9月に咲く・咲いている花④~⑥
④シオン(紫苑)
シオンの基本情報
名前 | シオン(紫苑)、思い草、十五夜草 |
学名 | Aster tataricus |
科/属名 | キク科シオン属(アスター属) |
原産地 | 中国北部、朝鮮半島~シベリア |
開花時期 | 9月~10月 |
花色 | 藤色、白 |
分類 | 多年草 |
紫苑の特徴
紫苑は、秋の野に咲く可憐な藤色のキク科アスター属の草花です。中心部に黄色い管状花があり、藤色の小さな舌状花(花びら)が多数ひろがっています。アスターは、ギリシャ語で星の意味です。日本では平安時代から、観賞用として栽培されていました。夏が終わり、ちょうどお月見の季節に咲くので、「十五夜草」の名もあります。山林や湿った土壌の里山に自生していましたが、近年は絶滅が危惧されています。
ボタニ子
エゾギクもアスター属だから仲間だね!
紫苑の花言葉
シオンの花言葉は、「遠くにいる人を思う」「きみを忘れない」「追憶」です。「今昔物語」に出てくる家族の墓参りのエピソードに由来するといわれています。海外ではアスター属全体の花言葉として「繊細」「忍耐」「愛の象徴」などがあります。
⑤リンドウ
リンドウの基本情報
名前 | リンドウ(竜胆) |
学名 | Gentiana scabra |
科/属名 | リンドウ科リンドウ属 |
原産地 | 日本 |
開花時期 | 9月下旬~10月中旬 |
花色 | 青紫色 |
分類 | 多年草 |
リンドウの特徴
リンドウは日本の山野に自生する、青紫色の草花です。日当たりのよい場所を好み、渦を巻いたような蕾と釣鐘型の花が特徴です。茎が少し伸びて、秋の晴れた日に開花します。雨の日や曇り日には咲きません。根は竜胆(りゅうたん)と呼ばれ、生薬や漢方の成分になる薬草です。消化促進などの効果があります。
リンドウの花言葉
リンドウの花言葉は、「勝利」「正義」「本来の価値」「悲しんでいるあなたを愛する(悲しみに寄り添う)」「愛らしさ」などです。「勝利」や「正義」は、生薬としての効能から来ているようです。またリンドウの種類では、ハルリンドウは群生しますが、フデリンドウはあまり群生しない傾向があります。「本来の価値」「悲しんでいるあなたを愛する」は、ぽつりと咲く孤高の姿が反映した花言葉なのでしょう。
⑥ワレモコウ(吾亦紅)
ワレモコウの基本情報
名前 | ワレモコウ(吾亦紅、吾木香、吾妹紅) |
学名 | anguisorba officinalis |
科/属名 | バラ科ワレモコウ属 |
原産地 | ユーラシア大陸~北米大陸の温帯、亜寒帯 |
開花時期 | 6月~9月 |
花色 | 赤茶色 |
分類 | 多年草 |
ワレモコウの特徴
ワレモコウは、バラ科には珍しく野趣のある山野草です。花穂の上から順に小さな花が咲いていきます。葉などに「木香」に似たほのかな香りがあることから「吾木香」の漢字表記もあり、「源氏物語」にも秋の草花のひとつとして登場します。素朴な花ですが、寄せ植えやアレンジメントのアクセントに重宝されます。
ワレモコウの花言葉
ワレモコウの花言葉は、「物思い」「変化」などです。「物思い」は、諸説ある名前の由来のひとつ「われもまた紅」の紅を、物思いのはじらいの色とみたてたといわれています。「変化」は、穂の先から順番に小さな花が咲くことや、風に揺れるさまからきているのでしょう。
ボタニ子
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出典:写真AC