アワノメイガの防除・駆除方法
アワノメイガの被害を防ぐために大切なのは、作物に卵を産ませないことです。作物に成虫を近づけさせない方法がよいでしょう。卵が孵化し、幼虫になってからの駆除は可能ですが、かなり大変な作業です。せっかく丹精込めて作った作物が被害を受けないためにも、成虫の発生時期にあわせた防除、駆除をしましょう。
防除・駆除方法①畝ごとの防虫ネット
アワノメイガの被害を受けないために、コーンの畑なら畝ごと防虫ネットをかけましょう。防虫ネットを早めにかけることによって、越冬世代の早期に羽化して産卵するアワノメイガの被害を避けられます。アワノメイガの成虫の生態は夜行性のため、昼間のうちに葉の裏に卵がないことをチェックして、防虫ネットをしっかりかけてください。
ボタニ子
防除・駆除方法②農薬・薬剤の散布
アワノメイガの成虫は雄花の香りに誘われる傾向があり、雄花が咲き出すと最初に葉の裏に卵を産みつけにきます。農薬や薬剤を使う場合は、雄花が咲き出して、雌花が絹糸のようなヒゲを出し始める間が有効です。アワノメイガ対策のコーン専用の農薬、薬剤が市販されています。使用する農薬や薬剤によって方法や回数が決まっているので、用法にしたがってください。
ボタニ子
アワノメイガは幼虫になって茎の中に入ってしまったら、薬剤は効かないわ。
ボタ爺
アワノメイガの成虫が卵を産みつける前や、幼虫が茎に入りこむまえに薬剤を使うのがコツだの。
防除・駆除方法③フェロモントラップ
アワノメイガの生態を利用したフェロモントラップも有効です。あらかじめ、アワノメイガの性フェロモンを研究して合成された薬剤が使用されており、コーン畑に数カ所設置することで、アワノメイガの成虫を捕殺できます。入口から入って出られなくなるタイプや、粘着シートで捕殺するタイプなどがあります。
防除・駆除方法④おしべの除去
アワノメイガはコーンの雄花の香りに誘われる習性があります。コーンの雄花が咲き、雌花の絹糸が出てきた段階で、コーンの雄花を切りましょう。その雄花で人工授粉すればコーンは育ち、雄花がなければアワノメイガの成虫が近寄ってくることもありません。雄花が咲き出した時期で農薬や薬剤を使い、雌花が咲いたら雄花を切ってしまえばさらに効果的です。
ボタニ子
ショウガやミョウガの茎に穴が開いて、フンが出ていたらアワノメイガがいるかもしれないわ。そこからすぐに除去しましょう。
防除・駆除方法⑤コンパニオンプランツ
コーンやショウガと一緒に植えることで、アワノメイガがつきにくくなる働きをする植物をコンパニオンプランツといいます。コンパニオンプランツはエダマメやアズキなどがおすすめです。科学的な根拠ははっきりしませんが、アワノメイガはマメ科の植物を嫌うため、一緒に植えると明らかに植えていないときよりも発生が減ったという事例があります。
ボタ爺
諸説あるがの、害虫同士がけんせいしあうから被害が少なくなるともいうの。ほかの防除駆除方法とあわせて活用するのがおすすめだな。
ボタニ子
ショウガのコンパニオンプランツはナスがおすすめよ。フキノメイガがナスにつきやすいから、メイガ同士がけんせいするみたい。
アワノメイガを駆除して快適な農園ライフ!
アワノメイガの被害はかなり深刻で、専門の農薬や薬剤、成虫の捕殺方法など研究が進んでいます。防虫ネットをかけたり、フェロモントラップを使ったりすれば成虫の飛来を防ぎ、産卵を阻止できます。甘いコーンや薬味として便利なショウガやミョウガなど、手塩にかけて育てた作物をアワノメイガのエサにするわけにはいきません。防除駆除方法を組み合わせて、アワノメイガのいない快適な農園生活を実現しましょう。
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ショウガやミョウガを露地栽培するときは、コーン畑の近くは避けて、イネ科の雑草もきれいにかりとるのがポイントね。