梅雨時(6月)に咲く花3選!
梅雨といえば「雨」ですね。長雨が続くと、ダメージを受ける植物も多いです。日本では、北海道と小笠原諸島を除き毎年6月から7月ごろに梅雨がやってきます。梅雨時期は長雨が続くと梅雨冷えを感じたり、ジメジメとした気候が続くことで熱中症になったりと、体調も崩しやすい時期です。人間は不調の出やすい時期ですが、数えきれない花の種類の中で、梅雨時期にキレイに咲く、雨に強い美しい花を厳選してみました。
梅雨の花① 紫陽花(アジサイ)
「梅雨」といえばまず思い浮かべるのはアジサイの花ではないでしょうか?雨の多い日本では、梅雨の雨に打たれ、濡れた葉にかたつむりが這う、色とりどりのアジサイはとても美しく、梅雨の代表の植物です。日本では江戸時代より前に、数種類のアジサイが栽培されていました。江戸末期から明治初期頃にヨーロッパに持ち込まれ、様々な園芸品種が誕生し、今店頭に並んでいるアジサイはこの西洋アジサイの園芸品種です。
開花の時期や特性
アジサイの開花時期は6月から7月にかけて開花し、白、青、紫、ピンクなどの花を咲かせます。アジサイは、土壌のpH(ペーハー)によって酸性なら青、アルカリ性なら赤と花の色が変わります。稀にグラデーションになっている花びらを見かけるのは、土壌のpHによって起こることなんです。花の色を調整したい場合は、酸性の肥料を使用したり、ミョウバンを使うことでコントロールも可能です。近年では、母の日に可愛らしいピンクや薄紫色のアジサイをプレゼントする事も増え、より身近に感じる植物です。
梅雨=アジサイのイメージはいつから?
日本で梅雨のイメージと言ったらアジサイです。でも、いつからアジサイは梅雨のシンボルになったのでしょうか?例えば、江戸時代、日本では園芸文化がとても盛んでした。
明治・大正までは人気がなかった
その当時から、アジサイは挿し木をするだけで繁殖し、誰でも簡単に咲かせる事ができる花でした。そのため、商売にならないと、江戸時代の植木屋に冷遇されており明治・大正時代も人気は出ませんでした。
戦後から徐々に拡大、そして「シンボル」に
昭和に入り、戦後に観光資源として、簡単に繁殖が可能なアジサイが注目され始めました。当時は死者に手向ける花としても考えられていたため、流行病が発生した地域では多く植えられていました。しかし、アジサイは死者のイメージを払拭するほど見た目がとても美しく、容易に繁殖できる手軽さから、全国の寺で植えられるようになり、今や全国でアジサイの名所があります。
鎌倉もアジサイの名所のひとつ
梅雨時期の鎌倉には、たくさんの観光客がアジサイ目当てに訪れます。梅雨=アジサイのイメージは、昭和から始まっていたんです。
アジサイの花言葉
アジサイの全体の花言葉は「移り気」「浮気」「無常」です。アジサイの花びらの色が変化することからこのような花言葉になったとされています。青、青紫のアジサイは「辛抱強い愛情」ピンクのアジサイは「強い愛情」白のアジサイは「寛容」。色によってガラッとイメージが変わりますね。
梅雨の花② 睡蓮(スイレン)
スイレンは、水面に葉や花を浮かべ、池など安定した水深のあるところに咲きます。春から夏にかけ葉が勢いよく広がっていき、6月頃に白、ピンク、黄色、紫、青などいろんな色の花を咲かせます。水面に咲く花なので風の影響もそこまで受けることはなく、雨風にはとても強い植物です。
非常にデリケートで、栽培難易度は高め
ですが、スイレンは常に水を綺麗に保たないと日光不足になり、冷たい水だと枯れてしまい、葉の量が増えすぎると花が咲かないなど、とてもデリケートなので、初心者が自宅で栽培するのは難しい品種です。スイレン科の「ヒツジグサ」という小型スイレンは、日本の在来種です。
観賞用として人気のスイレン
雨の日でも、優雅に花を浮かばせるスイレンは、観賞用として古くから人気があります。日本にも在来種のヒツジグサがありますが、他のスイレンを輸入し始めたのは明治時代と言われ、大正時代には同好会ができるほど人気が高まり、広まりました。ただし、日本独自の品種は、枯死してしまったり、太平洋戦争で絶えてしまってます。
花は一日4回ほど開閉する
スイレンの花は、毎日開閉しながら4日ほど咲きます。昼に咲くスイレンと、夜に咲くスイレンは種類が違い、赤色のスイレンは夜にしか見れない品種です。雨風にとても強く、水面に浮かぶスイレンは、現在でも人気の高い花です。
スイレンの花言葉
スイレン全体の花言葉は「清純な心」「信頼」「信仰」です。白のスイレンは「純粋」ピンクのスイレンは「信頼」黄色のスイレンは「優しさ」青や紫のスイレンには個別で花言葉はついていないようです。