街路樹の本数ランキング14選!日本でよく植えられている樹木の種類は?

街路樹の本数ランキング14選!日本でよく植えられている樹木の種類は?

街路樹は、街の中で季節を感じさせてくれる存在です。街並みを美しくして緑陰を与え、交通騒音を軽減するなど、さまざまな恩恵をもたらします。街路樹にはどのような種類の木が多く植えられているのか、調査データのランキングをもとに見てみましょう。

記事の目次

  1. 1.街路樹の概要
  2. 2.街路樹ランキング【高木】8位~5位
  3. 3.街路樹【高木】4位~1位
  4. 4.街路樹【中低木】6位~1位
  5. 5.身近な街路樹に親しもう!

街路樹の概要

Photo by Dick Thomas Johnson

街路樹の歴史は古く、日本では6世紀ごろに道の脇に木が植えられていたと伝わっています。奈良時代には唐の街並みを参考に参道などの両脇に植樹され、江戸時代には主要な街道沿いに松や杉の並木がつくられました。都市部に現在のような街路樹が多く整備され始めたのは明治時代からです。

街路樹の役割

街路樹は季節感や木陰をもたらし、通りの景観を向上させ、都市部では緑化対策の一つとしても注目されています。また、分離帯や車道脇の列状の植栽は、走行の進路の目安となり、交通安全に一役買っています。交通騒音を軽減し、排気ガスを吸って酸素を吐き出すなど、メリットが多いです。

街路樹の種類

出典:写真AC

街路樹の選定は、道路管理者である国や自治体を中心にプロジェクトなどが組まれ、近年は住民の声なども拾いあげつつ決めていく流れが一般的です。街路樹の目的にあっていて、維持管理しやすく、病害虫や乾燥などあらゆる耐性に強い木が選ばれる傾向があります。

街路樹本数ランキング

国土交通省は、調査した街路樹の高木・中低木それぞれの本数を5年ごとに公開しています。街路樹全体の総数は、2002年ごろまで増加傾向にあり、その後はそれほど大きな増減は見られません。樹木タイプは、落葉広葉樹が6割以上を占め、次いで常緑広葉樹が2割強、松などの針葉樹は1割程度です。

国土交通省:国総研「わが国の街路樹 Ⅷ」

本数が上位の木は、現行の方式で調査し始めた1987年以降ほぼかわらず、一部のランキングが入れ替わっている程度だね。

街路樹ランキング【高木】8位~5位

高木8位:日本産カエデ類

Photo by halfrain

学名 Acer palmatumなど
科・属名 ムクロジ科・カエデ属
分類 落葉樹
原産地 東アジア
特徴 新緑と紅葉が美しい

日本で8番目に多い高木の街路樹は、イロハモミジ(イロハカエデ)やヤマモミジに代表される日本産のカエデ類です。春は新緑、秋は紅葉が美しく、古くから親しまれてきた樹木です。過去30年の調査によると、北海道では2~5番目に多く植えられています。

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高木7位:ナナカマド

フリー写真素材ぱくたそ

学名 Sorbus commixta
科・属名 バラ科・ナナカマド属
分類 落葉樹
原産地 日本など
特徴 紅葉が美しい

高木の7位はナナカマドです。北海道や東北地方の街路でよく見る木で、特に北海道では代表的な街路樹です。晩夏~初夏にふんわりした繊細な白い花が咲きます。秋には紅葉し、真っ赤になった実をついばみに、ヒレンジャクなどがやって来ます。

ボタニ子

ボタニ子

名前の由来は諸説あって、ナナカマドの薪は7回かまどに入れても燃え尽きないから説が有力かな?

ボタ爺

ボタ爺

ナナカマドの木炭は、7日かまどに入れて作るから、ナナカマドと呼ばれるようになったという説もあるぞ。

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高木6位:クスノキ

出典:写真AC

学名 Cinnamomum camphora
科・属名 クスノキ科・ニッケイ属
分類 常緑樹
原産地 アジア東部の暖地
特徴 緑陰、交通騒音を軽減

クスノキは、神社仏閣などの巨木が有名ですが、常緑の厚みのある葉が豊かな緑陰を作り、交通騒音を軽減する効果もあるため街路樹にも使われています。近畿・四国などの暖地に多く、四国の街路で最も多く植えられている樹木です。春の明るい新緑も魅力があります。

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高木5位:トウカエデ

出典:写真AC

学名 Acer buergerianum
科・属名 ムクロジ科・カエデ属
分類 落葉樹
原産地 中国
特徴 葉が三つに分かれる

トウカエデ(唐楓)は、イロハカエデなどとは葉の形が異なるカエデの仲間で、先が3つに分かれているのが特徴です。江戸時代に中国から幕府に贈られ、明治になって一般的な植木として普及し始めました。土質を選ばず乾燥や大気汚染、病害虫に強いため、街路樹の数も上位に入り、中部地域ではトップです。落葉樹で、秋には赤く色づきます。

ボタニ子

ボタニ子

別名は、三角カエデだよ。秋に黄色くなる種類もあるね!

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街路樹【高木】4位~1位

高木4位:ハナミズキ

Photo by AUSGANG SOFT

学名 Cornus florida
科・属名 ミズキ科・ミズキ属
分類 落葉樹
原産地 北アメリカ
特徴 街路樹にほどよい樹高

ハナミズキはヤマボウシに似た北アメリカ原産の樹木で、アメリカヤマボウシの和名があります。ワシントン市の桜の返礼として、大正時代に日本に贈られてきたエピソードが有名です。花(苞:ほう)や秋の紅葉が美しく、高くなりすぎずに自然に樹形が整うことから、街路樹に選ばれています。関東の高木では2番目に多い街路樹です。

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高木3位:ケヤキ

東京:表参道のケヤキ 出典:写真AC

学名 Zelkova serrata
科・属名 ニレ科・ケヤキ属
分類 落葉広葉樹
原産地 日本など東アジア
特徴 自然樹形が美しい

ケヤキは、日本など東アジアに分布するニレ科の落葉高木です。箒を逆さに立てたような自然樹形が美しく、高木街路樹の植えられた本数は長く3位をキープしています。北陸では1位です。春~夏の緑は緑陰を与え、秋には紅葉が美しく、落葉後にあらわになった樹形も雄大で風格を感じさせます。冬には枝にイルミネーションを飾ってにぎわう通りもあります。

有名なイルミネーション通り

宮城県仙台市の定禅寺通(じょうぜんじどおり)ケヤキ並木の「SENDAI光のページェント」や、東京都港区の「六本木ヒルズけやき坂イルミネーション」などが有名です。

ボタニ子

ボタニ子

次のページで、高木のトップ2と中低木のランキングを紹介するよ!

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街路樹【中低木】6位~1位

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