コウモリ退治する方法
コウモリを駆除するには正式な許可が必要ですが、家の中の巣からコウモリを外に追い出す「コウモリ避け」という方法なら許可の必要はありませんし、駆除専門の業者に依頼をしなくても自分でできます。そこで素人でも安全にコウモリ避けができる5つの方法を紹介します。
①虫取り網を使う
家の中に巣を作るコウモリの体長は羽を広げても5cm前後しかありませんから、えさをとりに巣から出てきたところを虫取り網でとることができます。ただし虫取り網からコウモリを取りだす際には手袋を着用し、作業が終わったら消毒剤を使ってきちんと消毒するようにしましょう。
②苦手なにおいで追い出す
目が悪いコウモリは、周囲の状況を判断するために嗅覚が発達しています。そのためコウモリは苦手なにおいがすると耐えられなくなり、慌てて外に飛び出してきます。こうしたコウモリの習性を使い苦手なにおいを巣の周辺に充満させれば、病気に感染する危険性もなく家の中からコウモリを追い出すことができます。
③スマホの超音波アプリで撃退
目の代わりに超音波で周囲の状況を判断するコウモリの特性を利用するのが「超音波アプリ撃退法」です。超音波アプリはスマホで簡単に操作できるので、使いたいときにすぐに使えます。さらにさまざま周波数の超音波が出せるので、コウモリが音に慣れて巣に戻ってくることもありません。
④ラジオをつけっぱなしにする
超音波よりももっと簡単にできるのが、巣がある部屋や屋根裏にラジオをつけっぱなしにする方法です。超音波を使った撃退法よりやや効果が落ちますが、巣がある場所にラジオを置きスイッチを入れるだけなので、コウモリに直接触れる危険性も低く簡単に巣から追い出すことができます。
⑤侵入口をふさいで餓死させる
家の中に巣を作るアブラコウモリは屋根や壁の隙間から家の中に侵入するので、侵入口をふさぐ方法で退治することもできます。ただしアブラコウモリはわずか1cmあれば侵入できるので、すべての侵入口を見つけ隙間をふさがないとこの方法での撃退は難しいです。
コウモリの子育て期間中は避けたほうがよい
コウモリの子育て期間中に侵入口をふさぐと、とべない子コウモリだけが餓死するだけで根本的なコウモリ撃退にはなりません。しかも子コウモリの死骸からカビや害虫が発生すると病気や悪臭の原因となるため、死骸の処分だけでなくにおいの除去や消毒の徹底が必要です。
コウモリ退治後の注意点
コウモリを自分で退治する方法はいくつかありますが、最も大事なことは退治した後の処理です。特にコウモリは病気の原因となるウイルスを媒介しているだけでなく、排出されたフンにも危険な菌が大量に潜んでいるため、衛生的にも退治後の処理には重要な意味があります。
①退治後の消毒・殺菌の徹底
体が小さく茶色い毛に覆われたコウモリは一見するとかわいいのですが、不用意に体に触れると危険です。そのため捕獲に使った虫取り網などの道具は必ず消毒・殺菌が必要ですし、作業中に着ていた服なども消毒・殺菌しなければいけません。なお手袋は消毒・殺菌して再利用するのではなく、廃棄処分がおすすめです。
巣やフンの除去後も殺菌・消毒を
コウモリの巣やフンの処分も、害虫や菌に感染する危険性があります。特に体の6倍以上エサを食べるコウモリなので、巣の周辺には大量のフンが散らばっています。しかもフンは悪臭・害虫の繁殖の原因となるため、フンの処分だけでなく周辺の殺菌・消毒も徹底してください。
②2度と戻ってこないようにする
家の中に巣を作るコウモリは体がとても小さいので、1度巣から外に逃げ出しても別の場所に巣に戻るための穴や隙間があれば戻ってきますし、巣を撤去しても家の中に入れれば新たに巣を作ります。そのため退治した後は「侵入口を徹底的にふさぐ」「忌避剤を使う」など2度とコウモリを寄せ付けないための対策もしましょう。
③ベランダの忌避剤は要注意
コウモリの忌避剤を侵入口の付近に置くことはコウモリ避けの方法としておすすめですが、ベランダに忌避剤を置く場合は忌避剤のにおいに注意が必要です。コウモリ避けに効果がある忌避剤はどれも強烈なにおいがするため、ベランダにおくとにおいが周辺にまで広がり住民トラブルに発展することもあります。
集合住宅のベランダは特に注意
コウモリの生息域は都心部にもあるので、都会のマンションなどの集合住宅のベランダでもコウモリのフン害に悩まされることがあります。ただし集合住宅でにおいに関する問題が起きた場合は「ベランダは共有エリア」と判断されることが多いため、ベランダで忌避剤を使う際は必ず管理会社に相談してください。
シーリング材のほかにパテ材も隙間をふさぐのに便利です。