長芋は冷凍保存できる?下ごしらえ・解凍方法や美味しい食べ方をご紹介!

長芋は冷凍保存できる?下ごしらえ・解凍方法や美味しい食べ方をご紹介!

長芋は、生のまま食べたり加熱して食べたり、幅広い食べ方を楽しめる食材です。しかし、一度に食べきれない場合も多いため、冷凍保存など日持ちさせる方法を知っていると便利です。長芋はどのように冷凍保存するのか、下ごしらえや保存方法、おすすめレシピを紹介します。

記事の目次

  1. 1.長芋を日持ちさせるにはどうすればいい?
  2. 2.長芋は冷凍保存できる?
  3. 3.長芋の冷凍保存の仕方【すりおろして保存】
  4. 4.長芋の冷凍保存の仕方【つぶして保存】
  5. 5.長芋の冷凍保存の仕方【カットして保存】
  6. 6.長芋の冷凍保存の仕方【丸ごと保存】
  7. 7.冷凍保存した長芋の美味しい食べ方
  8. 8.長芋を冷凍して便利に使おう!

長芋を日持ちさせるにはどうすればいい?

Photo by woinary

長芋は、ヤマノイモ科に属する山芋の一種です。日本で出回っている山芋は、円筒形の「長芋」、球形の「やまと芋」、へん平形の「いちょう芋」、自生種の「自然薯(じねんじょ)」の4種類です。どの山芋も、とろろにしたりカットして和え物にしたり、生のまま食べられます。中でも流通量の多い長芋は、手に入りやすく家庭でも使いやすい食材です。できるだけ日持ちさせて、上手に食べましょう。

ボタニ子

ボタニ子

長芋など山芋類は、生で食べられる世界でも珍しい芋です。

長芋の特徴を活かした保存が理想的

出展:写真AC

長芋は、長さは50~80cm程度、直径は4~6cm程度の細長い形をしています。生のまま食べたり火を通して食べたり、さまざまな使い方を楽しめる食材です。切ると断面から山芋特有のヌルヌルした「ぬめり」が出てきます。このぬめり成分には豊富な栄養が含まれており、胃腸の消化を助ける働きがあるといわれています。下ごしらえをして栄養を損なわないように、日持ちさせることが大切です。

長芋は冷凍保存できる?

出展:写真AC

長芋は、生のまま冷凍保存が可能です。一度に食べきれなかったり、手がヌルヌルしてかゆくなったりして、使い方に困ることも多いかもしれません。下ごしらえをして冷凍すれば、かゆみを抑えられ常温保存より日持ちさせられます。とろろや輪切りにして使いやすい量を冷凍しましょう。冷凍しても長芋のやさしい味はそのまま残ります。調理時間を短くできるため忙しいときにも役立ちます。

長芋の特徴を活かして冷凍保存可能

出展:写真AC

やまと芋や自然薯は、強い粘りと濃い味わいが特徴なのに対し、長芋は水分が多く粘り気が少なめで淡白な味わいが特徴です。水分量の多い長芋は、すりおろしたり千切りにしたりして冷凍保存ができます。食べきれないときは、余った部分を冷凍して次の料理に活かせば、無駄にしないですみます。変色やかゆみを防ぐために下ごしらえをして、日持ちさせましょう。

  エネルギー 水分量
長芋 64kcal 82.6g
やまと芋 119kcal 66.7g
いちょう芋 108kcal 71.1g
自然薯 118cal 68.8g

ボタニ子

ボタニ子

比べてみると、長芋はほかの山芋よりもカロリーが低く水分量が多いのがわかります。

日本食品標準成分表2020年版(八訂):文部科学省

下ごしらえのコツ

金属製のおろし器は、酸化しやすいです。プラスチック製を使いましょう。
出展:写真AC

長芋は、皮を剥いたりカットしたりすると赤黒く変色します。色の変化は、ポリフェノールオイシダーゼという成分が酸化したため起こる現象です。長芋を調理するときは、酢やレモン汁に浸けて酸化を防ぐ下ごしらえが必要です。また、酢やレモン汁には、山芋特有のぬめり成分を和らげる効果もあります。冷凍する際は、下ごしらえをして変色とぬめりを防いでから保存しましょう。

ぬめり成分とは?

長芋など山芋の仲間には、「ムチン」と呼ばれるぬめり成分が含まれているのが特徴です。ぬめり成分は、たんぱく質の消化と吸収を促す作用があり、疲れた胃腸をいたわる働きがあるといわれています。熱に弱く水に溶けやすい性質があるため、生のまま食べたほうが栄養をしっかり摂取できるでしょう。しかし、ぬめり成分が手につくとかゆみを感じる場合があり、調理の際は扱いに注意が必要です。

長芋の皮むきテクニック

出展:写真AC

長芋の皮は、水の中でピーラーを使って剥くとヌルヌルしません。皮を剥いたらキッチンペーパーなどで水気とぬめりをふき取りましょう。カットするときは小皿に酢を用意して、手に酢をつけながら切ると手のかゆみを抑えられます。

長芋の冷凍保存の仕方【すりおろして保存】

出展:写真AC

長芋は、すりおろして冷凍可能です。1食分ずつ冷凍すれば、解凍してそのまま和え物に混ぜたり、ご飯にかけたりして便利に使えます。長芋のすりおろしは手が汚れて手間のかかる作業です。多めにすりおろして冷凍保存し、調理の手間をはぶきましょう。とろろにした場合は、製氷皿に流し込んで冷凍すると、少しずつ使えるため離乳食にもおすすめです。

冷凍方法

  1. 長芋の皮を剥き、おろし器ですりおろす
  2. 酢を2~3摘入れて、よく混ぜる
  3. 小サイズの冷凍保存袋に1食分ずつ入れる
  4. 平らにならす
  5. 空気を抜いて袋の口を閉じる
  6. 平らにしたまま冷凍する

解凍方法

すりおろした長芋は、冷凍庫で約1カ月保存可能です。食べるときは、袋ごと流水でゆっくり解凍しましょう。また前日に冷蔵庫に移動させて解凍したり、急いでいる場合は電子レンジでも解凍したりもできます。袋の下の角の部分をハサミでカットし、絞り出せば手を汚さず料理に使えます。

長芋の冷凍保存の仕方【つぶして保存】

出展:写真AC

長芋は、叩いてつぶしても冷凍可能です。すりおろすよりも手軽にでき、粗くおろした食感を楽しめます。皮を剥いて適当な大きさに切ったら、保存袋に入れて袋が破れないように叩いてつぶします。少し歯ざわりが残る程度につぶした後は、酢を混ぜて全体に染み渡らせましょう。叩き終わった後は、ストローなどを使って袋内の空気をしっかり抜いて密封するのがコツです。

冷凍方法

  1. 長芋の皮を剥き、適当な大きさに切る
  2. 小サイズの冷凍保存袋に1食分ずつ入れる
  3. 袋の上から麺棒でたたいて、長芋をつぶす
  4. 酢を数滴入れて混ぜる
  5. 空気を抜いて保存袋の口を閉じる
  6. 冷凍する

解凍方法

食べるときは、すりおろした時と同じで、流水や電子レンジを使って解凍します。常温に置いておき、軽く手でもみほぐしてもよいです。1カ月ほど日持ちするため、食べたいときに取り出しましょう。

長芋の冷凍保存の仕方【カットして保存】

出展:写真AC

長芋は、千切りや輪切りにして冷凍できます。切るとぬめりが出てくるため酢水に浸けましょう。酢水は、水1Lに対し酢大さじ2が目安です。自然解凍と電子レンジ解凍では、食感が異なるため使い方によって解凍方法を変えます。凍ったまま炒めたり揚げたりして加熱調理に使えるため、時間のあるときに多めに冷凍しておくと便利です。

冷凍方法

  1. 長芋の皮を剥き、千切りや輪切りにする
  2. 酢水に10分浸けてアク抜きをする
  3. キッチンペーパーで水気を切る
  4. 使いやすい量に分けてラップで包む
  5. 冷凍保存袋に入れて口を閉じる
  6. 冷凍庫で保存する

解凍方法

カットして冷凍した長芋は、冷蔵庫に移して低温でゆっくり解凍すればシャキシャキした食感が残りますが、電子レンジで解凍すると少しふやけた食感になります。千切りしたものはサラダや炒め物に、輪切りにしたものはソテーやステーキに、乱切りしたものは揚げ物や炒め物におすすめです。調理の際に切る手間が省けるため、レシピにあわせて冷凍しておくと使いやすいでしょう。

長芋の冷凍保存の仕方【丸ごと保存】

出展:写真AC

長芋は、生のまま丸ごと冷凍保存できます。使いたいときに使いたい分を調理できて便利です。残った長芋は、再度ラップに包んで冷凍しましょう。また皮つきのまま冷凍する場合は、酢水に浸けずにラップにしっかり包んで冷凍します。長芋を切ると手がかゆくなりますが、冷凍するとかゆみを感じません。丸ごと冷凍すれば、下ごしらえが不要で栄養も逃がさず食べられます。

冷凍方法

  1. 長芋の皮をきれいに洗う
  2. キッチンペーパーで水気を拭き取る
  3. 皮についているヒゲを切る
  4. ラップでしっかり包み空気を抜く
  5. 冷凍保存袋に入れて冷凍する

解凍方法

丸ごと冷凍した長芋は、解凍せずにそのままおろし器ですりおろして使います。凍っているため、長芋にふきんやキッチンペーパーなどを巻き付け少し力を入れてすりましょう。すりおろしている間に、少しずつ解凍されてとろろになります。カットするときは、常温で半解凍にしてからのほうが切りやすいです。

ボタニ子

ボタニ子

次のページで、冷凍した長芋を美味しく食べるおすすめレシピを紹介します。

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冷凍保存した長芋の美味しい食べ方

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