地植えに注意が必要なハーブ12選!よくあるトラブルと対策も解説!

地植えに注意が必要なハーブ12選!よくあるトラブルと対策も解説!

見た目や香りがすてきなハーブは、庭作りのアイテムとして人気があります。しかし、安易に植えるとトラブルを引き起こす「庭に植えてはいけないハーブ」も多く注意が必要です。今回は、庭に植えてはいけないハーブについて、トラブルの内容や対処方法もあわせて紹介します。

記事の目次

  1. 1.庭に植えてはいけないハーブの特徴
  2. 2.庭に植えてはいけないハーブ①~④
  3. 3.庭に植えてはいけないハーブ⑤~⑧
  4. 4.庭に植えてはいけないハーブ⑨~⑫
  5. 5.庭に植えてはいけないハーブを地植えしたいときは
  6. 6.庭に植えてはいけないハーブを知っておこう!

庭に植えてはいけないハーブ⑤~⑧

⑤紫蘇

Photo by snak

紫蘇は日本のあちこちの山野に自生している、葉菜類の一年草です。丈夫で栽培は失敗しにくく、初心者でも簡単に育てられます。海外では「日本のバジル」と呼ばれるほど香りがよく、特に日本食にあう香味野菜として親しまれています。風味がよいだけでなく、ビタミンやミネラル、βカロテンなどの栄養素が豊富な点も魅力です。

植えてはいけない理由

紫蘇は「絶対に庭に植えてはいけない植物」というわけではないものの、繁殖力や生命力に優れたシソ科の代表的な植物であり、植える際は注意が必要です。発芽率が高くこぼれ種でどんどん増えていきます。紫蘇の葉の収穫は基本的に花が咲く前までのため、花後の実を収穫する予定がなければ、開花時点で花をカットするなどして対応しましょう。

ボタ爺

ボタ爺

紫蘇の種は小さいから、風で遠くまで飛ぶんじゃ。庭のあちこちに広がることもあるから、気をつけてのう!

⑥オレガノ

Photo byariesa66

オレガノはシソ科の多年草で、和名では「ハナハッカ」とも呼ばれています。シソ科のハーブの中でも香りが強く、どこかほろ苦さのあるさわやかな香りが特徴です。トマトにあうハーブとして有名で、西洋でも特にイタリア料理との相性がよいです。消化器系の不調の緩和や抗菌殺菌作用が期待でき、オレガノオイルは欧米で「天然の抗生剤」とも呼ばれています。

植えてはいけない理由

オレガノは手間がかからず失敗なく育てられるハーブのひとつですが、地植えしたままにしておくと、辺り一面覆いつくすほどに増殖します。こまめに収穫することで増殖を遅らせられますが、増殖と同時に収穫量も多くなるため、オレガノの利用目的が明確でなければ失敗しないためにも、鉢植えでの管理がおすすめです。

⑦どくだみ

Photo by つくる暮らし

どくだみは東アジア原産のドクダミ科の多年草で、日本のあちこちで自生しています。殺菌や解毒作用を持っており、古くから民間治療薬として重宝されてきました。鮮やかなハート型の緑色の葉と白い花は、愛らしく見えるかもしれません。しかし、草全体に独特の香りを持ち、茎や葉を摘むと強烈な臭いが立ち込める厄介な存在です。乾燥させると香りが和らぎ、どくだみ茶として楽しめます。

植えてはいけない理由

あまりの繁殖力の高さから、どくだみは「雑草」として扱われることも多いです。地下茎で増えるため、根ごときれいに取り去らないと再生して増え続けます。根ごと摘み取ったとしても、多年草であることから、翌年の春を迎えるまでは安心できません。暖かくなって地面に赤っぽい芽が見られたときは、どくだみの可能性が高いため、よく観察し早めに除去しましょう。

ボタ爺

ボタ爺

どくだみは生命力が強く抜いても抜いても増えるから、「これだけは庭に植えてはいけない」植物ともいわれておるんじゃ。

⑧フェンネル

Photo byBabaMu

フェンネルは、西洋で古くから薬用や食用として親しまれてきたハーブのひとつです。セリ科の多年草で、夏には黄色の小花を花火のようにかわいらしく咲かせます。葉、茎、鱗茎、実など、ほとんどの部位が食用にでき、臭い消しや風味付けとしてだけでなく、スープやサラダなど料理にも直接使えます。害虫駆除にも効果的な益虫を寄せ付ける点も魅力です。

植えてはいけない理由

フェンネルはこぼれ種から増殖しやすく、種は小さく軽いため遠くまで飛んで根付きます。環境にもよりますが草丈は2mほどにまで大きくなり、成長とともに種が飛ぶ範囲は広がっていき、近隣の庭にまで増殖範囲を広げることも多いです。丈夫で失敗なく育てられる反面、生命力が強く、放っておくと大株になり抜き去るのも困難になります。

庭に植えてはいけないハーブ⑨~⑫

⑨ニホンハッカ

ニホンハッカは日本在来のシソ科の多年草で、北海道から九州まで幅広く自生しています。数あるミントの仲間の中でもメントールの含有量が多く、清涼感のある香りが魅力です。古くから民間薬としても重宝されており、胃薬や湿布薬、目薬にも使われています。飴などの菓子類、ボディジェルなどの化粧品、歯磨き粉などの日用品など、使われ方はさまざまです。

植えてはいけない理由

ニホンハッカもミントと同様に繁殖力が高く、地下茎でグングンと増殖します。生命力が強いため周りの植物が根を伸ばすスペースを奪い、気が付けばグランドカバーのように庭を覆ってしまうことも少なくありません。また、こぼれ種からも増えるため、地上からも地下からも増殖を始めると、収拾がつかなくなる場合があります。少量を楽しみたいのなら、鉢植えで育てましょう。

⑩ハゼラン

出典:写真AC

ハゼランはスベリヒユ科の多年草です。夏に咲かせる赤やピンクの小さな花は愛らしく、午後の2~3時間ほどしか開花しないため「三時草(サンジソウ)」とも呼ばれています。葉は軟らかく苦みがありますが、胡麻和えやてんぷらなどにするとおいしく食べられます。栄養素が豊富で、根は重要な漢方の材料のひとつとして有名です。

植えてはいけない理由

ハゼランはあちこちで自生しているほど生命力が強く、初心者でも失敗なく育てられますが、増えやすいため「厄介な雑草」としても有名です。発芽率が非常によく、地植えした花から種がこぼれ落ちると、高い確率で増殖していきます。約1mにまで成長するため、その分種は遠くに飛びます。また、周りに小さな植物を植えると、埋もれて枯れる可能性もあるため注意が必要です。

⑪ソープワート

別名「サボンソウ」とも呼ばれるソープワートは、ナデシコ科の多年草です。葉や茎、根を煮出して作られた液が石けんとして使えることに名前の由来があります。特に根を乾燥させたサボリアナ根は、かつて西洋で石けんとして使われていました。現在でも繊細な織物などの洗浄に使われています。初夏には白や桃色の花をたくさんつけ、フルーツのような甘い香りを漂わせます。

植えてはいけない理由

ソープワートは1つの茎に無数の花をつけ、そこから無数の種を飛ばし庭のあちらこちららで増殖を始めます。地植えしたソープワートは、一度増殖を始めると地下茎でも増え続け、抜いても抜いてもどこからか生えてくる厄介な存在です。根には有毒成分も含まれています。掘り起こした際は、子供やペットが口にすると危険なため気をつけましょう。

⑫ラムズイヤー

出典:写真AC

ラムズイヤーは、白くて細かな毛に覆われた銀白色の葉が特徴のシソ科の多年草です。「羊の耳」を意味する花名が表すように、葉はふんわりしていてとても軟らかです。春から夏にかけて、茎の先端に紫色の小さくかわいらしい花を咲かせます。葉には芳香があり、ポプリやリースとして楽しめる点も魅力で、雑草防除やグランドカバーとしても人気があります。

植えてはいけない理由

ラムズイヤーは雑草防除やグランドカバーとして使う分には問題ありませんが、狭い場所や根の弱い植物の近くに植えるのはおすすめしません。種は風に乗って遠くまで飛び、こぼれ種で増えやすい性質も手伝って、辺り一面を覆いつくしてしまうことも多いです。横に広がって増殖するので、近くに植えている植物が飲み込まれないように、注意深く観察しましょう。

ボタニ子

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次は、庭に植えてはいけないハーブを地植えしたい場合の対処法を紹介するよ!

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庭に植えてはいけないハーブを地植えしたいときは

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