ゼニアオイとは
ゼニアオイはヨーロッパや北アメリカ、アジア南西部に広く分布するハーブで、ヨーロッパでは道端などで野生化している強健な植物です。和名でもある「銭葵」の名前の由来は、花の大きさが中国のお金である「五銖銭」くらいの大きさだったことからきています。
ゼニアオイの基本情報
学名 | Malva sylvestris subsp. mauritiana |
和名:別名 | 銭葵:ツリーマロウ、マルバ、マルチアナ |
分類 | アオイ科ゼニアオイ属:多年草(ハーブ) |
原産地:分布 | ヨーロッパ:北アメリカ、アジア南西部 |
草丈 | 60cm~150cm |
花径:花色 | 3cm:濃ピンク~紫、青 |
開花時期 | 5月~8月中旬 |
耐暑性 | 普通 |
耐寒性 | 強い |
ほかのゼニアオイ属同様、ゼニアオイの開花時期は夏真っ盛り。太陽に向かってぐんぐん育つ姿からは頼もしささえ感じられます。ハーブとしてのゼニアオイの効能は、花や葉の粘液質に含まれる保湿成分とされ、和漢植物として化粧品メーカーでも商品に利用されています。
ゼニアオイの花
ゼニアオイの花弁の色は濃いピンクから紫色ですが、個体差がありますので、のちほどご紹介する「ウスベニアオイ」と判別がむずかしい場合があります。また園芸品種には「ブルーファウンテン」といった青花のゼニアオイもあります。花の特徴としては総状花序という咲き方になります。鈴なりの花が一斉に咲き揃う姿はみごとですね。
ゼニアオイの葉
ゼニアオイの葉は掌状葉とよばれる葉に切れ込みの入る形です。他のゼニアオイ属と比較して、全体的に丸みがあり切れ込みが緩やかという特徴がみられますが、葉の形状にも個体差があることと、近似種との交配で野生化したゼニアオイだと、多品種との見わけがむずかしい場合もあります。
ゼニアオイの花言葉
ゼニアオイの花言葉には「初恋」「母の愛」「古風な美人」「温厚」「柔和」などがあります。どれもやさしいイメージで、包み込むような柔らかさを感じさせる言葉ばかりです。大輪の花ではなく、やさしい色合いの小花が集まったようすから、そんな花言葉がつけられたのかもしれませんね。
出典:写真AC