ミシマサイコの育て方
育て方①適した環境
ミシマサイコを育てる環境は日当たり、水はけ、風通しのよい場所が適しています。市販の山野草用の土でも構いません。軽石砂:赤玉:土腐葉土を4:4:2の比率で混ぜて水はけのよい用土を準備します。水はけの悪い環境を嫌うので、砂質の水はけのよい土壌作りが必要です。
育て方②種まき
ミシマサイコの種まきは3月、春のお彼岸が過ぎたころです。鉢植えなら土に浅い穴をほり、種を指でつまんでパラパラと種まきします。上から土を薄くかぶせて軽く指先で押さえたら、上に草やわらを置いて種が流れないよう保護し、水をたっぷり与えましょう。
育て方③水やり
ミヤマサイコは種まきを終えて約1カ月すると細い針のような芽を出します。芽が出たら上においた草やわらを取り除きます。日当たり、風通しのよい場所で土が乾いたら水を与えます。水の与えすぎは禁物です。
育て方④管理方法
ミヤマサイコの株の成長は1年目は10~20cm程度、2年目以降に50cm以上になるので、必要であれば、支柱を立てて支えてあげましょう。ミシマサイコの株は冬場に地上部がなくなります。越冬させるためには敷きワラをして、乾燥に注意しながら管理しましょう。
ミシマサイコの効能
ミシマサイコの根はサイコ(柴胡)という生薬として使用されます。2年以上の根茎を掘り起こし水洗いして日干しにします。生薬として使用する場合は、根を肥大させるために6月に花茎がのびたら花が咲かないように摘心します。
成分と効能
ミシマサイコの根にはサイコサポニン、フィトステロールなどの成分が含まれます。解熱、鎮痛、解毒作用が認められ、多くの漢方処方に用いられます。サイコだけで用いられることはなく、他の生薬とあわせることで効果が現れるのが特徴です。
漢方薬の例
ミシマサイコの根が漢方薬に用いられる例には、食欲不振や風邪、胃炎などには「小柴胡湯(ショウサイコトウ)」、高血圧や胆石症などには「大柴胡湯(ダイサイコトウ)」があげられます。漢方薬局に相談すれば症状にあう漢方薬を処方してもらえます。
ミシマサイコの利用法
ミシマサイコ茶
ミシマサイコはハーブティーとしても楽しめます。生薬にはミシマサイコの根が使われますが、葉にも同じような成分を含むため、葉はハーブとしてお茶や入浴剤として使われます。少し薬っぽい味とにおいがありますが、体をあたためる薬草茶です。
ミシマサイコ酒
ミシマサイコの根や葉は薬酒にもおすすめです。作り方は焼酎やホワイトリカー1.8Lにミシマサイコの根や葉を100~200g程度、氷砂糖やハチミツなどの甘味料100~200gを消毒した保存瓶にいれて3カ月ほど冷暗所におきます。
まとめ
体にうれしい効能をもつ日本の薬草ミシマサイコについてご紹介しました。黄色い花が魅力的なミシマサイコをガーデニングで楽しんでみてはいかがでしょうか。
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出典:写真AC