トキワハゼとムラサキサギゴケの違い
ここでは、相違点をピックアップしました。トキワハゼとムラサキサギゴケは、非常に形態が似ています。細部の違いを見分ける際の手がかりがありますが、個体差もあるため判断に苦労するでしょう。ポイントを組み合わせて見分けると、うまくいくかもしれません。
主な相違点
トキワハゼ | ムラサキサギゴケ | |
花の大きさ | 1cm | 1.5~2cm |
花の色 | 非常に淡い薄紫 | 濃い目の薄紫 |
茎の形態 | 匍匐茎を出さない | 匍匐茎を出す |
開花時期 | 3月~11月頃 | 4~5月頃 |
花の違い
花の大きさでトキワハゼとムラサキサギゴケを区別する見分け方があります。写真のようにトキワハゼの花は10円玉と比べても非常に小さく、1cmに満たないものが多いです。対してムラサキサギゴケは1.5cm~2cmで、大きい花ならばムラサキサギゴケの可能性が高いでしょう。また、一般的に花色はムラサキサギゴケのほうが濃い紫色です。
茎の形態の違い
ムラサキサギゴケには匍匐茎(ほふくけい)という枝を広げて、文字どおり地面を這う形で広がる特徴があります。一方、トキワハゼは匍匐茎を出しません。明らかな匍匐茎があればムラサキサギゴケと思ってよいでしょう。しかし、茎が横に伸びているトキワハゼなのか、匍匐茎を出す前のムラサキサギゴケなのかを判断するのは難しいといえます。
開花時期の違い
開花時期も、見分け方のポイントの1つです。トキワハゼの花期はいつでも咲いているといわれるように3月~11月頃、対してムラサキサギゴケの花期は短く、一般的に4月~5月頃です。真夏や秋、冬になって開花していたら、トキワハゼである可能性が高いでしょう。
トキワハゼの花言葉
道端に咲く小さな花で、雑草として扱われることが多いトキワハゼですが、「いつもと変わらぬ心」という花言葉をもっています。トキワハゼを誰かにプレゼントする機会はないかもしれませんが、この花言葉はどのように解釈したらよいのか気になりませんか。
形態と名前に由来した花言葉
常緑で、花もほぼ一年中咲くことからつけられた「トキワ(常磐)」の部分が、そのまま花言葉にもなったようですね。そもそも「常磐」とは、一年中変わらない常緑の木を意味するため「いつもと変わらぬ心」となったのでしょう。平常心や不動心といったところで、マイナスな意味合はない様子です。
まとめ
いつも何気なく歩いている散歩道や路地の片隅に、トキワハゼを探してみてはいかがでしょうか。舗装の隙間にも、ひっそりと咲いていることがありますよ。トキワハゼを見つけたときは、その花の小ささに驚くことでしょう。健気でありながら、たくましい姿ではありませんか。
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舗装の割れ目に咲くトキワハゼ(2020年3月)
画像:筆者撮影