カレックスとは?
カレックスは世界に2000種以上も分布する、カヤツリグサ科の常緑多年草です。カレックスはベアグラスとも呼ばれています。葉は細長く繊細なイメージで、風にゆらゆらと揺れる姿はとても印象的です。鮮やかな葉色は庭のポイントとしてカラーリーフプランツとしてもよく利用されます。
基本情報
科名・属名 | カヤツリグサ科・スゲ属 |
園芸分類 | グラス |
形態 | 多年草 |
原産地 | 世界各地 |
草丈 | 20~100cm |
開花期 | 春~初夏 |
耐寒性 | 普通~強い |
耐暑性 | 強い |
カレックスの葉は緑葉、黄緑、銅葉や斑入りなど多彩で形も豊富です。花は春から初夏にかけて咲き、葉の間から花穂を伸ばします。カレックスは間引きや株分けをして大きさをコントロールすれば、鉢植えでも地植えでもどちらでも育てられます。
カレックスの特徴
丈夫で育てやすい
カレックスはとても丈夫な植物で、日向でも日陰でも育つものが多くあります。乾燥にも強く、庭植えの場合は雨水で育ってくれるため水やりもほとんど必要ありません。また耐寒性も強く、常緑で冬の間も枯れません。カレックスは植え方も手入れも簡単で、ガーデニング初心者にもとてもおすすめな植物です。
ボタニ子
カラーリーフプランツとして活躍
カラーリーフプランツとは、特徴のある葉っぱをもっている植物の総称です。庭に鮮やかな葉色が目を引くポイントとなります。銅葉や黄緑葉、斑入りなど色も多彩で、ラインが細くゆらゆらと揺れる姿はほかの植物との相性もよく、寄せ植えでも活躍してくれますよ。
ボタニ子
やさしい雰囲気のカレックスを少し空いている空間に入れると庭全体が柔らかなイメージになるよ!
カレックスの花言葉
カレックスの花言葉には「物静か」「隠れ忍ぶ」「自重」となどがあります。自己主張の少ないカレックスにはぴったりの花言葉といえるでしょう。
カレックスの育て方
育て方①栽培環境
カレックスはとても育てやすい植物で、日向でも日陰に植えても大丈夫です。ただしあまり日照不足になりすぎると美しい葉色がでなくなってしまうこともあります。日陰で育てる場合は、退色しないように注意しましょう。
ボタニ子
カレックスは耐寒性が強く冬も枯れないので、寂しい冬の庭にもカレックスがあるだけで明るい印象を与えますよ!
育て方②用土
庭植えの場合
カレックスは土を選ばずに育つ植物ですが、腐葉土を混ぜた用土に植え付けするとさらに根付きがよくなります。植え付けたい場所に腐葉土を少し混ぜて、1週間前後時間をおくと土に馴染みます。
鉢植えの場合
鉢植えで育てる場合は、水はけのよい通気性のある土を選びます。赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた土を使いましょう。自分で混ぜるのが面倒という方は、販売されている培養土を使うと手間がかかりません。
育て方③植え付け
庭植えや鉢植えの場合も、植え付け時期は3月~4月の春が最適です。庭植えでの植え方は、株が大きくなるため、株と株の間を30cm~50cmあけます。狭くしすぎると大きく育ったときにぎゅうぎゅう詰めの状態になってしまいます。鉢植えの場合は通常より少し大きめの鉢を用意すると、のびのび育つでしょう。
育て方④水やり・肥料
庭植えのカレックスの場合は、あまり水やりは必要ありません。乾燥に強く雨水だけでも育ってくれるからです。ただし、植え付けたばかりの時期は根付くまでたっぷりと水やりをしてください。鉢植えの場合は、乾いたらその都度たっぷり水やりしましょう。
育て方⑤植え替え
カレックスは生育旺盛で、とても大きくなります。よく育ちすぎて、鉢植えの場合は根詰まりを起こします。鉢の中が根でいっぱいのようなら、植え替えましょう。一回り大きな鉢に植え替えます。また、株分けをして植え替えるのもおすすめです。庭に植えた場合は、植え替える必要はありません。
育て方⑥剪定
カレックスの葉に元気がなくなってきたり、葉先が枯れて茶色くなってきたりした場合には剪定をします。思い切って、株元から5㎝くらいで刈り込みましょう。少し寂しく感じますが、すぐに大きくなりますよ。3月頃に刈り込むと株の中まで日が差し込み、春を過ぎたころには美しい姿が楽しめます。
ボタニ子
刈り込みするとちょっと寂しくなるけどすぐに大きくなるから大丈夫だよ!
カレックスの増やし方
株分けで増やす
カレックスは種まきでも増やせますが、親株と同じ葉色や草姿に育たない場合もあります。確実に増やしたい場合は、種まきより株分けがおすすめです。
株分けの適期・方法
株分けに適した季節は3月~4月です。春に新芽が上がってきた頃、株が元気なときに行います。掘りあげた株の土を落とし、分けたい部分を清潔なハサミなどで切り分けてください。株分けでたくさん増やせるため、庭が華やかに仕上がります。
株分け後の管理
株分け直後は根が弱っています。地植えの場合でも、鉢に植えて2~3日は直射日光には当てず、日陰に置いておきます。株に元気が戻ったら日向に植えましょう。
カレックスの楽しみ方
寄せ植え
カレックスの細い葉は可憐で美しく、やさしいイメージの寄せ植えにぴったりです。テイストも和風洋風問わずあわせられるのも魅力といえます。ほかの植物との相性もよいのも寄せ植えに向いている理由です。
ボタニ子
枯れているみたいな茶色いカレックスは、落ち着いた色の花とあわせるとアンティークな雰囲気になるよ!
ボタニ子
カラーはグリーンやライトグリーン、モスグリーンやブロンズ、斑入りのタイプなどいろいろあるよ!使い勝手がいいのもうれしいね!
オーナメンタルグラス
オーナメンタルグラスとは葉の色や形状が特徴的で、庭の中でオーナメントのように存在感を放つ、印象的な植物のことです。オーナメンタルグラスの中でも、乾燥に強く育てやすいのがカレックスです。葉の色が多彩でサイズも豊富で、庭の雰囲気替えやアレンジにもおすすめです。
ボタニ子
葉の色を変えるだけでも、庭の雰囲気がガラッと変わるよね。庭のイメチェンをしたいときに、カレックスはぴったりだね。
カレックスの種類
カレックスオシメンシス
カレックスオシメンシス(エバーゴールド)は、ベアグラスの愛称で流通しています。寄せ植えなどにもよく利用され、葉の中央に薄い黄色の縦斑が入り明るいイメージのグラスです。
カレックスジェネキー
カレックスジェネキーは少し成長が遅く、草丈も30cmほどと小型の品種です。寄せ植えにも使いやすく黄色い縦斑が入るのが特徴です。
カレックスフロステッドカール
カレックスフロステッドカールはその名のとおり葉先がカールし、とてもキュートな品種です。白っぽい細い葉は柔らかく、ドライフラワーにしてもかわいらしくなります。
ボタニ子
くるんとカールした葉っぱがキュートね!ル寄せ植えや花壇の後方にあわせると、かわいらしいイメージに仕上がるよ!
カレックスブロンコ
カレックスブロンコは銅葉の細い葉で、伸びた葉先が垂れ下がる品種です。寄せ植えのポイントとして植え込むと、ナチュラルで優しい雰囲気が漂います。
カレックスアウバウム
カレックスアウバウムはブロンコに似て、銅葉のグラスで高さが50~60cmくらいに育ちます。カラーの異なる葉の植物とあわせるとコントラストが美しいです。
カレックスエバーゴールド
カレックスエバーゴールドは、緑に鮮やかな黄白覆輪斑が入っています。やや厚みのある硬い葉で、草丈は20~30cmに育ちます。グランドカバーとしても人気です。
カレックスエヴァリロ
カレックスエヴァリロは、黄金葉が特徴のグラスです。春から真夏にかけて、とても美しい色合いで目を楽しませてくれます。グランドカバーとしてもおすすめです。
まとめ
カレックスは、細葉がゆらゆら揺れる素敵な雰囲気のグラスです。ほかの植物との相性もよく、寄せ植えにもおすすめですよ。乾燥にも強く育てやすいため、初心者の方もぜひチャレンジしてみてください。庭の少し寂しい場所や、ワンポイントほしい場所などに1株植えてはいかがでしょうか?
水やりや育て方も簡単で初心者の私にもぴったり!