カワラヨモギとは
基本情報
和名 | カワラヨモギ(河原蓬) |
別名 | ネズミヨモギ ワタヨモギ |
学名 | Artemisia capillaris |
科 | キク科 Asteraceae |
属 | ヨモギ属 Artemisia |
形態 | 多年草 |
名前の由来
カワラヨモギ(河原蓬)は「河原に育つヨモギ」を意味し、その名前のとおり河原や海岸などの砂地に生息するヨモギです。草餅や灸のモグサに使用されるヨモギと同じヨモギ属です。砂地の海岸などに生えることから、ハマヨモギという別名をもちます。
女神アルテミス
ヨモギ属Artemisia(アルテミシア)の名はギリシャ神話の「月の女神」「豊穣・多産の神」アルテミスに由来します。トルコのエフェソスにはアルテミスの神殿があり、そこにあるアルテミスの女神に捧げられたのがヨモギです。ちなみに、ローマ神話のアルテミスは月と狩りの神ディアナ(ダイアナ)のことです。
綿毛に包まれた若芽
カワラヨモギの学名Artemisia capillaris(アルテミシア キャピラリス)のキャピラリスは、ラテン語で「細下状の、毛に似た」という意味です。春にカワラヨモギの若芽がでますが、その芽は白い細毛がびっしり生えています。この綿毛に包まれた若芽の様子から、カワラヨモギの若芽は綿茵蔯(メンインチン)と呼ばれることがあります。
生薬名「インチンコウ」の意味
カワラヨモギの頭花は生薬として漢方薬に配合され、インチンコウと呼ばれます。これはカワラヨモギの中国名「茵蔯蒿(インチンコウ)」に由来し、「古い(蔯)株が元(茵)になってヨモギ(蒿)になる」という意味です。カワラヨモギの株が枯れて冬を越し、春になると香りのよい新しい葉や茎をだす様子をあらわしています。
生息地
カワラヨモギは北海道を除く日本各地に自生する薬草です。河川中流域の河原や砂浜、海岸などによくみられます。長野県はカワラヨモギの有名な生息地でしたが、近年の河川の開発護岸工事や外来種の侵入などの理由でその数を減らし、良品が手に入りにくい状況です。
ハマヨモギとの違い
カワラヨモギと同様に海岸などに群生するハマヨモギ(浜蓬、Artemisia scoparia)は、カワラヨモギとよく似ていますが、英語でRedstem wormwood(レッドワームウッド)、中国語では茵陳(インチン)と呼ばれる別種です。
カワラヨモギの特徴
特徴①茎
カワラヨモギの茎は長短2種類あり、草丈は花をつける長い花茎で30~60cmほどになり、よく枝分かれします。一方、根から出る短茎は花をつけずロゼット状(放射状)に葉をつけます。
根生葉(コンセイヨウ)
カワラヨモギの根から生える短い茎につく葉は根生葉と呼ばれ、長さ2~3cmほどで、葉の両面に白灰色の綿毛がびっしりと生えます。この綿毛のため葉全体が白っぽく見えるのが特徴です。根生葉は花がつくころには枯れてしまいます。
茎生葉(ケイセイヨウ)
カワラヨモギの茎から生える長い茎の葉(茎生葉)には綿毛がつきませんが、例外的に両面に毛がつくこともあります。茎生葉は細かく裂け、糸状で細長いのが特徴です。
特徴②花
カワラヨモギの開花時期は8~10月ごろです。花軸の先端に複数の花が集まって咲く頭状花で、大きな円錐型に淡い紫色の小さな花をびっしりとつけます。
特徴③根
硬くて短いカワラヨモギの根茎からはひげ根が出ます。この根茎からランナーが生じ、先端の節から根や芽が出て子株となって繁殖します。
カワラヨモギの効能と効果
効能①黄疸の改善
カワラヨモギは、黄疸(オウダン)の改善を目的に漢方薬に配合されています。含まれる有効成分はβ-ピネン、カピレン、ジメチルエスクレチンなどの精油成分です。特にジメチルエスクレチンは、胆汁分泌促進作用が認められるといわれています。そのほか肝炎、腎炎などの治療にも用いられます。
効果②尿を増やす
漢方ではインチンコウは尿を増やす目的で処方されます。茵蔯五苓散(インチンゴレイサン)は胸が苦しくて体がだるく尿量が減るなどの症状がみられる場合に、また茵陳蒿湯(インチンコウトウ)は便秘で尿量が少なく発熱がみられる場合に用いられる漢方薬です。
効果③皮膚のかゆみ
民間薬ではカワラヨモギは、かゆみ止めとして用いられています。皮膚にかゆみやじんましんがある場合には、インチンコウの濃厚な煎液で洗うと有効といわれます。アトピーなどアレルギー症状のかゆみ緩和やスキンケアには、入浴剤として利用すると効果的でしょう。
カワラヨモギの副作用と注意点
カワラヨモギは中国の医薬書の古典である「神農本草経(シンノウホンゾウキョウ)」に、上薬(ジョウヤク)として記載されています。上薬(ジョウヤク)とは、「長い期間服用しても副作用の少ない薬草」を意味します。副作用は少ないのですが、まれに吐き気、腹部の膨張、めまいを起こすことがあるので、妊娠中や治療中である場合は専門家に相談してみてください。
カワラヨモギとヨモギの違い
ヨモギとは
ヨモギ(学名:Artemisia princepsアルテミシア プリンケプス)は古くから食用、薬用に利用されてきた、日本人にとって身近な薬草です。ヨモギやひとまわり大きいオオヨモギの葉の裏の絹毛は、モグサとして灸の原料になります。ヨモギ属の仲間は日本だけで30、世界にはなんと300もの種類があります。ヨモギ属の多くは全草に香りがあり、花は小型で目立たない存在であることが共通する特徴です。
違い①効能
ヨモギの代表的の薬効は止血です。転んでケガをしたときにヨモギの葉をもんで傷口につけるとよいといわれるように、ヨモギには出血を止める効果が認められています。カワラヨモギは前述の通り、おもに黄疸やじんましん、むくみのための漢方薬に処方されます。
違い②香り
ヨモギとカワラヨモギを比較すると、香りのよさではヨモギが勝ります。カワラヨモギにはヨモギの草餅のようなさわやかな芳香は感じらません。香りはヨモギ、薬効ではカワラヨモギといわれ、昔からその特徴をいかして使いわけられています。
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まとめ
カワラヨモギとヨモギは薬草としての効能は違いますが、スキンケア効果が高いといわれることは共通しています。機会があれば、カワラヨモギやヨモギのエキスが配合された化粧水などのスキンケア製品を試してみてはいかがでしょうか。
出典:写真AC