こんなときはどうする?
吊り鉢にしたり寄せ植えにしたりするなど、オリヅルランは育て方や飾り方が楽しめる植物ですね。買ってきた鉢を置くだけで手軽に育てられる反面、気づいたら葉が茶色くなったり元気がなかったりして、困ったこともあるでしょう。観葉植物でよく見かけるトラブルとその対処法を紹介します。
トラブル①葉っぱが茶色くなった
葉が黄色くなったり茶色くなったりするのは、育てる環境が原因です。温度変化(特に低温)で葉先が茶色くなるのは、生理現象でもあります。葉の中程が茶色くなるのは、日光不足の場合が多いです。葉の根元から茶色くなるのは、水や肥料のやりすぎが考えられます。根詰まりや根腐れなど、株の状態をよく観察することも大切ですね。
変色した葉の整え方
- 茶色くなったところから、カットする
- または、根元からカットする
- 切った葉先を、鋭角に整える
トラブル②ランナーが出ない
ある程度株が成長してこないと、ランナーは出てこず花が咲きません。また、根腐れや根詰まりで株が弱ってしまったことが、原因の可能性もあります。品種によって成長のスピードに違いがあるため、環境を整えてじっくりと成長を待ちましょう。上の動画は根腐れした株の植え替えを紹介しています。根の整理の仕方や、植え替えや株分けの参考にしてくださいね。
オリヅルランの植え替えと株分け
成長の早いオリヅルランの鉢植えは、1年に1度の植え替えが最適です。上の画像のようにワサワサと葉が密集して、ランナーがびっしり増えてしまった場合は、株分けと植え替えを同時に行うとよいでしょう。寄せ植えにしたり、ハイドロカルチャーにしたりするなど、増やした小株を違う育て方で楽しむのもよいですね。
植え替えの目安と時期
オリヅルランの植え替え時期は、春5〜6月と秋9月〜10月上旬です。ポット苗の植え付けは、真夏と真冬以外ならいつでもできます。オリヅルランの株元から新芽が出て混み合っていたり、鉢底から根がはみ出したりしていたら、植え替えサインです。植え替え前は2〜3日水やりをストップすると、作業しやすくなります。
株分けと植え替えのやり方
株分けの手順
- ポットから苗を外して、余分な土を落とす
- 黄色い葉やランナーを切って、整理する
- 小株に分割して、不要な根をカットする
植え替え・植え付けの手順
- ポット苗は余分な土を落としておく
- 6号(直径18cm)の鉢に、小株を3〜5つ
- 鉢底石と用土を半量入れて、苗を仮置きする
- 深植えにせず、根がギリギリ隠れる高さに
- 株元の土を、しっかりおさえて植え付ける
- 水やりをして、明るい日陰におく
オリヅルランの増やし方
オリヅルランの増やし方は、株分け以外にもランナーから子株をとって育てる方法があります。冬12〜2月以外の時期ならいつでもできる、とても手軽な増やし方です。
増やし方①ランナーを採取する
- 子株の付いたランナーを根本から切り取る
- ツルから切り離して、子株を分ける
- 根がついていない子株を、水挿しにする
増やし方②ランナーを移植する
根が出ていない子株は水に浸けて根を伸ばしますが、根が付いている子株はそのまま植え付けることも可能です。株が小さいうちは、挿し芽用の培養土に植えるのがよいでしょう。
出典:Unsplash