げる際に採取し、11月中旬までに植え付けます。植え方は球根の植え付け時と同じ要領でOKです。木子は小さいので、この増やし方だと開花には2年~3年ほどの時間がかかります。
増やし方④種まき
前に触れたように、種まきはヤマユリの増やし方のなかで、もっとも開花に時間がかかる方法です。10月~11月に種を採取したら、そのまま重ならないように植え付け、土が乾かないように管理します。花が咲かない期間が5年~6年と長いため、我慢と根気が必要です。ただし、この増やし方には「球根の病気やウィルスを気にする必要がなく、健全な株が作れる」という大きな利点があります。
まとめ
豪華な花姿に気品と芳香を兼ね備えるヤマユリは、まさに「荘厳」「威厳」の花言葉にふさわしい花です。機会があれば家庭で育てて、その華麗な美しさを存分に堪能しましょう。
球根が病気にかかっている場合、鱗片にも伝染しています。球根の状態を確認しておきましょう。