コウモリとは
コウモリと聞いて思い浮かべるのは、黒い、逆さにぶら下がっている、洞窟、ハロウィーン、バットマンなどでしょうか。どこか遠いところに存在しているイメージですが、意外と街中にも生息していて、民家に住みついていることが報告されています。コウモリについて基本的なことをおさえておきましょう。
厄介なコウモリ
コウモリが家に住みついて困るのは、コウモリに寄生しているダニやノミが病気を運んでくること、そして、ふんの被害です。コウモリの個体数が増えると、ふんの量も多くなり、悪臭を漂わせ、ばい菌などを繁殖させることになりかねません。病気になる危険性がある以上、人との共存が難しいのがコウモリです。
捕獲・退治できない
コウモリは「鳥獣保護法」により、捕獲、退治できない動物に指定されています。コウモリのふんの被害に悩まされていても、家から追い出し寄せ付けないことしかできません。コウモリの苦手な匂いや音を使った、コウモリ避けの便利なグッズも販売されていますので、うまく使い分けて対応しましょう。
アブラコウモリの生態
家に住みつくコウモリとして代表的なのが「アブラコウモリ」です。ふんの被害を広げず早期に解決するためには、アブラコウモリの習性や活動時間を知り、適切に対応することがポイントです。ここでは、アブラコウモリの生態を説明していきます。
大きさと習性
アブラコウモリは、頭から足の先までの長さが4cm~6cm、体重は5g~10gくらいの小さなコウモリです。夜行性で、昼間は暗い隅の方で静かに体を休めています。夜間になると外で活動し、朝になったら自分の住処にきちんと帰ってくる帰巣本能があります。11月頃から冬眠期に入り、暖かくなり始めた4月頃から活動します。
住処
アブラコウモリは、冬場でも暖かい都市部の住宅地などに多く生息します。天井裏、軒下、戸袋、換気口など、1cm程度の隙間があれば出入りができるので、思わぬところに住みついています。ベランダの雨戸の隙間などを住処としている場合は、ベランダの足元に黒っぽいふんが落ちているので、アブラコウモリを見つけるヒントになります。
主食は昆虫
アブラコウモリは昆虫を食べます。人にとって害虫となる蚊や羽アリなどもエサにするため、むかしは益獣として扱われることもありました。夜の街灯に集まってくる虫を好んで食べます。小さな体の割にたくさん食べるので、たくさんのふんをするのも特徴です。家に住みついている個体数が多くなればなるほど、ふんの被害は大きくなります。
ボタ爺
次ページからは代表的な厄介者のコウモリ「アブラコウモリ」について紹介するぞ!