夾竹桃(キョウチクトウ)の特徴と見分け方
夏の強烈な日差しを受けて力強く咲く花、というのが夾竹桃の印象ではないでしょうか。見分けがつかないほど似ている樹木はないので、花や葉の基本的な形をおさえておけば、見分け方は比較的容易です。葉は竹(笹の葉)に、花は桃の花に似ていることから、漢字で夾竹桃となったとされているので、それをヒントにして見分け方がおすすめです。
花の特徴
花期は主に夏で、6月~9月頃まで長く咲き続けます。最も多い花色は赤やピンク系で、ほかに白や黄色があります。枝先に複数個固まって咲き、枝に近い部分は筒状、花びらの先っぽは5枚に分かれており、少しねじれた形で回転するようについているのが特徴です。また、ゴージャスな雰囲気の八重咲きもあります。
葉の特徴
葉は笹に似てシャープに尖った形をしており、放射状に輪生しています。中心の葉脈がくっきりしており、厚みがないわりには、堅くしっかりしています。夾竹桃は常緑樹なので、濃い緑色の葉が一年中茂っているのも特徴です。また、斑入りの葉をもつものもあります。
夾竹桃(キョウチクトウ)の処分の方法
死亡事故をも引き起こす可能性のある夾竹桃ですが、庭に夾竹桃がある場合、剪定した枝などの処分方法が気になりませんか。また、これから夾竹桃を育てたいと思っている方は、処分方法をあらかじめ知っておいたほうがいいでしょう。夾竹桃を処分する際の注意点などを見ていきましょう。
剪定の際の注意
経口しなくても、夾竹桃の毒は皮膚につくと炎症を引き起こす可能性があるので、剪定や伐採は皮膚を露出しない服装で行います。樹液がしみないゴム手袋、マスク、できれば目を保護するゴーグルなども用意したほうがよいでしょう。切った枝は、子どもやペットが触れないように、置き場所にも注意する必要があります。
燃やすのは危険
郊外や山間部では、伐採した樹木の枝葉を自宅の敷地内や空き地で燃やして処理するケースがありますが、夾竹桃は安易に燃やすのは危険なのでやめましょう。燃やしても毒性はなくならないばかりでなく、毒を含んだ煙を吸い込んでしまうことになります。
自治体などに相談を
では、夾竹桃を捨てる場合はどのようにすればいいのでしょうか。勝手な判断で燃やすゴミに出してはいけません。処分方法は地域によって違うので、役所や自治体の窓口に問い合わせる必要があります。また費用はかかりますが、剪定から適切な処分まで安全に請け負ってくれる植木屋さんもあります。
まとめ
今回は猛毒のある木という夾竹桃の危険な側面をお伝えしてきました。しかし、環境負荷に強く姿も美しい夾竹桃は、古くからさまざまな場所に植えられ、必要とされてきました。夾竹桃に限らず、毒のある植物はじつは私たちの身の回りにたくさんあるので、毒性には十分注意を払いながら、安全に鑑賞する付き合い方をしたいですね。
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