リムナンテスの特徴
春に色鮮やかな花を咲かせるリムナンテスは、地植えと鉢植えのどちらにも人気の高い植物です。リムナンテスは、目を引く花の配色以外にもいろいろな特徴を持っています。葉や茎、増え方の特徴に合わせて、よく似ているといわれるネモフィラとの違いなどについて紹介しましょう。
特徴①花
リムナンテスは、花びらの内側が黄色く外側が白いという配色の花を咲かせるのが特徴的な植物です。花径は約2~3cmで花びらが5枚あり、4月~6月に香りのよい花を咲かせます。ネモフィラによく似ていますが、花びらがハートのような形であることと花びら同士が重ならず隙間ができるという違いがあります。
ネモフィラとの違い
花の形がリムナンテスとよく似ていて同じ種類と間違えられやすいのがネモフィラです。ネモフィラはムラサキ科ネモフィラ属の植物で、青い花を咲かせます。花びらの先が丸く、花びら同士が重なり合い隙間ができないのがリムナンテスとの違いが分かるポイントです。
特徴②葉・茎
リムナンテスの葉は、1枚が小さく縁の切れ込みの深い奇数羽状複葉です。根がしっかり張ると葉はどんどん茂っていきます。葉はロゼット状で冬越しをし、暖かくなると葉が立ち上がるという特徴があります。茎は株の根元からたくさん生えてきて横に広がって伸びていくため、その特性からグランドカバーとしての利用も可能です。
特徴③増え方
リムナンテスは種で増えていきます。生命力が強く、こぼれ種でも用土や日当たりなどの環境が発育に適した場所なら発します。自生しているリムナンテスは花が咲き終わるとこぼれ種から秋に芽を出し、葉がある程度出てきた状態で冬越しします。
リムナンテスの育て方
リムナンテスは、いくつかのポイントを押さえておけば初心者の方でも失敗することなく育てられます。ここでは、水や肥料の与え方や切り戻す必要があるかなどの注意すべきポイントについて解説しましょう。
育て方①環境
日光を好むリムナンテスは、日当たりのよい場所で育てるのが最適です。注意点としては、葉っぱが増えると蒸れて枯れることがあるため、風通しのよい場所での管理をおすすめします。また、リムナンテスは耐寒性が強く-10℃まで耐えられるとされています。冬越しの対策はとくに必要ありません。
育て方②種まき
リムナンテスを植える場合、種から育てるのが一般的です。苗で販売されることもありますが、リムナンテスは直根性で根が傷つくと育ちにくい性質のためあまりおすすめしません。ここでは、リムナンテスを種から育てる方法を紹介します。
用土
リムナンテスは湿気が多いと根腐れを起こしてしまうため、水はけのよい用土を選ぶことが大切なポイントです。地植えにする場合は、花壇の土に腐葉土を混ぜておくとよいでしょう。鉢植えの場合は、市販の草花用の用土か小粒の赤玉と腐葉土を6:4の割合で配合した土がおすすめです。
最適な時期
リムナンテスの種まきは秋にするのが基本です。発芽適温は15~20℃で、最適な時期は9月中旬~10月です。しかし、寒い地域では春に種まきをするとよいでしょう。リムナンテスは植え替えを嫌う植物のため根が傷つくとうまく根付かないことがあります。初心者の方には、種をまいてから間引きしていくという方法がおすすめです。
種まきの方法
- 花壇や植木鉢などに用土を準備する
- パラパラと適当に蒔くか15~20cmほど間隔をあけて2~3粒ずつまく
- 種を蒔いたら5mmほど覆土したっぷりと水をやる
- 暖かく風通しのよい場所で管理する
- 発芽して密集してきたら適度に間引きをする
- 植え替える場合は本葉が3~4枚になったら根を傷つけないように掘り上げて植えつける
次のページでも育て方について見ていきましょう!