ブラシノキの花の特徴
ブラシノキの花の開花時期は5月~6月ごろですが、四季咲き性の種類の場合、春から秋まで咲き続けます。ここではボトルブラシのような不思議な形状をした花を、つぼみから開花のようす、雄しべ雌しべの形状、果実のなりかたに至るまで、部位ごとに説明していきます。
穂状花序の花
ブラシノキの5枚の花弁は緑色であまり目立たず、開花後すぐに萼片(がくへん)と一緒に落ちてしまいます。花は穂状花序といわれる形状で、受粉が終わると花柄の部分に実ができ、花序全体を突き抜いたように枝が成長します。この枝に翌年花芽ができるので、花後に剪定してしまうと花が咲かなくなってしまいます。剪定の時期には注意が必要です。
雌しべ
にぎやかに金色の花粉を付けているピンク色の花糸部分が雄しべで、雌しべは画像右中央の太く突き出た部分です。開花は花穂の下の部分から始まり、順に上へと開花していきます。最初に雌しべが伸び、その後花弁の中に折りたたまれていた雄しべが広がって伸びていきます。
雄しべ
上の写真はまだ折りたたまれている状態の雄しべです。雌しべから少し遅れて花糸が伸びていき、最終的には雌しべよりも長くなります。上の画像では、ひとつのつぼみから1本だけ伸びているのが雌しべです。からまった糸のような雄しべがすべて開きそろうと、ブラシの毛のような部分になります。
果実
まるで虫の卵を思わせる形状の果実ですが、手前と奥の果実ではようすが違うことにお気づきでしょうか。ブラシノキの果実は木質化して枝に付着したまま数年間発芽の時期を待ちます。そのため同じ株に、今年の果実と昨年度以前の果実が同時に付着している状態もめずらしくはありません。オーストラリアでは定期的に起こる山火事をきっかけに、果実が炸裂して種が飛散します。
種類
赤い花のイメージが強いブラシの木ですが、白やサーモンピンク、鮮やかなピンクといった種類も多数あります。下記に通販などで流通している手に入れやすい品種を、色別に明記しました。ご購入の際の参考にしてください。
赤 | ドーソンリバー、キングスパークスペシャル、キャプテンクック、フォスター、ベニクジャク、エンデバー |
ピンク | ヴィオラセウス、パープルスレンダー、ピンクチップス、ピンクシャンパン、タレーピンク、ピンクアルマ、マーブミスト |
白 | ホワイトアンザック、グリーンボトルブラシ、パルスス |
ボタニ子
それでは、次のページではブラシノキの育て方を解説します。