アオダモの剪定
アオダモは自然樹形が魅力的なため、自然樹形を乱すような強い剪定は行いません。こまめな剪定をしなくてもよいため、管理がしやすいでしょう。日当たりや風通しをよくし、丈夫に育てる目的でアオダモの剪定をしてみましょう。
ボタニ子
剪定時期
アオダモは、12~3月の落葉期が剪定に適した時期です。落葉しているため不要な枝を見分けやすく、新芽も確認できるため樹形をイメージしやすいでしょう。また、花後の6~7月の時期も、風通しをよくするために剪定してもかまいません。
剪定方法は「透かし剪定」
アオダモの剪定方法は、不要な枝や枯れた枝を間引く「透かし剪定」です。アオダモは、もともと山で自生しており自然樹形が美しいため、大きく樹形を変える剪定は行いません。株の内部で日当たりが悪くなっている枝や、極端に長く伸びて余分な栄養を奪っている枝を切ります。表面的にコンパクトにする剪定は、内部の葉が枯れてしまう原因です。
ボタ爺
透かし剪定では、どんな枝を切ればいいか紹介するぞ。切るべき枝を知っておくだけでも、剪定しやすいんじゃ。剪定のコツじゃのう。
「徒長枝」を切る
幹や主枝から、上方向に向いて勢いよく伸びている枝を「徒長枝」といいます。この枝は、他の枝から養分を奪い、成長を妨げる枝のため必ず切りましょう。放っておくと樹形が乱れるだけでなく、日光や養分が全体に行き届かず他の枝が枯れてしまうこともあります。
「交差枝」を切る
「交差枝」とは、枝と枝が交差し絡まっている枝のことです。不自然な枝のため、どちらかの枝を付け根から切ってしまいましょう。切る枝は、全体のバランスを確認しながら決めてください。この枝も、放っておくと樹形を乱したり内部の通気性を悪くしたりします。枯れ枝の原因にもなるため注意しましょう。
「ひこばえ」を切る
株元から出てきた若い枝のことを「ひこばえ」いいます。この枝は、株から余分な養分を奪ってしまうだけでなく、樹形も乱してしまいます。初心者でも見つけやすいため、剪定時期にひこばえを見つけたら必ず切るようにしましょう。
剪定のコツ
コツ①自然樹形を意識する
アオダモは、細い幹からなる株立ち仕立ての樹形が魅力です。枝葉を横に広げ、小さな葉がそよそよとなびく姿は、里山の風情を感じさせるでしょう。剪定方法がわからず仕上がりイメージに悩むようであれば、山に自生している「自然樹形」をイメージするのがコツです。
ボタニ子
近年、ガーデナーからは山の雰囲気を再現した雑木の庭が人気なんです。アオダモがシンボルツリーで人気なのも、アオダモの自然樹形が雑木の庭に最適だからなんですよ!
コツ②最低限の剪定にとどめる
最低限の剪定にとどめておくこともアオダモの剪定のコツです。放っておいても樹形が大きく乱れるような庭木ではないため、明らかにわかるような「枯れ枝」や見つけやすい「ひこばえ」などを切ることからはじめましょう。
ボタニ子
成長が遅いので、切りすぎて樹形に失敗すると元の樹形に戻るまでに時間がかかるんです。
アオダモの剪定のまとめ
- 剪定時期は、落葉期の12~3月
- 剪定方法は、不要な枝や枯れ枝を間引く「透かし剪定」
- 自然樹形を意識する
- 最低限の剪定にとどめる
シンボルツリーとしてのアオダモ
病害虫に強く管理の楽なアオダモは、シンボルツリーとして高い人気を誇っています。下枝がなくすっきりとしているため、株元に低木や草花を植えるレイアウトもおすすめです。小さな葉は透け感があり、建物とのコントラストも楽しめます。繊細なアオダモの樹形は、シンボルツリーとして家の外観に爽やかさをプラスしてくれるでしょう。
まとめ
アオダモはシンボルツリーとして人気なだけでなく、里山の風情を感じる「雑木の庭」には欠かせない庭木です。派手さはありませんが、小さな葉がそよそよとなびく涼しげな樹形は、毎日の暮らしにきっと癒しを運んでくれるでしょう。
アオダモの剪定はあまり難しくないですよ!上手な剪定方法をご紹介します。