ミシマサイコの育て方!日本に自生する薬草の栽培ポイントを紹介

ミシマサイコの育て方!日本に自生する薬草の栽培ポイントを紹介

ミシマサイコは日本独特の効能豊かな薬草です。かつては相模原台地に黄色いミシマサイコの花が咲いていましたが今では絶滅危惧植物となっています。そんなミシマサイコの育て方や漢方薬の効能の他、お茶の味やにおい、花言葉などを解説します。

記事の目次

  1. 1.ミシマサイコとは
  2. 2.ミシマサイコの育て方
  3. 3.ミシマサイコの効能
  4. 4.ミシマサイコの利用法
  5. 5.まとめ

ミシマサイコとは

基本情報

出典:写真AC

和名 ミシマサイコ(三島柴胡)
学名 Bupleurum scorzonerifolium
科名 セリ科 Apiaceae
属名 ミシマサイコ属 Bupleurum
形態 多年草
草丈 40~100cm
生薬名 サイコ(柴胡)

名前の由来

ミシマサイコ(三島柴胡)の名前は、静岡県三島で採集された生薬「サイコ(柴胡)」」が特に良質だったこと、三島がかつてサイコの大集積地であったことに由来します。

相模原のサイコ

江戸時代中期の蘭学者、渡辺崋山は現在の神奈川県の相模原台地を旅し、相模原が「柴胡が原(サイコガハラ)」と呼ばれていると書いています。相模原台地一面に黄色いサイコの花が咲いた景色を眺めていたのでしょうか。現在では相模原でもミシマサイコを目にすることはほとんどないという状況です。

植物としての特徴

ミシマサイコは本州~四国、九州にかけて、日当たりのよい山野に自生する植物です。現在では乱獲によって野生種が激減し採取は困難な状況です。茨城、高知、宮崎などで栽培されますが、大部分が中国からの輸入に頼っています。

葉茎の特徴

ミシマサイコは、細長く硬い茎が直立し、枝分かれしながらのび草丈40~100cmほどに達します。細長い葉が互生し、数本の平行の葉脈をもち、全体に湾曲するのが特徴です。ミシマサイコはロゼット葉(放射状)の株の状態で越冬します。

花の特徴

ミシマサイコの開花時期は8~10月で、茎の先端に1mmほどの小さな黄色い花を多数つけます。花びらは内側に曲がり、傘を広げたように放射状に花をつけるのが特徴です。花の後には長さ2.5cmほどの褐色の果実をつけます。

根の特徴

生薬「サイコ(柴胡)」として使用されるのは根の部分です。ゴボウに似た細長い円錐または円柱形で、直径約0.5~1.5cm、長さは約10~20cm、黄褐色、独特のにおいと苦い味をもちます。生薬として使用する場合は、晩秋に掘り上げて水洗い後、乾燥させます。

花言葉

ミシマサイコの花言葉は「初めてのキス」です。顔を近づけたくなるようなミシマサイコの黄色い小さな花のかわいい姿からこの花言葉が生まれたのではないでしょうか。

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ミシマサイコの育て方

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