植物を魅力的に飾るカラーサンド
カラーサンドとは
カラーサンドとは、カラフルに着色した砂状や小石状の天然鉱石あるいはガラスなどのことです。室内で育てる観葉植物用の土の代わりに使用できます。園芸店やホームセンターはもちろん、100円ショップでも取り扱われており、園芸初心者でも気軽に活用できる素材です。カラーバリエーションが多く、さまざまな色あわせを楽しめます。
カラーサンドの魅力
カラーサンドの大きな魅力は、色とりどりの砂の層が作りだす美しさです。カラーサンドの配色や飾る容器によって植物の表情も大きく変わり、花を咲かせない観葉植物も個性あふれる鮮やかなグリーンインテリアになります。もちろん見た目の美しさだけでなく、機能性においても優れた点が多いので、観葉植物にも安心して使用できます。
カラーサンドを活用するメリット
- インテリア性が高く、飾り方やデザインの可能性は無限大
- 底穴が必要ないので、鉢以外のどんな容器も活用できる
- 砂なので通気性に優れているうえ、適度な保水性もある
- 使用後の砂は水洗いして再利用も可能なため経済的
- 水やりは毎日は必要なく、手入れが簡単
- 土と違って虫が発生しないので衛生的
カラーサンドで育てやすい観葉植物
カラーサンドで育てやすいのは、日陰の環境でも耐えられる室内向けの小さな観葉植物です。わずかな栄養分でも生きていける、生命力の強いサボテンや多肉植物がおすすめですが、ほかにもカラーサンドで育てやすい観葉植物は多くあります。カラーサンドの配色と植物が本来もつ雰囲気をうまく組みあわせて、部屋のイメージにあう自分らしいグリーンインテリアを作ってみましょう。
カラーサンドを活用した観葉植物12選
多肉植物(サボテンなど)
ぷっくりとした質感がかわいらしい多肉植物は、わずかな栄養と水でも生きられるため、カラーサンドを活用して飾る観葉植物としておすすめです。さまざまな形や大きさの多肉植物をシンプルに寄せ植えするだけで、モダンでおしゃれな雰囲気が漂います。1つずつ小さな容器に植えてたくさん並べても素敵ですね。
パキラ
パキラはたくさんの葉をつけるうえに草丈もあるので、手軽に爽やかな空間を演出できますよ。神経質に水やりに気を付けなくても失敗しにくく、ガーデニング初心者や忙しい方にもおすすめです。また、日陰にも強いので室内栽培に適した植物といえるでしょう。5~7月の成長期には直射日光を避けた日の光が届く場所で管理するとよく育ちます。
ガジュマル
ガジュマルは非常に生命力が高く、独特な幹の形状が特徴的な観葉植物です。カラーサンドでも活躍します。パキラと同じく日陰に強いですが、暖かい日光を好むので直射日光を避けた明るい場所で育てましょう。寒さには弱いため、冬場は置き場所に気を付けてください。
サンセベリア
センベリアはモダンなブラックのカラーサンドにも負けない、存在感のある硬めの葉が特徴です。大型のものは店舗のディスプレイやモデルハウスにも使用されます。おしゃれな室内を演出するサンセベリアにも、小型で飾りやすいものもありますよ。葉が丈夫で育てやすいので、園芸初心者にもおすすめの観葉植物です。
テーブルヤシ
南国を連想させるテーブルヤシの持ち味は、リゾート感を演出するインテリア性の高さです。テーブルヤシは、海のような雰囲気のカラーサンドとよくあいますね。日光を好むので午前中はある程度日の当たる窓辺に置きましょう。ヤシといえば大きな木のイメージを持たれがちですが、テーブルヤシとして流通している品種は成長が遅いため室内で育てるのにおすすめです。
エアープランツ
エアープランツとは、通常の植物のように地中からではなく、空気中の水分を吸収することによって成長する植物です。カラーサンドの上に置いて、乾燥を防ぐために霧吹きで水をかけるだけで育てられます。管理しやすく、シルバーの色味が魅力的で、おしゃれな雰囲気を求める方に人気のある植物です。
オリヅルラン
オリヅルランは四方八方に葉が広がるので、ボリュームのある観葉植物を飾りたい方におすすめです。草丈が高くならないので器とのバランスが変わりにくく、植え替えせずに長く楽しめます。グリーン×ホワイトの葉色が、カラーサンド特有の涼やかさににあう観葉植物です。砂の扱いにあまり自信のない方は、最初はこのようなシンプルなものから挑戦するとよいですね。
ドラセナ
「幸福の木」とも呼ばれるドラセナは、その縁起のよさから贈り物にもよく選ばれる観葉植物です。幹が柔らかく、樹形を好みの形状にアレンジしやすいという特徴を持ちます。苔玉を活用した和テイストのデザイン×カラーサンドといった組み合わせにもマッチしますよ。
ポトス
ピンクグラデーションのカラーサンド×明るいグリーンのようなかわいらしい組み合わせには、ポトスがぴったりです。水はけの悪い土を嫌うため、通気性のよいカラーサンドで植えるのに適しています。環境の変化に強く屋外でも育てられますが、気温が10℃を下回る場合には室内に入れましょう。品種も多くさまざまな葉色が存在するので、自分好みのカラーを探すのも楽しいですね。
ヒメモンステラ
ヒメモンステラは、大胆な切れ込みが入ったインパクトのある大きな葉が特徴です。生命力が強く成長は早いですが、余分な葉を付け根から切り取れば全体のバランスを整えられます。水切れにも強いので、こまめに水やりをする必要がありません。艶のあるグリーンの葉は個性的な配色のカラーサンドとも好相性で、目をひく主役級のインテリアになりますよ。
ストレリチア
鳥のようなオレンジ色の花を咲かせるストレリチアは、別名「極楽鳥花」と呼ばれます。草丈が高くなり、スタイリッシュな葉姿が魅力です。花を付けたい場合には日光をよく当てる必要がありますが、基本的には日向~半日陰まで置き場所を選びません。根に水を溜められるため乾燥に強い観葉植物です。耐寒性があるのも特筆すべき点で、2~3℃程度の場所でも耐えられます。
アイビー
アイビーは水に浸けておくだけでもどんどん長く伸びていくので、手軽に観葉植物を飾りたい方におすすめです。つる性の植物は比較的育てやすいものが多く、カラーサンド栽培にも適しています。ガラスベースに真っ白な砂を満たし、他色の砂でイラストや文字を描いてオリジナリティを表現できるのも、カラーサンドならではの演出でしょう。
カラーサンドを活用したおしゃれなアイデア
ナチュラルカラーのカラーサンドを使用する
あえて色鮮やかな配色ではなく、落ち着いたナチュラルカラーのカラーサンドを単色で使うのもおすすめです。シックでおしゃれな雰囲気になり、インテリアのなかで浮いてしまうこともありません。大きめの粒もナチュラルなイメージで、どのような観葉植物とも相性よくなじみます。
寄せ植えにする
いくつかの観葉植物を一緒に寄せ植えするアイデアです。さまざまな葉の色や形が混ざりあうことで、より複雑でおしゃれな雰囲気をつくれます。カラーサンドは主張しすぎないように、ニュアンスカラーでまとめるとバランスよくまとまるでしょう。
カラーサンドを使うときの注意点
カラーサンドは衛生的で通気性にも優れているなど多くのメリットがありますが、植物にとっては少し厳しい環境といえます。カラーサンドには植物の生育に必要な栄養分が含まれていません。また、土には植物が排出する老廃物を分解する微生物が存在していますが、カラーサンドにはそれらを分解する力がないので、植物が根腐れを起こす恐れがあります。
改善策
- 水耕栽培用の液肥を混ぜる
- 根腐れ防止剤を混ぜる
- 根腐れを防ぐため、カラーサンドが完全に乾いてから水を与える
カラーサンドで作る自分だけのグリーンインテリア
カラーサンドは衛生的かつ管理が楽であり、さらに部屋を明るくおしゃれに彩ってくれます。観葉植物を育てることに少し自信のない方にこそ、工作感覚で取り入れるのがおすすめのアイテムです。植物とカラーサンドの配色、使用する器によってデザインの可能性は無限にあります。カラーサンドは100円ショップなどで簡単に手に入るので、まずは身近なもので気軽に挑戦してみてくださいね。
出典:写真AC